HPFS
HPFS(High Performance Filesystem、エイチ・ピー・エフ・エス)は、1989年に発売されたOS/2のバージョン1.2以降で導入されたファイルシステム。従来のFATファイルシステムの欠点を補うため、最大ファイル名長の拡張(255バイトまで)、最大ボリュームサイズの拡張、ファイル属性の付加(拡張属性: EA)、フラグメンテーションの最小化、ファイルパフォーマンスの高速化などの改良が行われた。 概要Windows NT系では、初期のWindows NTでOS/2との互換の為に採用されていたが、よりパフォーマンスのよいNTFSがメインに使われているためWindows 2000でサポートが打ち切られた。そのため、OS/2での互換目的以外はほとんど使われていないファイルシステムである。 なお、Windows NT登場後もOS/2においてはHPFSが利用され続けた。同程度の資源ではNTは重く、FAT (VFAT) しか利用できないWindows 95が信用できないとして、一部の個人と企業においてOS/2がHPFSで利用された。OS/2においても、大量のメモリーをディスクキャッシュに活用できるHPFS386が高価なオプションであったため、速度面の優位性は失われていったが、フラグメンテーションが発生しにくい利点は高い成果を発揮した。 また、1990年代後半はLinuxでもHPFSが書き込み可能なかたちでリリースされることが多かった。そのため、Windows NT 4.0で、NT 3.51のHPFS.DLLを流用し、LinuxとNTとの間をHPFSでやりとりする場合もあった。現在ではWindows、LinuxともにHPFS対応は現実的ではなく、ファイルのやりとりには、別途ファイルサーバを用意したり、FAT32領域を用意する方法が一般的となっている。 特徴
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