滋賀県道558号高島大津線

一般県道
滋賀県道558号標識
滋賀県道558号高島大津線
一般県道高島大津線
制定年 2007年
起点 滋賀県高島市
終点 滋賀県大津市
接続する
主な道路
記法
国道161号
滋賀県道38号
滋賀県道23号
国道477号
滋賀県道30号
滋賀県道18号
滋賀県道47号
滋賀県道7号
国道1号
テンプレート(ノート 使い方) PJ道路
大津市今堅田にて。琵琶湖大橋交差点から北(上り)を臨む。
高島市永田にて。北(上り)を臨む。

滋賀県道558号高島大津線(しがけんどう558ごうたかしまおおつせん)は、滋賀県高島市から同県大津市に至る一般県道である。

概要

ほとんどの区間が元・国道161号であり、バイパスの完成に伴い滋賀県へ移管された(歴史参照)。

歴史

国道161号時代

国道161号が指定された当時は舗装が完備している区間はわずかであり、自動車が砂ぼこりを上げるため、沿線の家屋では窓を開けられない状態であり、貨物自動車が通過することで表土が掘り返されるなどの有様だった[1]。このとき、旧和邇村(旧志賀町を経て現・大津市)の区間では約300mが舗装されているに過ぎなかった[1]

当時管理していた滋賀県は、改修工事を実施し、整地作業が行われることになった[2]。旧志賀町の区間では1958年7月に小松地区の660 mで舗装に着手し、同年10月に完成した[3]。次いで、1959年9月には木戸地区を中心とした4.5kmが完成し、1960年代には整備が完成した[3]。和邇地区では既存の道路が狭く、江若鉄道(現在は廃線)との踏切もあった状態だったため、琵琶湖岸にバイパスが新設された[3]。旧堅田町域でも同様だったためバイパスが新設された。大津市域でも、雄琴・下阪本・尾花川・観音寺などで、交通渋滞を避けるために、集落内部を通る道路に対して新道の建設が行われている[4]。特に観音寺と浜大津を結ぶ道路は急カーブが3つあり、その他江若鉄道の踏切や京阪石山坂本線の併用軌道も存在したため、障害となっていた[4]1958年には市街地から外れて琵琶湖疏水(第二疏水)の上に架橋する計画が立てられたが、京都大学理学部付属臨湖実験所が予定路線上にあって適切な移転先が見つからず、尾花川橋として架橋が実現されたのは1963年6月だった[5]。こうした改良があったものの、渋滞を解消するには更なる抜本的な対策が必要となり、西大津バイパスなどのバイパス道路が要望されることになった[6]

1966年5月30日に国道161号全線が建設省(現・国土交通省)の管理になった(所謂直轄国道[7]

滋賀県への移管

1992年(平成4年)4月1日国道161号高島バイパスの建設に伴い旧道となった高島郡新旭町饗庭から同郡高島町勝野に至る区間の管理を建設省から滋賀県に移管する際に、滋賀県が新旭高島線として県道路線認定[8]

2007年(平成19年)3月30日湖西道路と並行する国道161号のうち、大津市木戸(志賀駅口交差点) - 今堅田(琵琶湖大橋交差点)が滋賀県に移管され、同区間を編入して高島大津線として県道路線認定[9]。同日、新旭高島線を廃止[10]

2015年(平成27年)4月1日、志賀バイパスに並行する国道161号の6.6km(大津市北小松 - 木戸)が滋賀県に移管され、同区間を編入する[11]

2017年(平成29年)4月1日、湖西道路と並行する国道161号のうち、大津市今堅田二丁目(琵琶湖大橋交差点)- 下阪本六丁目間の7.3kmが滋賀県に移管され、同区間を編入する[12]

2018年(平成30年)4月1日、西大津バイパスと並行する国道161号で、大津市下阪本六丁目 - 逢坂一丁目間の8.6kmが滋賀県に移管され、同区間を編入する[13]

