藤原マキ藤原 マキ(ふじわら まき、1941年 - 1999年2月)は、元状況劇場女優で絵本作家。本名:柘植真喜子(旧姓・藤原真喜子)で、漫画家つげ義春の妻。つげとの間に、一男つげ正助をもうける。 人物1941年 大阪府生まれ。高校卒業後に女優を目指し、関西芸術座で演劇を2年間学ぶ。上京後。演劇の世界に入る。唐十郎主宰のアングラ劇団・状況劇場などで活躍。「腰巻お仙」では、初代お仙役を、また、「由井正雪」の夜桜姐さん役など演じる。退団後、つげ義春と知り合い、同棲の後結婚[1]。 2人が知り合ったのは、状況劇場に出入りしていた駆け出しのカメラマンがつげを撮りに来ておろ、ある日、藤原を連れてきた。藤原の話によると、アングラ芝居の役者は収入0で、アパートの家賃も滞納した上、借金もあり、逃げるしかないほど困っていた。行方をくらますために着の身着のままで突然、つげの住居に押しかけてきた。つげは唐十郎とは面識はなかったが、同居の数年後、近くの大映撮影所で唐の公演があり、2人で観に行き切符を買うために行列に並んでいたところ、唐が偶然出てきて、そこで初めて会った。唐は「並ばなくていいから、こっちこっち」と2人を招き入れた[2]。 1982年には家族の日常を描いた『私の絵日記』を刊行し、絵本作家としてデビュー。柔らかなタッチの絵と伸びやかな文章で描かれた同絵本の英訳版は米国の漫画賞「アイズナー賞」の最優秀アジア作品賞に輝いた。基となった日本語の本は、その後、受賞を受けて問い合わせが相次ぎ、重版が決まり、ちくま文庫から刊行されている[1]。 つげ義春のファンでもあり、つげの映画化作品にも出演した佐野史郎は、「僕が状況劇場に入団したのは、マキさんが退団したずっと後でしたが、強烈な個性を持った伝説的な女優として語り継がれていました」とコメントしている[1]。 生涯
著書
評価脚注
関連項目外部リンク |
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