Presence (STUTS & 松たか子 with 3exesのアルバム)

『Presence』
STUTS & 松たか子 with 3exesスタジオ・アルバム
リリース
ジャンル
時間
レーベル アリオラジャパン
プロデュース STUTS
チャート最高順位
『Presence』収録のシングル
  1. 「Presence I(feat. KID FRESINO)[5]
    リリース: 2021年4月14日
  2. 「Presence II(feat. BIM, 岡田将生)[6]
    リリース: 2021年5月26日
  3. 「Presence III(feat. NENE, 角田晃広)[7]
    リリース: 2021年6月2日
  4. 「Presence IV(feat. Daichi Yamamoto, 松田龍平)[8]
    リリース: 2021年6月9日
  5. 「Presence V (feat. T-Pablow)[9]
    リリース: 2021年6月16日
ミュージックビデオ
「Presence I feat. KID FRESINO」 - YouTube
「Presence Remix feat. T-Pablow, Daichi Yamamoto, NENE, BIM, KID FRESINO」 - YouTube
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Presence』(プレゼンス)は、2021年6月23日に発売されたSTUTS & 松たか子 with 3exesのアルバムである。

カンテレフジテレビ系連続ドラマ『大豆田とわ子と三人の元夫』の主題歌を収録したアルバム。このドラマのエンディングは収録曲全曲のトラック制作およびプロデュースを担当したSTUTSによる「Presence」のトラックをベースに毎週異なったものが制作され、毎回異なるラッパーがエンディングに参加していた。本作は実際にオンエアされた主題歌5曲に加え、主題歌に参加したKID FRESINOBIM、NENE(ゆるふわギャング)、Daichi YamamotoT-PablowBAD HOP)の5人全員が参加した「Presence Remix」、butajiをフィーチャーした「Presence Reprise」、STUTSによるインスト曲など全10曲を収録している[6][10]

同ドラマの主人公・大豆田とわ子役の松たか子が主題歌「Presence」のメインボーカルを担当しており、とわ子の元夫役を務めた岡田将生角田晃広松田龍平の3人が3exesの名義でコーラスとして参加している[6]。また、本作のリリース日である6月23日はSTUTSの誕生日である[11]

背景と制作

STUTSがドラマ『大豆田とわ子と三人の元夫』の主題歌を手掛けるきっかけとなったのは、エンディング曲のプロデュースを手がけた藤井健太郎[注 1]からの依頼を受けたことである。2020年の12月中旬に番組プロデューサーの佐野亜裕美や藤井とミーティングが行われ、毎週参加するラッパーが変わることや、ドラマの主役を務める松たか子をボーカルに起用する発想が浮かんでいったという。参加するラッパーを各話ごとに変え10人が参加するなどの構造や、1話ごと全く別のトラックを作ろうという考えもあった[12]坂東祐大が手掛けた劇伴サンプリングも行っている[13]

主題歌のトラックは先述の通り共通したものが使われているが、各曲のラップに合わせてトラックに手を加えている[14]。松たか子の歌唱パートのメロディと歌詞はシンガーソングライターのbutajiとSTUTSの共作である[6]

評価と受賞

  • 音楽ライターの宮崎敬太は、本楽曲において音楽面で重要なのは「松たか子が歌うサビとブリッジ」だとし、「このパートがあったからこそ、「Presence」は音楽的にオリジナリティーが高く、かつプライムタイムに放送されるドラマの主題歌としての機能も備えた楽曲になったのだ」と述べた[15]
  • 音楽プロデューサー松尾潔は、松たか子の歌唱について「デビュー時よりも中低音部の響きの豊かさが増しているのも、昨今のヒップホップR&Bのリズムからの影響が顕著なポップミュージックの世界的な潮流とも相性が良い」とし、また本楽曲「Presence…」はR&Bの色合いが強いが、松のボーカルはR&Bやゴスペル的な歌唱とは一線を画しており、それが担保となり"マニアックではない、開かれたポップミュージック"になっているとしている[16]
  • 2022年1月16日放送のテレビ朝日系『関ジャム 完全燃SHOW』「プロが選ぶ2021年の年間マイベスト10曲」にて、蔦谷好位置は本アルバムの全作品を「2021年マイベスト」の第4位に選出。「最前線のヒップホッププロデューサーとラッパー陣が出演俳優に競演したバージョンを週替わりでエンディングに放送するという、2021年最高のメディアミックス作品」とコメントした。またYaffleも「Presence Remix」を自身の第4位に挙げ、「プロジェクトの背景も含め、これまでのヒップホップイメージを覆した楽曲」と評し、「ギミックやテクスチャーで引き付けようという邪念を感じさせず、曲全体の流れで自分のサウンドを表現するところも良いなと思います」と述べた[17]

