身延山
身延山(みのぶさん)は山梨県南巨摩郡の身延町と早川町の境にある山である。標高1,153m。また同地にある日蓮宗総本山久遠寺の山号でもあり、日本仏教三大霊山の一つという別名としてもよく用いられる。 概要山麓の標高400m付近に日蓮宗総本山である身延山久遠寺があり、山頂にも日蓮が父母を偲んで建立したと言われる奥之院思親閣がある。身延山の参拝客のほか、頂上からの眺望がよいため観光客も多く訪れる。 →「久遠寺」も参照
身延山の周辺には鷹取山(1,036m)、七面山(1,982m)などの山があり、いずれも日蓮宗の修行の場でもある。 山頂へはロープウェイで7分程度で登れる。山頂部には奥之院と3つの展望台が設置されており、東と南側展望台からは富士山がよく見え、天候がよければ駿河湾、伊豆半島を見晴らすことができる。特に3月中旬および10月上旬には、富士山山頂から日が昇るダイヤモンド富士が見られるため、前後数日の早朝は観望や写真撮影の客で賑わう。北側展望台からは南アルプスや甲府盆地、七面山や早川町の町並みが眺望できる。 山腹には雑木林が分布するほか、杉が植林されている。周辺には『甲州盆歌』に歌われたナンテンが見られ、山頂にはカタクリも自生する。「仏法僧(ブッポウソウ)」と鳴くことで知られるコノハズクや、ニホンカモシカ、イノシシ、ツキノワグマなどが生息する。 登山久遠寺境内付近から標高差約760m、50丁の参道があり、東側の尾根を回って登れ、徒歩で約2時間30分の道のりである。途中の25丁にある三光堂までは自動車も入れるよう舗装されているが、一般客は自動車では進入できない。この参道入り口をやや下ると身延山ロープウェイの久遠寺駅があり、山頂まで約7分で到達できる。また、他のルートとして、早川町方面からの登山道があり、身延町の飛び地である七面山方面に通じている。この参道の途中からは山の南西を巡って日蓮の草庵のあった西谷方面に下山できる。 身延山ロープウェイ身延山ロープウェイは身延山の山麓と山頂を結ぶ三線交走式の索道(ロープウェイ)である[1]。現在富士急行の持分法適用会社となっている身延登山鉄道により建設され、1962年(昭和37年)12月27日に事業許可を受け、1963年(昭和38年)8月23日に開業した。当初、身延山山頂へはケーブルカーによる輸送を計画し工事が進められたが、軟弱な地盤や法面の崩落などによりこれを断念し、ロープウェイに変更された経緯がある(「登山鉄道」の社名はその名残である)。山麓の久遠寺駅、山頂の奥之院駅の2駅間の斜長1,665m、標高差763mを約7分で運行する[2]。標高差763mは関東一である[1]。平常時は20分おき、繁忙期には増発や運転時間延長もある。 1981年(昭和56年)に2代目ゴンドラとして日本ケーブル/武庫川車両により製造された定員45名のもの2両が用いられていた(それぞれ「たちばな号」「ぼたん号」と名づけられていた)。2011年(平成23年)7月に搬器・駅などがJR九州や両備グループの各車両や富士急行の「富士登山電車」などのデザインを手がけた水戸岡鋭治によってリニューアルされた[3]。 2代目導入から40年が経過することから2021年(令和3年)1月31日を以て運行を一時休止し、3代目ゴンドラに置き換えることが発表された。新ゴンドラでの運用は2月23日より開始される[2]。2021年2月23日から運用されるゴンドラ2両は「知恩号」「報恩号」と名づけられた[1]。 身延テレビ・FM中継放送所
地上デジタルテレビジョン放送
地上アナログテレビジョン放送(廃止)
FMラジオ放送
交通関連人物脚注
関連項目
外部リンク |
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