WGCデルテクノロジーズ・マッチプレー(WGC-Dell Technologies Match Play)は、1999年に創設された世界ゴルフ選手権の一戦として、毎年3月下旬に開かれるゴルフの大会である。
概要
スポンサーは1999年の第1回から2014年までアクセンチュア(旧アンダーセンコンサルティング)であり、同社は1995年から98年までアンダーセンコンサルティング・ワールドチャンピオンシップ・オブ・ゴルフのスポンサーを務めていた。2014年まではWGCの第1戦として2月下旬に開催されていた。2015年はキャデラックが協賛[1]。2016年から19年まではデルがタイトルスポンサーとなる予定。
出場資格は「世界ランキング64位以内」の選手。そのため、有資格者に欠場があった場合は繰り上げがあり、その繰り上げ選手も(世界ランキングにより)順番が定められている。「マッチプレーでは何が起こるか分からない」とよく言われるが、トーナメントの展開は毎回波乱に富み、上位シード選手がほとんど早期敗退することも珍しくない。それだけに、上位進出の常連選手たちは“マッチプレー巧者”とみなされる。
優勝者には、1924年から1927年に(当時はマッチプレー方式の)全米プロゴルフ選手権で4連覇を達成したウォルター・ヘーゲンにちなんだ「ウォルター・ヘーゲン・カップ」が贈呈される。
1994年から1996年までマッチプレー方式の「全米アマチュア選手権」に3連覇していたタイガー・ウッズでも、このタイトルは遠い道のりだった。2000年の大会では決勝でダレン・クラークに敗れて準優勝になり、2002年には1回戦敗退もある。それだけに、2003年の大会初優勝には重みがあった。続く2004年に大会連覇を達成しているが、2005年は2回戦敗退で終わり、3連覇はならなかった。
大会は最初の3日間が1組4名の計16組に分かれて3日間の総当たり戦を実施。1位のみノックアウト方式の決勝トーナメントに進出し(1位の勝ち星が並ぶ場合はサドンデスストロークプレー形式のプレーオフを実施)、最終日に優勝者を決定する。2014年までは64選手によるノックアウト方式で実施。2010年まで決勝のみ36ホールで実施していた。
開催コース
歴代決勝戦結果
年 |
ツアー |
優勝者 |
シード |
ランク |
準優勝者 |
シード |
ランク |
スコア |
賞金総額($) |
優勝賞金($) |
会場
|
WGC-Dell Technologies Match Play
|
2023 |
EUR, PGAT |
サム・バーンズ |
13 |
|
キャメロン・ヤング |
15 |
|
|
20,000,000 |
3,500,000 |
Austin, Texas
|
2022 |
EUR, PGAT |
スコッティ・シェフラー |
5 |
5 |
Kevin Kisner |
29 |
33 |
4 and 3 |
2,100,000 |
12,000,000 |
Austin, Texas
|
2021年 |
EUR, PGAT |
ビリー・ホーシェル |
32 |
34 |
スコッティ・シェフラー |
30 |
32 |
2 & 1 |
1,820,000 |
10,500,000 |
オースティン
|
2020年 |
新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止[5]
|
2019年 |
EUR, PGAT |
ケビン・キスナー |
48 |
50 |
マット・クーチャー |
23 |
24 |
3 & 2 |
1,745,000 |
10,250,000 |
オースティン
|
2018年 |
EUR, PGAT |
バッバ・ワトソン |
35 |
39 |
ケビン・キスナー |
36 |
32 |
7 & 6 |
1,700,000 |
10,000,000 |
オースティン
|
2017年 |
ダスティン・ジョンソン |
1 |
1 |
ジョン・ラーム |
21 |
|
1 up |
1,660,000 |
9,750,000 |
オースティン
|
WGC-Dell Match Play
|
2016年 |
ジェイソン・デイ (2) |
2 |
2 |
ルイ・ウェストヘーゼン |
16 |
18 |
5 & 4 |
1,620,000 |
9,500,000 |
オースティン
|
WGC-Cadillac Match Play
|
2015年 |
ローリー・マキロイ |
1 |
1 |
ゲリー・ウッドランド |
50 |
52 |
4 & 2 |
1,570,000 |
9,250,000 |
ハーディングP
|
WGC-Accenture Match Play Championship
|
2014年 |
ジェイソン・デイ |
8 |
11 |
ビクトル・デュビッソン(英語版) |
27 |
30 |
23ホール |
1,530,000 |
9,000,000
|
2013年 |
マット・クーチャー(英語版) |
21 |
23 |
ハンター・メイハン |
23 |
25 |
2 & 1 |
1,500,000 |
8,750,000
|
2012年 |
ハンター・メイハン(英語版) |
21 |
22 |
ローリー・マキロイ |
2 |
2 |
2 & 1 |
1,400,000 |
8,500,000
|
2011年 |
ルーク・ドナルド |
9 |
9 |
マルティン・カイマー |
2 |
2 |
3 & 2 |
1,400,000 |
8,500,000
|
2010年 |
イアン・ポールター |
9 |
11 |
ポール・ケーシー |
6 |
8 |
4 & 2 |
1,400,000 |
8,500,000
|
2009年 |
ジェフ・オギルビー (2) |
8 |
8 |
ポール・ケーシー |
23 |
23 |
4 & 3 |
1,400,000 |
8,500,000
|
2008年 |
タイガー・ウッズ (3) |
1 |
1 |
スチュワート・シンク |
22 |
22 |
8 & 7 |
1,350,000 |
8,000,000
|
2007年 |
ヘンリク・ステンソン |
9 |
9 |
ジェフ・オギルビー |
11 |
11 |
2 & 1 |
1,350,000 |
8,000,000
|
2006年 |
ジェフ・オギルビー |
52 |
54 |
デービス・ラブ3世 |
23 |
24 |
3 & 2 |
1,300,000 |
7,500,000
|
2005年 |
デビッド・トムズ |
14 |
15 |
クリス・ディマルコ |
16 |
17 |
6 & 5 |
1,300,000 |
7,500,000
|
2004年 |
タイガー・ウッズ (2) |
1 |
1 |
デービス・ラブ3世 |
3 |
4 |
3 & 2 |
1,200,000 |
7,000,000
|
2003年 |
タイガー・ウッズ |
1 |
1 |
デビッド・トムズ |
6 |
7 |
2 & 1 |
1,050,000 |
6,000,000
|
2002年 |
ケビン・サザーランド(英語版) |
62 |
64 |
スコット・マキャロン(英語版) |
45 |
47 |
1 up |
1,000,000 |
5,500,000
|
2001年 |
スティーブ・ストリッカー |
55 |
90 |
ピエール・フルケ(英語版) |
21 |
45 |
2 & 1 |
1,000,000 |
5,000,000
|
WGC-Andersen Consulting Match Play Championship
|
2000年 |
ダレン・クラーク |
19 |
19 |
タイガー・ウッズ |
1 |
1 |
4 & 3 |
1,000,000 |
5,000,000
|
1999年 |
ジェフ・マガート(英語版) |
24 |
25 |
アンドリュー・マギー(英語版) |
50 |
51 |
38ホール |
1,000,000 |
5,000,000
|
脚注
関連項目
外部リンク
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