椋野美智子
椋野 美智子(むくの みちこ、1956年3月25日[2] - )は、日本の政治家、元厚生官僚。大分県日田市長(1期)。元大分大学福祉科学研究センター教授[3]。専門は社会保障、福祉政策、少子化対策。1998年、第2次橋本龍太郎内閣において日本政府として初めて少子化をテーマとした平成10年版厚生白書「少子社会を考える-子どもを産み育てることに『夢』を持てる社会を」を小泉純一郎厚生大臣の下、責任執筆した官僚として知られている[4]。 略歴大分県日田市生まれ。1978年、東京大学法学部卒業。厚生省(現・厚生労働省)に入省。在フランス社会保障制度調査員、浦和市福祉部長、内閣府高齢社会対策参事官、厚生労働省社会・援護局総務課長など政府の保健医療福祉を所管する課を歴任。1982年ウィーンで開催された国連の「第1回高齢者問題世界会議」及び2001年にマドリードで開催された「第2回高齢化に関する世界会議」に政府代表団として参加。 厚生労働省在職時より、広く一般に社会保障制度を分かりやすく伝えることにも取り組み、田中耕太郎と共同執筆した「はじめての社会保障」(有斐閣)は、2001年に初版が出版されたのち版を重ね、2023年には第20版が出版されるロングセラーとなっている。 2006年に厚生労働省を退職し、大分大学福祉科学研究センター教授に就任。2011年には教育改革担当の副学長に就任。大分県医療審議会、大分県社会福祉審議会委員、地球温暖化対策おおいた市民会議委員長、大分市文化芸術振興プラン策定委員長などに就任。医療、福祉、環境、文化芸術など幅広い分野で自治体への政策提言に取り組んだ。また、工学部、経済学部等と連携し、過疎地や高齢化する住宅団地・中山間地・中心市街地などで市民と共に地域課題の解決を図る「福祉のまちおこし研究プロジェクト」を主宰し[5]、地域支えあいやアートによる地域再生などをテーマとしたオックスフォード大学教授との共同研究[6]、別府市中心市街地でのコミュニティカフェの運営[7]、松ヶ丘団地での自治会と福祉施設の連携による朝市の実施、富士見ヶ丘団地での自治会による移動支援などに取り組んだ。 2015年の第18回統一地方選挙において、民主党の支援を受け大分市長選挙に立候補し、72,695票を獲得するも落選。 自由民主党が推薦する佐藤樹一郎が91,200票を獲得し当選した。 2019年に日田市長選に立候補し14,016票獲得するも、14,675票の現職原田啓介に659票の僅差で惜敗。 2019年(一社)日本医療社会福祉学会会長に就任し、コロナ禍での医療ソーシャルワーカーの実践研究を進めるとともに、福祉政策とソーシャルワークの協働を進める研究に取り組み、2022年に日本で医療ソーシャルワーカーが専門職として制度化され確立していった歴史をたどる「医療ソーシャルワーカー関係資料集成」(六花出版)[8]を学会として出版した。 2023年2月17日、7月の日田市長選への立候補を表明し椋野のほか4選を目指した現職の原田と前日田市議会議員の佐藤功で争い原田らを大差で破り初当選。大分県内初の女性市長となった(椋野:15,893票、原田: 8,746票、佐藤:5,019票)[9][10]。 年表
主な著作
メディア出演
脚注
外部リンク
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