10 クローバーフィールド・レーン
『10 クローバーフィールド・レーン』(テン・クローバーフィールド・レーン、原題:10 Cloverfield Lane)は、2016年にアメリカ合衆国で公開されたSF・サスペンス映画。日本では東和ピクチャーズの配給で、2016年6月17日に公開。 概要2008年公開の映画『クローバーフィールド/HAKAISHA』と同じ題名を冠しているものの、内容に直接の繋がりはない。しかし、前作同様「クローバーフィールド」の名称が劇中で登場するほか、物語の背後に巨大企業「タグルアト社」の存在が見え隠れするなど、関連性を意識した部分も見受けられる。この点について製作のJ・J・エイブラムスは、前作の正統な続編ではないこと[4]を前置きした上で、本作が「前作と同じDNAを持つ」[5]「血のつながった映画」[6]として作られた、いわゆる精神的続編であると表現している。また、前作に引き続き本作でもタグルアト社の仮想企業サイトがファンに向けたバイラルメディアとしての役割を担っている。 2016年12月、パラマウント・スタジオ及びバッド・ロボット・プロダクションズは『クローバーフィールド』の劇場映画シリーズ第3作の発表に際し、『クローバーフィールド/HAKAISHA』に始まる作品群が共通の世界観「クローバーフィールド・ユニバース」を構成するものである旨を述べている[7]。 そして2018年2月4日には、第3作目となる『クローバーフィールド・パラドックス』がNetflixにて独占配信された。 ストーリー服飾デザイナー志望のミシェルはある日婚約者のベンと喧嘩し、家を出て車を走らせる。ルイジアナ州の森と畑が広がる一帯にさしかかると、カーラジオから南部海岸一帯が原因不明の停電に襲われているとのニュースが流れる。すると突然大きな衝撃と共にミシェルの車は追突され、転落する交通事故に見舞われる。 目が覚めたミシェルは、自分が右足に大怪我を負い、治療を受けた状態で地下室に繋がれた状態で監禁されていることに驚く。時刻は丸1日たった月曜日の午後6時29分である[注 1]。間もなく、監禁されている部屋に腰に銃を下げた太った初老の男・ハワードが入って来る。彼によると、ここはレイクチャールズから65km地点にある自分の農場の地下だという。ミシェルはここから出して欲しいと懇願するが、ハワードは「外の世界は何者かに攻撃され、放射能か化学兵器かわからないが、何らかの有毒物質で汚染されているから駄目だ」と拒否する。地下には他に腕に怪我を負った男エメットも暮らしていた。 ハワードの案内でこの地下室は、たくさんの食料等の物資を蓄え核戦争に備えたシェルターで、出口はいくつもの鍵が付いており勝手に出ることは困難なことが分かる。シェルターの出口の窓から外を見せられると、人の姿は全く見えず、すぐそばの囲いには彼の飼っていた2頭の豚(フランクとミルドレッド)の死骸があり、その横には追突された白いトラックの姿があった。しかしミシェルはハワードの話を疑う。 食事の途中、ミシェルは隙を突いてハワードの鍵を奪って逃げ、出口に近寄る。外では顔がただれた女が中に入れてくれと懇願する。ミシェルは外が汚染されていることを信じて戻る。やがてハワードは自らミシェルの車に衝突して事故を起こしたことを告白する。その後、彼は娘のメーガンについて繰り返し話し、徐々に3人は打ち解けていく。しかし、ある日ハワードの話が嘘であり、実は別の少女が彼に監禁され、逃げ出そうとしたものの殺されていたことが分かる。ミシェルとエメットはハワードに隠れて捨てたシャワー室のカーテンから防護服を作り、ハワードの銃を奪って脅した隙に脱出する計画を立てる。だが彼に銃を奪う計画がばれ、彼女を庇って単独犯を装ったエメットは殺される。計画に加担していないと思われたミシェルは何とか防護服を完成させるが、やがてそれにも気付いたハワードが襲いかかる。彼女は劇薬の入ったドラム缶を倒してハワードに火傷を負わせて逃げるが、薬品で溶けた電源コードからの漏電によりシェルター内で火事が発生する。 防護服を身にまとって外に出たミシェルは鳥が空を飛んでいるのに気付き、ハワードの汚染の話が嘘であったことを知る。だがシェルターが爆発したことでエイリアンの奇妙な空飛ぶ機械が現れ、攻撃の話は本当であることが分かった。何とか逃げようとするミシェルの乗るトラックがエイリアンの飛行機械に捕獲されかけるが、咄嗟に酒のビンで火炎瓶を作って口へと投げ込み、それを爆発させて逃げる。 ミシェルは車で逃げると、カーラジオから流れる放送でレジスタンスがエイリアンを打倒しつつあり、戦えるものはヒューストンに向かってほしいとの要請を聴く。ミシェルは車の行き先を転換し、ヒューストンに向かうのだった。 登場人物
備考
評価Rotten Tomatoesには267件の批評家レヴューがあり、平均値は7.5点、支持率は90%となっている[15]。Metacriticには43件の批評家レヴューがあり、平均値は76点となっている[16]。 受賞・ノミネート
脚注注釈出典
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