リバーシブルレーン

リバーシブルレーン区間の途中にある尾花川交差点

1978年3月1日に大津市際川二丁目 - 浜大津間で近畿で初めてのリバーシブルレーンが導入された[14]

2016年(平成28年)1月18日に際川二丁目(自衛隊北交差点)から柳が崎交差点までの区間が廃止[15]。残る区間の柳が崎交差点から浜大津(大津港口交差点)のは2024年(令和6年)1月23日に上下線の車線数が試行的に固定化された[16]。この固定化は半年間行われる予定で、問題がなければそのまま廃止される予定である[16]

渋滞を防止する目的でリバーシブルレーンが導入されたが、システムや標識の交換によって概算で5億円が必要となり、滋賀県警は廃止を検討していた[16]

路線状況

重複区間

地理

起点の木津交差点(高島市)
終点の逢坂1丁目交差点(大津市)

通過する自治体

交差する道路

沿線

脚注

  1. ^ a b 志賀町誌編集委員会 2002, p. 367.
  2. ^ 志賀町誌編集委員会 2002, pp. 367–368.
  3. ^ a b c 志賀町誌編集委員会 2002, p. 368.
  4. ^ a b 大津市 1983, p. 454.
  5. ^ 大津市 1983, pp. 454–455.
  6. ^ 大津市 1983, p. 455.
  7. ^ 事務所・事業の沿革”. 国土交通省近畿地方整備局滋賀国道事務所. 2020年6月10日閲覧。
  8. ^ 県道の路線の認定(平成4年滋賀県告示第171号)”. 滋賀県例規集. 滋賀県. 2021年6月4日閲覧。
  9. ^ 県道の路線の認定(平成19年滋賀県告示第194号)”. 滋賀県例規集. 滋賀県. 2021年6月4日閲覧。
  10. ^ 県道の路線の廃止(平成19年滋賀県告示第195号)”. 滋賀県例規集. 滋賀県. 2021年6月4日閲覧。
  11. ^ 「国道161号志賀バイパスの現道区間を移管~国管理から滋賀県管理へ~」(PDF) - 国土交通省近畿地方整備局滋賀国道事務所、2015年3月26日発表、2017年10月11日閲覧
  12. ^ 国道161号湖西道路の現道区間を移管~国管理から滋賀県管理へ~ (PDF)国土交通省近畿地方整備局滋賀国道事務所および滋賀県土木交通部道路課 (2017年3月29日). 2017年10月11日閲覧。
  13. ^ 国道161号西大津バイパスの現道区間を移管~国管理から滋賀県管理へ ~” (PDF). 国土交通省近畿地方整備局滋賀国道事務所 (2018年3月29日). 2018年7月5日閲覧。
  14. ^ 全日本建設技術協会滋賀県支部滋賀県建設技術協会 2013, p. 14.
  15. ^ “時間によって中央線が変わる? 滋賀で30年続いた交通規制一部廃止へ”. 産業経済新聞. (2015年12月28日). https://www.sankei.com/article/20151228-LKLV2PPMEJP2RL4I35TJXQL3QI/ 2020年6月10日閲覧。 
  16. ^ a b c 茶井祐輝「近畿最後のリバーシブルレーン、23日から固定 大津」『朝日新聞デジタル』2024年1月25日。2024年1月25日閲覧。

参考文献

  • 『新修大津市史 6 現代』大津市役所、1983年8月7日。 
  • 志賀町誌編集委員会『志賀町誌 第3巻』志賀町、2002年3月25日。 
  • 全日本建設技術協会滋賀県支部滋賀県建設技術協会, [全日本建設技術協会滋賀県支部] 滋賀県特別会員支会 編『滋賀県土木百年表 続編 (昭和47年度-平成24年度)』全日本建設技術協会滋賀県支部滋賀県建設技術協会、2013年3月。全国書誌番号:22226621 

関連項目