牛浜駅
牛浜駅(うしはまえき)は、東京都福生市牛浜にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)青梅線の駅である[1]。駅番号はJC 56。 歴史1940年、立川飛行場の付属飛行場として陸軍多摩飛行場(現在の横田基地)が作られ、周囲に軍関係施設が相次いで開設されたことから、軍の下命により停留場を新設することになった。早急に開設すべきとの要望があったため一時仮停留場として設置し、定期券を所有する軍関係者に限り取り扱うこととした。仮停留場の位置は現在の「牛浜踏切」(ホーム拝島方脇)際にあり、駅事務所は建坪6.6坪、ホームは角材を井桁に積み上げたもので長さ70 mであった。1944年の国有化に合わせて駅舎工事を行ったが、戦時下の物資不足のため当初計画より規模を縮小して2代目駅舎を建設し、本停留場として開業した[2]。 年表
駅構造島式ホーム1面2線を有する地上駅で、橋上駅舎を持つ[1]。旧駅舎の老朽化とバリアフリー化のため、2011年(平成23年)10月から建て替え工事が行われ、2013年(平成25年)3月に、エスカレーター5基、エレベーター3基を備えた新駅舎が竣工した。このうち東西両出入り口には、エレベーター、エスカレーター上下方向のすべてが完備されているが、改札内の駅舎とホームをつなぐ箇所には、エレベーターと昇りエスカレーターのみが設置されていて下りエスカレーターは省略されている。また改札正面の自由通路には足元までの大きなガラス窓が設置され、開放感のあるデザインになっている。 現駅舎は旧駅舎を使用中のまま新たに建設された関係上、旧駅舎とは位置がほとんど重複しないよう微妙にずれて建てられている。本体は旧駅舎より福生寄りに建てられていて、東口が線路から離れた場所にあるのも、旧駅舎の東口階段を避けてその外側に新たに建設されたためである。3代目駅舎時代の骨組みには一部古レールが使われていたが、現在もその一部がホーム中央部に残存している。 JR東日本ステーションサービスが業務を受託する業務委託駅で、拝島駅が当駅を管理している。駅舎内には自動券売機2台(内1台は多機能券売機)と自動改札機3台、自動精算機1台が設置されている。終電後の時間帯は改札全体と自動券売機部分を覆うシャッターが下りるが、自由通路(延長79.7 m、有効幅員3.4 - 7.1 m)は福生市市道のため夜間も通行でき、エレベーター、エスカレーターも終日使用できる。初電から朝6時半まで有人改札の窓口はシャッターが下りていて、自動券売機も使用できず乗車駅証明書発行機を利用する。また上記を含め初電から終電まで1日7回、合計6時間11分にわたり駅員の休憩のため有人改札通路の窓口はシャッターが下りるが、通路の自動ドアは当然ながら自動開閉し、通路脇には集札箱も設置されている。駅員休憩時間には室内に駅員がいても対応はできないので、精算機で不可能な精算等は自動ドア利用の上、後日申し出るようにとの趣旨の案内がある。また2019年3月ダイヤ改正時よりホーム上の発車予定時刻表が撤去された。これは次発、次々発の列車はホームや改札の電光表示板を見れば分かるためであるが、改札口外側の時刻表は撤去されていない。 2020年11月28日夜間 - 11月29日早朝にかけて、2023年度末に予定されている中央線(快速)等のグリーン車サービス開始に向けてのホーム延伸に伴う線路切替工事が実施された[8][9]。下り線の線路(約160 m)を約60 cm移動させ、後日ホームの拡幅(約40 m)および延伸(約30 m)が行われる予定である[8]。2024年10月12日までにこれらの工事を全て完了し、翌日10月13日より快速電車・青梅線における12両編成の運転が一部列車で開始された[10]。 のりば
(出典:JR東日本:駅構内図)
3代目駅舎の概況複線化された1961年に青梅線内では最も早く橋上駅舎として建て替えられた。平成元年ごろ東口の北側階段が増設され東口公衆便所が改修されたのち、自動改札化された。改札とホームとを結ぶ階段は1箇所のみでエスカレーター、エレベーターはなく売店、トイレもなかった。 有人のみどりの窓口があったが2006年(平成18年)に閉鎖され、その代替として「もしもし券売機Kaeruくん」(営業時間:6:30 - 22:00)が設置されたものの2012年2月6日20時をもって営業終了し撤去された。代替として多機能券売機1台が設置された。構内は自動券売機3台、自動改札3台、自動精算機1台で、横田基地の日米友好祭やマラソン大会などのイベントがある時は簡易Suicaが設置された。朝6時半まで窓口と自動券売機部分にシャッターが下りていて、乗車駅証明書が改札脇の箱に置いてあった。のちに乗車駅証明書発行機が設置されるようになり、日中はカバーが掛けられていた。 東口・西口の階段、通路および改札内外が狭いため、駅周辺でイベントが行われる時は駅員を増員し臨時切符売り場が設けられていた。
利用状況2023年度(令和5年度)の1日平均乗車人員は4,213人である。横田基地第5ゲートの最寄り駅であり、近年は9月の連続する土曜・日曜に行われている「日米友好祭」の開催時は例年10万人以上[11]の人出で大混雑を極め、ICカード普及以前には東口駅前公園に臨時切符売り場が設けられていた。 1990年度(平成2年度)以降の1日平均乗車人員の推移は下記の通り。
駅周辺駅周辺は普通の住宅街だが、東側約600 mの国道16号線沿いに米軍横田基地があることから、この付近にはかつての米軍人向けの米国風貸家「米軍ハウス」やミリタリーショップ、アメリカンフードといった関連の民間施設が並んでいる[12]。
バス路線2024年(令和6年)現在は牛浜駅を発着する路線バスは存在せず、当駅近くにある新奥多摩街道と五日市街道が交わる牛浜郵便局前交差点付近に「牛浜駅入口」停留所が存在する。この停留所はかつて「牛浜郵便局」の名称で、1997年まで立83(立川駅北口 - 宮沢 - 拝島営業所 - 福生駅西口)および拝13(拝島営業所 - 福生駅西口)が経由していたが、牛浜駅最寄りの停留所である事は現在でも変わりないものの路線自体は拝島営業所(現:拝島操車場)および拝島駅で分断されている。 1982年(昭和57年)頃までは牛浜駅西口発着で牛11(牛浜駅 - 福生団地中央)が発着していた。現在でも牛浜駅西口近くと新奥多摩街道の牛浜駅入口近くの大型通行禁止の標識には「路線バスを除く」という補助標識が付いたまま残されている。 牛浜駅入口
2018年(平成30年)7月の立川バス福生営業所開設によって新設されたが、2022年(令和4年)9月までは牛浜駅入口が終点だった。その後、福生営業所まで延伸されている。なお、系統番号が異なるのは立川駅・拝島駅方向が福生営業所ではなく福生市役所始発のためである。 隣の駅
脚注記事本文
広報資料・プレスリリースなど一次資料
利用状況
関連項目外部リンク
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