マン・トラック & バス(MAN Truck & Bus, 旧:MAN Nutzfahrzeuge AG, IPA:ドイツ語発音: [ˈman ˈnʊtsˌfaːɐ̯tsɔʏɡə ʔaːˈɡeː])は、MAN SE最大の子会社であり、国際的な商用車製造メーカーの一社である。ドイツ、バイエルン州のミュンヘンに本社を置き、マン・トラック & バスは車両総重量(GVW)3.0tから5.5tの範囲でバンを生産し、7.49tから44t範囲でのトラックや、GVW250t以上となるロードトレインのほか、バス、路線バス、高速バスやそのシャーシの製造を行い、ディーゼルエンジンと天然ガスエンジンの製造も行っている。現在、トレイトンが100%の株式を保有しておりトレイトンの完全子会社である。
MANとはMaschinenfabrik Augsburg-Nürnberg IPA:ドイツ語発音: [maˈʃiːnənfaˌbʁiːk ˈʔaʊksbʊʁk ˈnʏʁnbɛʁk; -faˌbʁɪk-]のアクロニムであり、意味は「機械工場 アウクスブルク=ニュルンベルク」となり、それ以前の社名は「MAN AG」であった。
MAN製品であるトラックとバス、並びにプレミアムコーチとなるネオプランはマン・トラック & バスブランドに属している[2][3]。
2011年1月1日、MAN Nutzfahrzeuge(商用車の意)社は、自社製品を国際市場に反映するため社名を「MAN Truck & Bus」に改名している[4]。なお社名である「MAN」は英語圏ではマン、ドイツ語圏や欧州に於いてはエム・アー(エー)・エヌと呼称される。
歴史
1700年代
1800年代
- ドイツ初となる新聞印刷用輪転機と冷蔵庫システム・リンデ(System Linde)を開発する[1]。
- 1893年 - Maschinenfabrik Augsburg Aktiengesellschaft 社とルドルフ・ディーゼル共同開発による初のディーゼルエンジンを開発。ドイツ国内で一番高い鉄道高架橋であるミュングステン橋(英語版)の建設を行う[1]。
- 1898年 - アウクスブルクとニュルンベルクの会社がアウクスブルクにて合併し、社名を Vereinigte Maschinenfabrik Augsburg und Maschinenbaugesellschaft Nürnberg A.-G.に変更[1]。
- ヴッパータール空中鉄道の建設を開始、工事は1902年まで行われている[1]。
1900年代
2000年代
製品
トラック
ネオプラン
- スカイライナー
- スカイライナー・エクスプレス
- シティライナー
- ツアーライナー
バス
- ライオンズ・コーチ
- ライオンズ・インターシティ
- ライオンズ・シティ
- ライオンズ・シティ G
- ライオンズ・シティ E
- ライオンズ・シティ Ü
ミニバス・バン
エンジン
- MAN Engines - 車両、船舶、産業機械向け各種エンジンを取り扱う。
軍用車両
軍事車両はラインメタルとの合弁事業であるラインメタル・MAN・ミリタリー・ビークルズ(英語版)(Rheinmetall MAN Military Vehicles, RMMV)での製造が行われている。株式の51%をラインメタルが保有し、残り49%をマン・トラック & バスが保有している[6]。
RMMV車両
- High Mobility Truck System
- HXシリーズ。商用モデルであるTGXをベースに開発された。航空輸送が考慮され、状況に応じ適した装甲が容易に取り付けられる様設計されている。貨物用途から重量物牽引用トラクターまで用意されており、車軸数は重量によって変わるが、全て全輪駆動方式であり、車両総重量120トンまで対応が可能となっている[7]。
- Medium Mobility Truck System
- TGAシリーズ。シングルタイヤ8×8式全輪駆動車であり、不整地に特化している[8]。
- Militarised Truck Excellence – TG-Mil
- TG-Milファミリー。テクノロジー・ジェネレーション(TG)の略であり、低脅威環境で使用される一般的な人員、物資運搬車両となり、2軸から4軸まで多数の種類が用意される。民間モデルをベースに開発されている[9]。
- 乗員の保護が考慮された重装甲トラック。モジュール式装甲と複合装甲で構成される[8]。
- ALHS 17 – Automated Load Handling System
- ISOコンテナを取り扱うロジスティックに特化した特殊車両。車体に取り付けられたアームにより自動でコンテナの積み卸しが可能となる[8]。
脚注
外部リンク