「月」(つき)は、桑田佳祐の楽曲。自身の4作目のシングルとして、タイシタレーベルから8cmCD・カセットテープで1994年8月24日に発売された。
2001年6月25日に12cmCDとして再発売をしている。2016年2月26日にはダウンロード配信、2019年12月20日にはストリーミング配信を開始した[3][4]。
背景・制作
前作「真夜中のダンディー」から約10か月ぶりとなる作品[1]。
本作ではアコースティック・ギターやハーモニカなどを中心においている[1]。オリジナル・アルバム『孤独の太陽』でもプロデュースや編曲、サポートメンバーとして全面的に参加した小倉博和が、本作でも双曲に渡り関わっている[5]。
受賞歴
チャート成績
オリコンによる累計売上枚数は35万枚を記録している[7]。
収録曲
- 月 (4:46)
- (作詞・作曲:桑田佳祐 / 編曲:桑田佳祐 & 小倉博和)
- アコースティックな作風であり詞の世界観も文学的な暗さを持った作品[8]。
- 曲調や歌詞は製作期間中の1994年2月に桑田の母が心筋梗塞により[9]60歳で死去したことが大きく影響しており、この曲と「JOURNEY」については母を送る歌であることが著書で明言されている。桑田はこの曲が生まれた背景について「ある明け方寝ようとしたら、なんとなくメロディが降るように浮かんできた」「でも、なぜこういう悠久の世界を憂うような曲調になったのかはよく覚えていない」と語っている[10]。
- ミュージック・ビデオは桑田が抱いていた「何処か遠い国で、夜に一人でギターを弾きながら歌うイメージ」をベースに当時はまだ一般的ではなかった映像合成技術を駆使して制作された[11]。
- 長州力はこの曲をカラオケで唯一歌う曲であることを公言しており「気分の良いときだけ歌う」「なんか、こう、詞がね、いいんですよ」「僕も若いころは『いとしのエリー』とかね、ガラにもなく歌ってたんだけど、今は『月』だけを歌ってますよ」と語っている[12]。
- 市川紗椰は、この曲を初めて聴いた時から「波長が合う感じがして」好きだったが、カウントダウンライブで聴いたことでその思いが確信に変わったという[13]。
- A LOVER'S CONCERTO (4:01)
- (作詞・作曲:Sandy Linzer & Denny Randell / 編曲:桑田佳祐 & 小倉博和)
- 1965年にザ・トイズがヒットさせた楽曲のカバー。エレキギター中心のロックなアレンジになっている。
参加ミュージシャン
- 月
- A LOVER'S CONCERTO
- 桑田佳祐:Vocals, Harp
- 小倉博和:Electric Guitar & Acoustic Guitars, Bass
- 松本賢:Computer Operation
収録アルバム
ミュージック・ビデオ収録作品
ライブ映像作品
カバー
- 月
- 1994年:香港の歌手・ジャッキー・チュン(張学友)- 広東語で「望月」というタイトルでカバー。アルバム『這個冬天不太冷』に収録。翌年、北京語で「過客」というタイトルでカバーした。
- 1995年:香港の歌手・イーソン・チャン(陳奕迅)- ジャッキー・チュンの広東語カバーをカバーし、同じタイトルでアルバム『イーソン18選』に収録。
- 1995年:和田アキ子 - アルバム『Alive/song(s) for you '95』に収録
- 1996年:台湾の歌手・リンダ・リー(李翊君)- 北京語で「尋找」というタイトルでカバー。アルバム『我沒有酔』に収録。
- 2007年:山崎まさよし - アルバム『COVER ALL HO!』に収録。
脚注
注釈
- ^ 2003年6月度までの旧基準。最低累計正味出荷枚数40万枚以上の作品に適用。
出典
- ^ a b c 『サザンオールスターズ 公式データブック 1978-2019』(2019年)リットーミュージック出版 p179
- ^ The Record vol.420 p5 日本レコード協会 2020年11月7日閲覧
- ^ 桑田佳祐“還暦記念” ついにソロ全211曲配信解禁 オリコン 2016年2月26日配信・閲覧
- ^ サザン関連全972曲 サブスク一斉解禁 メンバーソロ曲も対象に オリコン 2019年12月20日配信, 2019年12月20日閲覧
- ^ 『サザンオールスターズ 公式データブック 1978-2019』(2019年)リットーミュージック出版 p168
- ^ 第36回日本レコード大賞 日本作曲家協会 2020年11月7日閲覧
- ^ “桑田佳祐『上質なコメディ!?あきれるほど贅沢!?“本当にすごい”桑田佳祐に迫る!』”. ORICON STYLE. オリコン. 2011年3月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年2月21日閲覧。
- ^ 【いつの日も流れるメロディ】日本のトップシンガー桑田佳祐名曲、人気曲20選2019年12月28日配信 2021年8月26日閲覧
- ^ がん公表の桑田にエール続々…新曲予約は50倍 スポニチアネックス (2010年7月30日). 2021年12月7日閲覧。
- ^ 桑田佳祐『やっぱり、ただの歌詩じゃねえか、こんなもん』P53 - P59、新潮社、2012年
- ^ 桑田佳祐 ソロ30周年記念ベスト・ミュージックビデオ集『MVP』 - 特設サイト
- ^ 引退直前にデイリー連載で振り返る 長州力のアレトーーク!【前編】デイリースポーツ 2019年6月24日配信 2021年8月26日閲覧
- ^ 「Pen」 2017年 09月01日号 No.435 p90より
外部リンク
- 月 - SOUTHERN ALL STARS OFFICIAL SITE
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1988年 | |
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1991年 | |
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配信 |
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