受賞

ミュージック・ビデオ

「Presence I (feat. KID FRESINO)」、「Presence Remix feat. T-Pablow, Daichi Yamamoto, NENE, BIM, KID FRESINO」のミュージック・ビデオが制作され、YouTubeに公開された。これらのミュージック・ビデオはドラマのエンディング同様、Yudai Maruyama、Yohei Hagaが監督を務めている[5][20]

収録曲

CD
#タイトル作詞作曲編曲時間
1.「Presence I (feat. KID FRESINO)」KID FRESINO, butajiSTUTS, butaji 
2.「Presence II (feat. BIM, 岡田将生)」BIM, butajiSTUTS, butaji 
3.「Presence III (feat. NENE, 角田晃広)」NENE, butajiSTUTS, butaji 
4.「Best Party of My Life」 STUTS 
5.「Presence IV (feat. Daichi Yamamoto, 松田龍平)」Daichi Yamamoto, butajiSTUTS, butaji 
6.「Presence V (feat. T-Pablow)」T-Pablow, butajiSTUTS, butaji 
7.「Presence Remix (feat. T-Pablow, Daichi Yamamoto, NENE, BIM, KID FRESINO)」T-Pablow, Daichi Yamamoto, NENE, BIM, KID FRESINO, butajiSTUTS, butaji 
8.「Shapes」 STUTS 
9.「Presence Reprise (feat. butaji)」butajiSTUTS, butaji 
10.「Presence (instrumental)」 STUTS 
合計時間:

チャート一覧

『Presence』収録曲のビルボード・ジャパンチャート
曲名 Hot
100
ダウン
ロード
ストリー
ミング
ラジオ You
Tube
Presence I[21] 40 6 - 40 44
Presence II[22] 80 22 - 48 91
Presence III[23] - 27 - - 37
Presence IV[24] - 30 - - -
Presence V[25] - 31 - 52 93

