柵柵(さく、英: fence フェンス)とは、
目的別の柵住宅用途柵は一般的に敷地の境界を示す目的[2]や屋上広場・2階以上のバルコニーの外周部に安全の目的[3]で設けられる。 布団干しやハンキングバスケットなど吊るすことは本来の用途ではないため避けるべきである[4]。また、ガーデニングにより植木鉢などを吊るしたい場合はその用途に応じた設計を行わなければならない[4]。 農業用途牧畜用途牧畜用の柵である牧柵には、(現代では)、物理柵と心理柵(電気牧柵)がある[5][6]。
鳥獣防除対象鳥獣防除用の防護柵には農地のみを囲むものと集落全体を囲むものがある[7]。 物理柵と心理柵道路用道路では車両の対向車線や歩道など誤った進行方向への逸脱、歩行者の車道の横断防止や運転者の視線誘導などを目的に防護柵が設置される[8]。種類としてガードレール・ガードケーブル・ボックスビームなどが挙げられるほか、車両の路外逸脱を防ぐため変形しないための剛性防護柵もある[8]。落下物や跳石などが橋梁やカルバートの下に落ちないようにするため落下物防止柵が設けられることがある[9]。また、関係者以外の者や動物が侵入するのを防ぐため立入防止柵や動物侵入防止柵の設置が行われることもある[10]。 公園用自然公園等設置場所や目的に応じて機能を設定して整備を行う[11]。一般の利用者を対象とした柵と動物の侵入を防ぐための柵では安全性に対する考え方が大きく異なり、また多くの人の利用を想定したエリアの柵と自然の保護を最優先にすべきエリア(特別保護地区など)の柵では規模や構造などの条件が大きく異なる[11]。自然公園などで用いられる柵は転落防止柵・立入防止柵・注意喚起柵・侵入防止柵・その他の柵の5種類に分類される[12]。 防災用防風対策設備に防風柵がある[13]。また防雪設備に防雪柵、雪崩予防設備に雪崩予防柵、雪崩防護設備に雪崩防護柵、落石防護設備に落石防護柵がある[14]。 材質手摺を設ける場合は多くが柵と一体的な構成とされているが、笠木調のウッド素材やアルミ形材に木粉入り樹脂を圧着した手摺とすることもある[15]。 アルミ形材アルミニウムを押出成形した素材であり、質量が軽く金属の質感を持つ[2]。大量製品向きで比較的安価なため、主流商品として使用される[2]。 アルミ鋳物アルミニウムを溶融させてから型に流して成形した素材で、形材よりコストがかかるが曲線的なデザインにしやすくよく使用される材料である[2]。形材のようなロングスパンには不向きだが、石やレンガなどの自然素材にマッチしやすく組み合わせて利用されることが多い[2]。 木材木材を使用した素材であり、質感に優れるが耐久性に劣る[2]。耐久性を高めるため柱など構造となる芯材にはアルミを用い、化粧材として木材を用いた複合製品が多くみられる[2]。 鋼材防護柵などの強度が必要なものやメッシュ状のフェンスに鋼材が用いられる[16]。十分な強度を持つ反面で腐食対策を施す必要があるため、デザインの自由度が低くバリエーションが少ない[16]。 その他の材質柵の材質としては、ステンレスが単体・複合で利用されることがあるほか、柱はアルミダイカストを用いたもの、フレームがアルミ形材でパネルがFRP板・アクリル樹脂板・ポリカーボネート板などを用いたもの、発泡樹脂に木粉と樹脂を配合して圧着した後にアルミ形材に差し込んで成形した部材、木粉とプラスチックを溶融した人工木材などを利用した製品もある[16]。 デザイン柵の基本的なデザインとしては縦格子型・横格子型・枡目が挙げられる[16]。 柵を介しての視線を遮りたい場合は板を採光・通風に考慮した上で鎧戸のように並べたルーバーフェンスやアルミ板に多数の孔を設けたパンチングメタルフェンスを用いることがある[17]。 しがらみ構造しがらみは川中に杭を打ち横木を噛ますことで水流の向きを変える構造のことだが、遺跡の発掘調査から土木の基礎構造(埋め殺し)にも用いられてきたことが考古学的に立証されるようになった。 稲作が伝来し水田耕作が始まると灌漑が広まり、利水目的で河川からの取水用にしがらみが造られるようになった。やがて用水路やため池の土手を補強するためしがらみを骨格として土を盛る技術が編み出された。これは石積が普及した後も基礎構造として継承された。 埋め立て造成で都市を構築した江戸の街は、都内で埋蔵文化財としてしばしばしがらみ遺構が検出される。この参考事例は江戸東京博物館において模型展示されている。 近代になっても竹筋コンクリートのような構造は、しがらみの応用と捉えられる。 慣用句「世間のしがらみ」のように解くことができないこと、制約がある状況の喩えに否定的に引用される。 脚注
参考文献
関連項目 |
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