ジャパン・オータムインターナショナル ロンジン賞 第38回ジャパンカップ(ジャパン・オータムインターナショナル ロンジンしょう だい38かいジャパンカップ、38th JAPAN CUP)は、2018年11月25日に東京競馬場で行われた競馬の競走である。アーモンドアイが当時の芝の2400mの世界レコードを大きく上回るタイムでの優勝を成し遂げた。
レース施行前の状況
中央競馬からは、この年の秋華賞を制し、牝馬三冠を成し遂げ、牝馬路線のエリザベス女王杯を見送り古馬との初対決となったアーモンドアイ、同年の大阪杯を制し、同条件の東京優駿(日本ダービー)で2着の実績のスワーヴリチャード、2016年の菊花賞、有馬記念を優勝し、前走京都大賞典で久々の勝利を挙げたサトノダイヤモンド、2017年菊花賞の勝ち馬キセキ、2017年のジャパンカップ勝ち馬シュヴァルグランなど、重賞優勝馬9頭、GI優勝馬6頭が参戦した。
地方競馬からは、ホッカイドウ競馬所属で巴賞4着の実績があるハッピーグリンが2009年コスモバルク(12着)以来9年ぶりとなる参戦。
海外からは、アイルランドからアイリッシュダービーとイギリスのセントレジャーステークスの勝ち馬カプリ。イギリスからは前走カナディアンインターナショナル2着のサンダリングブルーが参戦した。
パドック
出走馬と枠順
2018年11月25日 第5回東京競馬第8日目 第11競走 天気:晴、馬場状態:良、発走時刻:15時40分
レース結果
世界レコードを示すロンジンの時計
全頭五分のスタートの中、キセキがハナを切りと3馬身差で逃げ。第1コーナーでは2番手にノーブルマーズ、インコースに3番手アーモンドアイ、スワーヴリチャードが4番手で、サトノダイヤモンドは中団のやや後ろで、向こう正面に入った。
1000m通過は59秒9と平均的なペースとなり、第3コーナーに入ってもキセキは後ろと3馬身差を保って逃げ、後続ではサトノダイヤモンド、サウンズオブアースなど多数の馬が仕掛け始めた。第4コーナーに入り、残り600mになり、先頭キセキが仕掛け始め、2番手にいたアーモンドアイは残り400mまで騎手が手綱を持ったまま楽な手応えで坂を上がり、残り200mで逃げるキセキを捉え先頭に立つと、後続との差をさらに広げそのままゴールした[1]。
着順 |
枠番 |
馬番 |
競走馬名 |
タイム |
着差 |
上がり3ハロン
|
1着 |
1 |
1 |
アーモンドアイ |
2:20.6 |
|
34.1
|
2着 |
5 |
8 |
キセキ |
2:20.9 |
1馬身3/4 |
34.7
|
3着 |
7 |
11 |
スワーヴリチャード |
2:21.5 |
3馬身1/2 |
34.7
|
4着 |
6 |
9 |
シュヴァルグラン |
2:21.5 |
クビ |
34.5
|
5着 |
4 |
5 |
ミッキースワロー |
2:21.9 |
2馬身 |
33.9
|
6着 |
3 |
3 |
サトノダイヤモンド |
2:21.9 |
クビ |
34.7
|
7着 |
2 |
2 |
ハッピーグリン |
2:22.2 |
1馬身3/4 |
34.9
|
8着 |
8 |
14 |
ウインテンダネス |
2:22.3 |
クビ |
35.3
|
9着 |
3 |
4 |
サトノクラウン |
2:22.6 |
2馬身 |
35.1
|
10着 |
4 |
6 |
サンダリングブルー |
2:23.4 |
5馬身 |
35.0
|
11着 |
7 |
12 |
カプリ |
2:23.7 |
1馬身3/4 |
36.0
|
12着 |
6 |
10 |
ガンコ |
2:24.3 |
3馬身1/2 |
37.4
|
13着 |
8 |
13 |
ノーブルマーズ |
2:24.8 |
3馬身 |
38.2
|
14着 |
5 |
7 |
サウンズオブアース |
2:25.2 |
2馬身1/2 |
38.0
|
1000m通過タイム
|
59.9秒(キセキ)
|
上がり4ハロン
|
45.8秒
|
上がり3ハロン
|
34.4秒
|
優勝馬上がり3ハロン
|
34.1秒
|
単勝
|
1
|
140円
|
複勝
|
1
|
110円
|
8
|
160円
|
11
|
150円
|
枠連
|
1-5
|
600円
|
馬連
|
1-8
|
590円
|
馬単
|
1-8
|
700円
|
3連複
|
1-8-11
|
700円
|
3連単
|
1-8-11
|
2,690円
|
ワイド
|
1-8
|
230円
|
1-11
|
240円
|
8-11
|
470円
|
達成された記録
- 勝ちタイムは2005年のアルカセットが記録した、芝2400mのJRAレコードでもある2:22.1を1.5秒更新するレースレコード (6着のサトノダイヤモンドまでがアルカセットの記録を上回った。)で1999年にアルゼンチンのアシデロが記録した、2:21.98を更新する芝2400mの世界レコード(世界レコードは公式では記録されていない。)でもあった。
- 3歳馬によるジャパンカップ優勝はジェンティルドンナ以来6年ぶり7頭目
- 3歳牝馬によるジャパンカップ優勝はジェンティルドンナ以来で6年ぶり2頭目
- 3歳馬によるジャパンカップのレコード勝ちはルグロリュー以来31年ぶり2頭目
- 牝馬の年間GⅠ4勝はジェンティルドンナ(2012年に牝馬三冠とジャパンカップを制覇)に並ぶJRA最多タイ記録
- キャリア7戦目での制覇は1998年のエルコンドルパサーに並ぶ最少タイ記録。
- クリストフ・ルメールは2009年にウオッカで制して以来9年ぶりのジャパンカップ制覇で、これは2024年現在ライアン・ムーアと並ぶ同レース史上最長ブランクでの制覇となっている
- 牝馬に騎乗してジャパンカップを複数回制したのは岩田康誠[3]以来6年ぶり2人目
テレビ・ラジオ放送
本レースのテレビ・ラジオ放送の実況担当者
関連項目
脚注