MAN (企業)
MAN(エム・アー・エヌ、MAN SE、旧社名MAN AG)は、ドイツの自動車・機械メーカーである。マンとも表記する。社名の由来は、マシーネンファブリーク・アウクスブルク・ニュルンベルク(Maschinenfabrik Augsburg-Nürnberg)の頭文字であり、「アウクスブルク・ニュルンベルク機械工場」を意味する。フォルクスワーゲングループの企業である。 概要ディーゼルエンジンのパイオニアで、開発者のルドルフ・ディーゼルを擁していたことで有名。アメリカのビジネス誌『フォーチュン』の「グローバル企業ランキング500社」にも挙げられている。 ドイツのトラック市場ではダイムラーに次いで2位の24%のシェアを誇り、数々のトラック・オブ・ザ・イヤー、コーチ・オブ・ザ・イヤー(観光バス部門)を受賞している。フロントのエンブレムはライオンがかたどられ、1996年から発売された大型バス「ライオンズ・シティ」のように車名にもライオンが含まれる。 2008年には、フォルクスワーゲンのブラジル法人である「フォルクスワーゲン・ド・ブラジル」のバス、トラック部門を買収した。なお買収後の現在でも、現地ではフォルクスワーゲンブランドで販売されている。 売上高の半分近くを自動車部門が占めるが、業務用印刷機等も生産している。 かつては鉄道車両の製造もしていたが、鉄道車両部門はアドトランツを経て、現在はボンバルディア・トランスポーテーションの一部分となっている。 主な事業会社
年表
日本におけるMANMANの現地法人が存在せず日本ではまだマイナーな存在だが、下記のような実績がある。 バス1980年代初期に起こった輸入二階建てバスブームの時期に、バウルC.S.B商事(中央観光バスの関連会社)によってMAN製二階建てバスが輸入された。ネオプラン車よりも廉価に導入できることがセールスポイントで、日本に輸入された車両における外観上の特徴としては、他社のダブルデッカーが前中扉仕様であるのに対し、前扉のみで中扉がなかったことが挙げられる(最終期の車両では中扉を装備した車両も存在した)。主に大阪府の中央観光バスと大阪日本観光に導入され、中央観光バスではアンダーフロアコックピット(UFC)仕様のスーパーハイデッカーも2台導入されたが、全体的には少数派にとどまった。1986年の輸入を最後に新規導入は途絶えており、2006年現在の稼動車はごくわずかとみられる。 なお、バンホール製のセミダブルデッカー「アストロン」では、MAN製エンジンを搭載していた。ダブルデッカー「アストロメガ」でははとバス購入車がMAN製エンジンを搭載している。ニュージーランド・デザインライン製タービン電気バスのシャーシはオーストラリアMANが製造している。 2001年のネオプラン買収で NEOMAN のバスが誕生したが、日本に輸入されているネオプラン車の多くがダイムラー製のエンジンを採用するため、2006年10月現在でMAN製エンジンを搭載しているネオプラン車は、神奈川中央交通に導入された連節バス「ツインライナー」(ネオプランでの車種名は「セントロライナー」)の4台と、日の丸自動車興業が輸入した左ハンドルのトランスライナー・ユーロライナーがある。 トラック2006年10月現在、国内に輸入されたMAN製トラックはまだ少ない。 鉄道車両国鉄DF40形ディーゼル機関車の発電機用エンジンや国鉄DF50 501 - 573号機の発電機用エンジンとして採用された。なお、2001年に買収したズルツァー社製のエンジンも、国鉄DD50形ディーゼル機関車の発電機用エンジンやDF50 1 - 65号機の発電機用エンジンに採用されていた。 船舶用エンジン戦前から潜水艦用ディーゼルエンジンが採用されており、戦後は川崎重工業、三菱重工、三井造船(現在の三井E&S)がライセンシーとなり、長年川崎MANB&Wディーゼルエンジン、三菱MANB&Wディーゼルエンジン 、三井MANB&Wディーゼルエンジンを製作している。 大型2サイクル舶用エンジンでは世界シェア8割を超えるトップメーカーであり、MANブランド低速ディーゼルエンジンにおいて、三井造船は国内シェア6割を超えるトップメーカー、世界でも2位の生産数を誇る。飛鳥2に搭載されている主機関は、三菱MANB&W58/64。 海上自衛隊潜水艦向けの12V25/25Sシリーズや日本国有鉄道青函連絡船向け4サイクルエンジンが有名。2025年頃、MANブランドで三井造船がアンモニア炊き主機関を世界初製造予定。 車種一覧バス→詳細は「en:MAN AG Buses」を参照
トラック
その他
関連項目
外部リンク
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