脚注

注釈

  1. ^ 佐野の前職の先輩。

出典

  1. ^ “【ビルボード】BTS『BTS, THE BEST』が2週連続で総合アルバム首位 SEVENTEEN『Your Choice』も2週連続2位”. Billboard JAPAN (株式会社阪神コンテンツリンク). (2021年6月30日). https://billboard-japan.com/d_news/detail/101461/2 2021年7月1日閲覧。 
  2. ^ Billboard Japan Top Albums Sales Charts”. Billboard JAPAN. 2021年7月1日閲覧。
  3. ^ “【ビルボード】BTSのベスト盤がDLアルバム2連覇、上白石萌音のカバー集は2作ともトップ10入り”. Billboard JAPAN (株式会社阪神コンテンツリンク). (2021年6月30日). https://www.billboard-japan.com/d_news/detail/101468/2 2021年5月26日閲覧。 
  4. ^ Presence STUTS & 松たか子 with 3exes”. ORICON NEWS. 2021年7月1日閲覧。
  5. ^ a b “松たか子×STUTS×KID FRESINOのコラボが坂元裕二の新ドラマ主題歌で実現、“三人の元夫”も参加(コメントあり)”. 音楽ナタリー (株式会社ナターシャ). (2021年4月13日). https://natalie.mu/music/news/424340 2021年7月1日閲覧。 
  6. ^ a b c d “「大豆田とわ子」主題歌アルバム発売決定、BIM参加バージョンを先行配信(コメントあり)”. 音楽ナタリー (株式会社ナターシャ). (2021年5月25日). https://natalie.mu/music/news/429714 2021年7月1日閲覧。 
  7. ^ “『大豆田とわ子と三人の元夫』の主題歌STUTS & 松たか子 with 3exes Presence III feat. NENE, 角田晃広がリリース”. FNMNL (フェノメナル) (株式会社スペースシャワーネットワーク). (2021年6月1日). https://fnmnl.tv/2021/06/01/127747 2021年7月1日閲覧。 
  8. ^ “「大豆田とわ子」Daichi Yamamoto&松田龍平バージョン主題歌配信、5lackへのオマージュでも話題(コメントあり)”. 音楽ナタリー (株式会社ナターシャ). (2021年6月8日). https://natalie.mu/music/news/431658 2021年7月1日閲覧。 
  9. ^ “最終回を迎えたドラマ『大豆田とわ子と三人の元夫』の主題歌「Presence V (feat. T-Pablow)」が配信”. EYESCREAM (株式会社スペースシャワーネットワーク). (2021年6月16日). https://eyescream.jp/music/95173/ 2021年7月1日閲覧。 
  10. ^ “「大豆田とわ子と三人の元夫」全ラッパー参加バージョン主題歌MVを今夜プレミア公開(コメントあり)”. 音楽ナタリー (株式会社ナターシャ). (2021年6月22日). https://natalie.mu/music/news/433609 2021年7月1日閲覧。 
  11. ^ “多様性を前提とする物語とも共鳴、STUTSが「大豆田とわ子と三人の元夫」主題歌に詰め込んだヒップホップへの愛とこだわり語る”. 音楽ナタリー (株式会社ナターシャ). (2021年6月23日). https://natalie.mu/music/pp/mameo 2021年7月1日閲覧。 
  12. ^ STUTS『多様性を前提とする物語とも共鳴、STUTSが「大豆田とわ子と三人の元夫」主題歌に詰め込んだヒップホップへの愛とこだわり語る (2-3)』(インタビュアー:小野田雄)、株式会社ナターシャ、2021年6月23日https://natalie.mu/music/pp/mameo/page/22021年7月1日閲覧 
  13. ^ “STUTS「大豆田とわ子と三人の元夫」主題歌でどのように劇伴使ったか紹介(動画あり)”. 音楽ナタリー (株式会社ナターシャ). (2021年6月10日). https://natalie.mu/music/news/432015 2021年7月1日閲覧。 
  14. ^ STUTS『多様性を前提とする物語とも共鳴、STUTSが「大豆田とわ子と三人の元夫」主題歌に詰め込んだヒップホップへの愛とこだわり語る (3-3)』(インタビュアー:小野田雄)、株式会社ナターシャ、2021年6月23日https://natalie.mu/music/pp/mameo/page/32021年7月1日閲覧 
  15. ^ "まめ夫"「Presence」は、なぜプライムタイムドラマの主題歌になり得たのか? 「リアル」と「リスペクト」が生んだ日本の新たなヒップホップ”. 朝日新聞デジタルマガジン [and] (2021年6月18日). 2021年7月16日閲覧。
  16. ^ 歌手・松たか子が『大豆田とわ子』で再評価 背景に"本当の夫"も”. NEWSポストセブン (2021年5月4日). 2021年7月16日閲覧。
  17. ^ 関ジャム、プロが選ぶ「2021年の年間マイベスト10曲」発表「大豆田とわ子と三人の元夫」主題歌が2人から同時選出”. モデルプレス (2022年1月17日). 2022年1月17日閲覧。
  18. ^ 第108回ドラマアカデミー賞”. ザテレビジョンドラマアカデミー賞. ザテレビジョン. 2021年9月10日閲覧。
  19. ^ “「大豆田とわ子」の「Presence」が東京ドラマアウォード主題歌賞、STUTSが喜びのコメント”. 音楽ナタリー (株式会社ナターシャ). (2021年10月27日). https://natalie.mu/music/news/451158 2021年12月9日閲覧。 
  20. ^ “STUTS & 松たか子 with 3exes“Presence Remix”のPVがプレミア公開”. CINRA.NET (株式会社CINRA). (2021年6月22日). https://www.cinra.net/news/20210622-mameo 2021年7月1日閲覧。 
  21. ^ PresenceⅠ”. Billboard JAPAN Chart Insight (2021年). 2021年7月16日閲覧。
  22. ^ Presence II”. Billboard JAPAN Chart Insight (2021年). 2021年7月16日閲覧。
  23. ^ Presence III”. Billboard JAPAN Chart Insight (2021年). 2021年7月16日閲覧。
  24. ^ Presence IV”. Billboard JAPAN Chart Insight (2021年). 2021年7月16日閲覧。
  25. ^ Presence V”. Billboard JAPAN Chart Insight (2021年). 2021年7月16日閲覧。

外部リンク