谷地温泉
谷地温泉(やちおんせん)は、青森県十和田市(旧国陸奥国)にある温泉で、「日本三大秘湯」の一つとされる[1][2][3][4]。 歴史・概要八甲田山中腹の[3]高田大岳への登山口にあり[4]、約400年の歴史があるとされている[3]。 『十和田村史』によれば、深持村の与治右衛門という者が、山の奥に入ってシナの木の皮剥をしていて発見したという。この与次右衛門から与右衛門となり、与之助、岩五郎、辰之介と続いた。開湯するとなかなかの繁盛であったが、天保の飢饉で入湯者が誰も来ず一時荒廃したが、法量字百目木の泉舘与左衛門が経営を引き受け、旧観をとりもどしたとある[5]。この記録からは少なくとも天保年間(1830-1840年)を遡ることになる。現存する絵地図にこの温泉があっても年代のはっきりしないものが多い。わずかに安政の頃、津軽の「南部堺山絵図」に、南部萢ノ湯として「湯小屋拾一軒、萱フキ建坪三間四方」のほか、薬師堂が書かれている。また同じ津軽の文久元年(1861年)の「山方御用留」にもこの湯の名がでている[6]。 明治時代には『新撰陸奥国誌』に次のように記載されている[7]。
秘湯のたたずまいが残っていることが評価され[4]、「日本三大秘湯」の一つとされている[1][2][3][4]。 2004年(平成16年)11月に当温泉を運営していた古牧温泉グループが経営破たんした[2]。このため、古牧温泉の創業家の親族が設立した十和田・八甲田観光が、当温泉や「十和田湖グランドホテル」などの経営を引き継ぐが[8]、2008年(平成20年)7月から両施設共に「伊東園ホテルズ」の運営となった[1]。 しかし、経営悪化に伴い[2]、当温泉は2014年(平成26年)11月10日から休業し[4]、2015年(平成27年)5月13日には「十和田湖グランドホテル」も休業となった[1]。 休業を経て、同年5月15日付で当温泉と「十和田湖グランドホテル」の営業権は、約5000万円で伊東園ホテルズから南風見観光に譲渡された[4][1][2]。当温泉は、積雪のため倒壊した男湯の修復などを行い、同年6月1日に営業を再開した[3][4]。 泉質効能温泉街標高800メートルの山中に一軒宿の「谷地温泉」が存在。ヒバ造りの足元湧出の浴槽がある。近くには谷地湿原が広がる。 アクセス周辺脚注
関連項目外部リンク
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