『アウターワールド』は一時期ScummVMに組み込まれていたが、感情論から純粋な技術論まで激しい論争を巻き起こした。例えば、それはアドベンチャーゲームというよりもアクションゲームだという議論や、ビットマップグラフィックス指向のScummVMはポリゴンベースのゲーム用プラットフォームには向いていないという議論などである。『アウターワールド』の原作者である Eric Chahi がWindows版を企画しているという理由でScummVMへの移植版にクレームしたため、削除されることになり、結果として議論も消滅した[要出典]。
2006年、Adventure Game Interpreter エンジンが追加された。これはかつてバグが多く放置されていた Sarien と呼ばれるコードをベースにしたもので、新たなScummVMエンジンでうまく動作するようになった。Sarienプロジェクトは終結し、ScummVMのAGIエンジンに吸収された[10]。
TrollVMもScummVMに統合された。これは、AGI以前のゲーム Mickey's Space Adventure、Troll's Tale、Winnie the Pooh in the Hundred Acre Wood をサポートするものである[11]。
ゲームリリース
2003年8月2日にリリースされた 0.5.0 の開発において、ゲーム開発会社 Revolution Software は同社のアドベンチャーゲーム Beneath a Steel Sky をサポートするためScummVMチームにソースコードを提供して協力しただけでなく、そのゲームのCD-ROM版とフロッピーディスク版をフリーウェアとしてリリースすることを決定し[12]、ScummVMのウェブサイトからダウンロードできるようにした[13]。数ヵ月後、Flight of the Amazon Queen の開発者も同様の手法でそれをフリーウェア化した。
Broken Sword にはScummVM上でカットされたシーンがあるが、これはオリジナルがリリースされた際に Smacker video というフォーマットを使っていて、その開発元である RAD Game Tools が古い Smacker フォーマットの仕様を明らかにしておらず、ScummVMチームに対してもリバースエンジニアリングしないよう依頼したためである。そこで Revolution Software は再エンコードした版をScummVMのウェブサイトに置き、ダウンロード可能にした[要出典]。