直葬概要通夜や葬儀・告別式を行わずに遺体安置場所である病院又は自宅から直接火葬場へ向かって遺体の火葬を行うこと[1]。諸説あるが「直」接火「葬」を省略して直葬と言われている。亡くなった場所からの搬送、納棺、安置、死亡診断書の提出と火葬埋葬許可書の取得、そして火葬といった最低限のことだけを行う[1]。ただし亡くなって24時間以内の火葬は法律上できないので、最低でも24時間は待つ必要がある。葬祭業者や宗教団体が関わる部分が少なく、費用が安く抑えられる[1]。 20世紀の日本では身寄りのない人が死亡した時などに行われていた[3]。2005年頃から、退職後の生活が長くなって仕事を通じた人付き合いが減ったり、子供のいない世帯や非婚世帯が増える等の社会や家族形態の変化に伴って、葬送の一つのスタイルとして考えられるようになり、物故者に子供が無く親族がいたとしても縁遠い親族しかいない場合または経済状況に関わらずに死後に直葬される事例が増加するようになった[1][3]。また本人の生前の希望により直葬を行う場合もある。葬儀関連の著書がある葬祭アカデミー代表の二村祐輔によると「2009年時点では都市部では2~3割が直葬」と述べている[3]。 一方で直葬の場合、通夜や葬儀を省いて物故者との別れの時間が少ないことから、残された遺族が心の整理をつけられないこともあるとされる[3]。 脚注関連項目 |