毘沙門岳
毘沙門岳(びしゃもんだけ)は、福井県大野市と岐阜県郡上市[注釈 2][2] にまたがる両白山地の標高1,385.3 mの山[3][4]。 概要白山信仰にちなむ山の一つで、山名もこれに由来する[2]。東山麓にある長滝白山神社は、白山の三馬場の一つで、美濃禅定道(白山への登拝道)の起点の馬場として栄えた[4]。長滝白山神社を起点として、山頂を経由する行者道、南側の鞍部を横切る下谷越え、北側の鞍部を越える桧峠越えの禅定道があった[4]。行者道の「多和ノ宿」が下谷越えの西に設けられて、毘沙門天を本尊としていた[4]。約30万年前の更新世中期に形成された白山火山帯の最南端にある毘沙門岳火山の火山体の中心となる山[5]。毘沙門岳火山は単斜輝石-斜方輝石安山岩、デイサイトと比較的少量の角閃石安山岩からなる[6]山域の北東山麓の郡上市白鳥町前谷にある「前谷床並社跡のトチノキ」は、1991年(平成3年}11月22日に岐阜県の天然記念物の指定を受けている[7]。北東山麓の郡上市白鳥町前谷には正ヶ洞棚田がある[8]。北斜面にはスノーウェーブパーク白鳥高原があり[4]、無雪期にはスカイランド白鳥高原リゾートのゴルフ場となり、施設内には白鳥高原ホテルがある。北斜面などはスギ、ヒノキ[9] の植林地で、山頂付近の尾根にはブナが残されていて、南の西山への尾根にはササ原が広がる[10]。山頂には二等三角点(点名「毘沙門岳」、標高1,385.34 m)が設置されている[1]。ぎふ百山の一つに選定されている[11]。 登山1996年に北側の桧峠方面から尾根に沿った登山道が開設されて[9]、ハイキングや登山対象となる山である[2][4][10][12]。山頂からは北側に両白山地の白山、別山、野伏ヶ岳、大日ヶ岳などの山並み[10]、ひるがの高原、鷲ヶ岳、能郷白山、荒島岳などが見渡せる[9]。 地理福井県と岐阜県との県境の両白山地の主稜線上にある[3]。東山麓にある長良川を隔てて、飛騨高地の鷲ヶ岳などが対峙する[3]。山頂の西北西0.6 kmには西峰がある[9]。 周辺の山周辺の主な山を下表に示す[3]。北側に桧峠を隔てて、大日ヶ岳が対峙し[4]、南南西1.5 kmに西山がある[3]。
周辺の峠
源流の河川以下の九頭竜川と長良川の支流の源流となる山で、それぞれ日本海と太平洋側の伊勢湾へ流れる[3]。日本海側と太平洋側との分水嶺となる山である[3]。 交通・アクセス山域の北端に岐阜県道314号石徹白前谷線が通り、東山麓に長良川鉄道越美南線と国道156号が通り、西山麓に岐阜県道・福井県道127号白山中居神社朝日線が通る[3]。
周辺の主な施設山麓や周辺の主な施設を以下に示す[3]。
毘沙門岳の風景
脚注注釈出典
参考文献
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