鈴木園子
鈴木 園子(すずき そのこ)は、『週刊少年サンデー』で連載されている青山剛昌原作の漫画作品、およびそれを原作とするテレビアニメなどのメディアミックス『名探偵コナン』の作品に登場する架空の人物。 アニメでの声優は松井菜桜子が担当する。ドラマでの俳優は岩佐真悠子(単発第1作・第2作)[1][2]、秋元才加(単発第3作、連続ドラマ)が担当。 人物毛利蘭は幼少期の保育園時代から幼なじみの親友であり、工藤新一も同様に幼なじみの同級生。帝丹高校2年B組在籍、テニス部所属[3][注 1]。茶髪のボブカットヘアにカチューシャが特徴[注 2]。作中で登場した家族・親族は、父・史郎、母・朋子、姉・綾子、史郎の従兄・次郎吉。 鈴木財閥の令嬢・次女であり、自宅では優雅な生活を送っているが、普段はそれを感じさせない気さくでさっぱりした性格。その一方、毛利小五郎に負けず劣らず単純で、能天気かつマイペース。容姿はそれなりの美人でスタイルも良いが、おしゃべりかつお調子者な面も災いし、蘭のようにナンパされたり男性受けしたりすることはあまりない。 家が財閥というだけあって別荘を日本に数多く持つうえ、海外にもハワイ、ニース、モナコなどに持つ[6]。著名人のパーティーに招待されることが多く、園子のコネでコナンや蘭・小五郎たちが同席させてもらえることもある。豪快な面もあるため、小五郎には「大金持ちのじゃじゃ馬娘」とあだ名されている。また、蘭よりはるかに流行に敏感で、服装の趣味も派手な傾向にあり、まれに腹部の出た服装もするほか、前述のパーティーなどの際には素肌を大胆に露出したドレスを着ることもある[注 3]。 園子の趣味に付き合わされたコナンや蘭が事件に遭遇するという展開が多く、園子のゴシップがコナンの情報源になることもある[7]。園子が登場する時は蘭が共に行動し、コナンが蘭についていくのが定番であるが、劇場版第27作『100万ドルの五稜星』のプレストーリーとなるテレビアニメ第1120話「失われたお宝ミステリー」では初めて蘭を伴わずに登場し、コナンと2人で行動している[8]。まれに犯人に襲われてしまうこともあるが、京極真や目暮警部らに助けられている[9][10]。また、誘拐犯に狙われることもある[11]。 外面や普段のお調子者でサバサバした言動とは裏腹に情に厚く、親友の蘭のためなら何でもしようという友達想いな部分も多く[注 4]、蘭の試合の応援にもよく足を運んでいるうえ、周りの目もそっちのけで蘭に声援を送っており、後の彼氏となる京極にもその点で見初められている[9]。 原作での初登場は1994年の『週刊少年サンデー』第47号に掲載された「怪人…包帯の男」(単行本5巻にFile.1として収録)であるが、アニメではこの話をアニメ化した内容である34話 - 35話「山荘包帯男殺人事件」に先駆け、最初のアニメオリジナルとなる第6話「バレンタイン殺人事件」にて初登場を果たしている。 劇場版には全作品に登場。本編同様に自身のコネで蘭たちをパーティーなどに招待し、それをきっかけに事件が起こる場合がある。第5作『天国へのカウントダウン』では、作中に登場する「10年後の顔を予想する機械」で10年後の姿が見られる[注 5]が、その結果は現在からかなり容姿が変わっていたこともあり、不満を述べている。同作では灰原哀を真似て髪にウェーブをかけた結果、ジンから灰原の本来の姿である宮野志保(シェリー)と誤認されて狙撃されるが、コナンの機転によって狙撃は間一髪で回避され、誤認もその直後の挙動によって解けている。第11作『紺碧の棺』では蘭との友情、第23作『紺青の拳』では京極の活躍にスポットが当てられ、園子もメインキャラクターとして描かれている。百人一首に詳しい事が『から紅の恋歌』にて判明。 探偵役原作での初登場時、腕時計型麻酔銃で蘭を眠らせるつもりだったコナンの狙いが外れ、たまたま当たってしまったために探偵役に抜擢される[13]。