1949年ドイツ連邦議会選挙

1949年ドイツ連邦議会選挙
Bundestagswahl 1949
西ドイツ
ドイツの旗 1938年 ←
1949年8月14日 (1949-08-14)
→ 1953年

内閣 連合軍軍政
改選数 400[注 1]
選挙制度 小選挙区比例代表併用制
有権者 満18歳以上の西ドイツ国民
有権者数 31,207,620
選挙後の党派別勢力図

投票率 78.49%
  第1党 第2党 第3党
 
党首 コンラート・
アデナウアー
クルト・
シューマッハー
フランツ・
ブリュッヒャー
政党 キリスト教民主同盟 社会民主党 自由民主党
同盟 キリスト教民主・社会同盟
党首就任 1946年 1946年 1949年
党首選挙区 ボン・シュタット・ウント・ランド シュタット・ハノーバー・ズード ノルトライン=ヴェストファーレン州
獲得議席 139 131 52
得票数 7,359,084 6,934,975 2,829,920
得票率 31.01% 29.22% 11.92%

  第4党 第5党 第6党
 
党首 マックス・
ライマン
ヨーゼフ・
バウムガルトナー
ハインリッヒ・
ヘルヴェーゲ
政党 ドイツ共産党 バイエルン民族党 ドイツ党
党首就任 1949年 1946年 1947年
党首選挙区 ノルトライン=ヴェストファーレン州 バイエルン州 シュターデ=ブレーマーヴェルデ
獲得議席 15 17 17
得票数 1,361,706 986,478 939,934
得票率 5.74% 4.16% 3.96%

選挙区別得票結果

選出首相

コンラート・アデナウアー
CDU/CSU

1949年ドイツ連邦議会選挙(1949ねん ドイツれんぽうぎかいせんきょ、ドイツ語: Bundestagswahl 1949)は、1949年8月14日ドイツ連邦共和国(当時は西ドイツ)で行われた連邦議会下院議員総選挙(第1期)である。

概要

第二次世界大戦後、アメリカ合衆国イギリスフランスの3カ国によって占領されていた西側部分(西ドイツ)において、憲法に該当するボン基本法が議会評議会(各州議会の代表者65名で構成)によって作られた。

議会評議会での選挙制度に関する議論は、ドイツ社会民主党(SPD)と自由民主党(FDP)は比例代表制を、キリスト教民主・社会同盟(CDU/CSU)とドイツ党(DP)は小選挙区制をそれぞれ主張していた。最終的に、折衷案として小選挙区比例代表併用制の導入で合意した。

1949年5月にドイツ連邦共和国として再出発することになり連邦選挙法は、同年6月15日に公布された。そして連邦議会の議員を選出するための選挙が同年8月に行われることになった。

選挙データ

投票日

  • 1949年8月14日

改選数

  • 400
    • 小選挙区:240
    • 比例代表:160

選挙制度

  1. 総議席数の60%に当たる240議席は小選挙区から選出(実際の選挙区数は242選挙区)。
  2. 残る160議席は、州毎に比例代表制で選出する。
  3. 有権者は、小選挙区の候補者にのみ投票する。それを所属政党の比例区得票として計算する。
  4. 比例代表で議席配分を受けるためには、少なくとも一つの州で5%以上の得票を得るか、小選挙区で1議席を獲得する必要がある。
  5. 西ベルリンは人口比に応じて議会の間接選挙で議員を選出したが、議案投票権は付与されていない。

なお、フランス保護領となっていたザール地域は総選挙に参加していない。

投票方法

選挙権・被選挙権

  • 満18歳以上の西ドイツ国民

有権者

  • 31,207,620

選挙活動

選挙ポスター

投票用紙

選挙結果

シューマッハー率いるSPDは第一党となったものの、アデナウアー率いるCDU/CSUが連携しているFDP、DPを合わせて定数の過半数を獲得した。

議席配分要件を超えた政党は10党で、超過議席は2議席(CDU/CSU:1、SPD:1)であった。

また、西ベルリン議会から間接選挙で選出された議席は1949年に8議席(CDU:2、SPD:5、FDP:1)。1952年2月にさらに11議席(CDU:3、SPD:4、FDP:4)増加した。

党派別獲得議席

e • d  西ドイツの旗 1949年ドイツ連邦議会総選挙 (1949年8月14日施行)
党派 獲得
議席
小選挙区 比例代表 得票数 得票率 西ベルリン
キリスト教民主・社会同盟 CDU/CSU 139 115 24 7,359,084 31.01% 2
キリスト教民主同盟 CDU 115 91 24 5,978,636 25.19% 2
キリスト教社会同盟 CSU 24 24 0 1,380,448 5.82% 0
社会民主党 SPD 131 96 35 6,934,975 29.22% 5
自由民主党 FDP 52 12 40 2,829,920 11.92% 1
ドイツ共産党 KPD 15 0 15 1,361,706 5.74% 0
バイエルン民族党 BP 17 11 6 986,478 4.16% 0
ドイツ党 DP 17 5 12 939,934 3.96% 0
中央党 DZP 10 0 10 727,505 3.07% 0
経済再生連合 WAV 12 0 12 681,888 2.87% 0
ドイツ保守党・右翼党 DKP-DRP 5 0 5 429,031 1.81% 0
南シュレースヴィヒ選挙人同盟 SSW 1 0 1 75,388 0.32% 0
無所属 3 3 1,141,647 4.81% 0
急進社会自由党 RSF 0 0 0 216,749 0.9% 0
ドイツ欧州人民運動 EVD 0 0 0 26,162 0.1% 0
ライン川・ヴェストファーレン人民党 RWVP 0 0 0 21,931 0.1% 0
総計 402 242 160 23,732,398 100.0% 8
有効票数(有効率) 23,732,398 96.88%
無効票・白票数(無効率) 763,216 3.12%
投票総数(投票率) 24,495,614 78.49%
棄権者数(棄権率) 6,712,006 21.51%
有権者数 31,207,620 100.0%
出典: Federal Returning Officer, Nohlen & Stöver

州別小選挙区当選者数

定数 SPD CDU CSU FDP BP DP 無所属
バーデン州 7 0 7 0 0 0 0 0
バイエルン州 47 12 0 24 0 11 0 0
ブレーメン州 3 3 7 0 0 0 0 0
ハンブルク州 8 4 3 0 1 0 0 0
ヘッセン州 22 12 3 0 7 0 0 0
ニーダーザクセン州 34 24 4 0 1 0 5 0
ノルトライン=ヴェストファーレン州 66 25 40 0 1 0 0 0
ラインラント=プファルツ州 15 4 11 0 0 0 0 0
シュレースヴィヒ=ホルシュタイン州 14 6 7 0 0 0 0 1
ヴュルテンベルク=バーデン州 20 5 11 0 2 0 0 2
ヴュルテンベルク=ホーエンツォレルン州 6 1 5 0 0 0 0 0
総計 242 96 91 24 12 11 5 3

選挙後

9月15日に行われた首相選出のための議会投票でCDUのコンラート・アデナウアーがSPDのクルト・シューマッハーを破って初代連邦首相に選出され、CDU/CSU、FDP、DPの四党連立の第一次アデナウアー内閣ドイツ語版が発足した。

脚注

注釈

  1. ^ 西ベルリン議会から選出された8議席を除く。

出典

  1. ^ 西平重喜『各国の選挙』木鐸社、285頁

参考文献

  • eletion.de
  • 西平重喜『各国の選挙』木鐸社

関連項目