調子の良さで自分の手柄と勘違いしたことから、それ以降も小五郎の不在時に眠らされることが多い[注 6]が、探偵役の際は普段の言動への印象ゆえ、本来よりもかなり冷徹かつ高飛車にされてしまっている[注 7]。 「眠ったまま」事件を解決するために周囲から「眠りの園子」と呼ばれる一方、自分では「推理クイーン園子」とも称している[注 8]。ただし、普段は「探偵」として活動しているわけではないため、小五郎のように推理力が高いと世間に認識されるまでには至っていない。蘭はコナンに眠らされて見せる園子の探偵能力を素直に凄いと信じ、本当の園子も他人へのツッコミ発言などに勘の鋭い面を見せるが、推理力や観察力では、コナンの力を借りつつも自力で何度か解決したことのある蘭の方が優れている(そのことには、蘭も園子も気付いてはいない[16])。 小五郎と同様、物語に世良真純や安室透、沖矢昴といった推理力に優れた面々が登場するにつれ、コナンに眠らされて探偵役とさせられる頻度は少なくなる傾向がある。また、劇場版では一度も探偵役にされていない[注 9]。 対人関係蘭や新一とは保育園に通っていた頃からの幼馴染であり、蘭のネームプレートを奪ったいじめっ子に立ち向かう、そのいじめっ子の顔を引っ掻いて泣かせるなど、当時から気が強く友人想い[17]。自分に憎まれ口をたたいていた新一と蘭の仲を冷やかすことは、コナンと化した彼の不在以降における日常の定番となっており、綺麗な景色などに感動している蘭を見て「ああ、この景色を新一と一緒に見られたら…」と冷やかしては、彼女に「もう、園子!」と返されている[注 10]。一方、「新一に告白された」と蘭から聞かされた際には周囲に聞こえるほどの大声で驚いて「蘭も返事した方がいい」と勧める[18]など、2人の仲の進展を真剣に考えている様子も見られる。また、新一のイケメンぶりと推理力については、前述の言動で皮肉を交えながらも認めている。新一と園子も、会話に皮肉を交えつつも大切な友人同士であることには変わりない。 コナンのことは「ませた生意気なガキ」と見ており、たびたび文句をぶつけるなどぞんざいな対応をしているが、蘭たちの前でも「子どもにしては、なかなか勘が鋭いのよね」とその頭の良さを評価するなど、彼を認めている節もある。また、コナンのことを名前で呼ぶことはほとんどなく、「眼鏡のガキンチョ」もしくは単に「ガキンチョ」と呼んでいる[注 11]。 黒ずくめの組織の事件には直接関わっておらず、組織の存在も知らないが、喫茶店「ポアロ」で働いている安室透(バーボン)とは無自覚なまま交流がある[19]ほか、「米花いろは寿司」で働いている脇田兼則(ラム)[20]やベルモットが変装した新出智明や榎本梓に接触しており[21]、安室とベルモットからは「蘭と新一の幼馴染で鈴木財閥の令嬢」として存在を認識されている。劇場版では先述の通り、ジンに射殺されそうになったこともある(ジンは日本トップクラスの資産家である鈴木財閥の存在は認識しているが、園子の存在までは意識していない)。 京極と恋人になるまでは、手品や盆栽などさまざまな同好会に入っては頻繁にイケメン探しをしていたが、きわめて男運が悪いこともあり、成功したことはない[注 12]。 怪盗キッドの大ファンであり、京極と恋仲となってからも、そのミーハーぶりはとどまるところを知らない[24]。また、コナンに麻酔銃で眠らされたためにキッドに会えなかったときにはコナンや蘭を引き連れ、自暴自棄になってカラオケオンステージを開いた[25]ほか、次郎吉の宝石がキッドに狙われたときには妄想内で宝石ごと彼にさらわれ、京極と取り合いされることに嬉々としたほどである[26][注 13]。ただし、キッドへの感情はあくまでもファンとしての憧れであり、京極と勝負することになったキッドに協力を持ちかけられた際には、試合を控えていた彼のことを想い「(京極に)ケガさせないでね」と念を押していた[24]。 脚注注釈
出典
外部リンク
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