日南町営バス日南町営バス(にちなんちょうえいバス)は、鳥取県日野郡日南町が運行するコミュニティバス(自治体バス)である[1]。自家用自動車(白ナンバー)による有償運送路線で、6路線が運行されており、運行は業者に委託している[2]。2021年現在は共立メンテナンス、日南交通有限会社、NPO法人多里まちづくりサポートセンターに運行委託している[1]。 一部の路線は隣接する日野町へも乗り入れている。 歴史町営バスへの転換1959年(昭和34年)に成立した日南町は、鳥取県の約1割を占める340平方キロメートルの広大な面積を有する[2]。かつては交通の要衝として伯耆国・出雲国・備後国・備中国(現在の鳥取・島根・広島・岡山の各県にあたる)の人的・物的交流があり、たたら製鉄や日本有数のクロム鉱山と言われた若松鉱山などで栄えた歴史があった[2]。しかし現在は県庁のある鳥取市から遠く離れていることもあり、少子高齢化が急速に進み人口密度も県内最低水準にある[2]。このため町内には交通不便地域が多数存在する。 町内では日ノ丸自動車(日ノ丸バス)が一般路線バスを、日南町が日南中学校のスクールバスを運行していたが、非効率な運行により赤字が増大していた。そのため、スクールバスを路線バスへ統合することになった。1992年10月1日にスクールバスを廃止し、日ノ丸自動車の路線バスへ統合。スクールバス6台も同社に譲渡された。その際に町はスクールバス車両購入時に文部省(現:文部科学省)から支給された補助金を返還し、運輸省(現:国土交通省)から新たに補助金を支給された。 しかしその後に赤字が増大したため、さらなる効率化と経費削減を図るため、日南町は日ノ丸自動車の一般路線バスを町営バスへ転換することとした。2004年10月1日に日ノ丸自動車(日ノ丸バス)が撤退し、町が大新東に委託する形で運行開始した。その際に専用車両として、中型車の日野・レインボーワンステップバス4台[注釈 1]とマイクロバスの日産・シビリアン1台が用意された。 ただし、以下の路線は日ノ丸自動車の一般路線バスのまま残された。
学校統廃合による再編2006年4月1日に町内の3小学校(山上・阿毘縁・大宮)の統合により「山の上小学校」が開校、これに伴い通学路線としてやまのうえ線を運行開始し、マイクロバスの三菱ふそう・ローザを1台導入した。 さらに2009年4月1日には、町内の全6小学校(山の上・日野上・多里・石見東・石見西・福栄)が統合され「日南小学校」が開校し、小学生の大量輸送が必要となったため、初の大型バスとして三菱ふそう・エアロスターワンステップを2台導入した。小学校の再統合により既存路線に集約してやまのうえ線を廃止したほか、石見循環線が廃止された。同日には一部の便をデマンドバス(一部は乗合タクシー)へ転換し、運行委託先が大新東・日南交通・多里まちづくりサポートセンターの3事業者となった。
巡回バス運行開始2016年4月1日、新路線として町の中心地域を循環運行する巡回バス「たったもバス」が運行開始した。約1時間おきに運行され、道の駅にちなん日野川の郷を経由する。「たったも」は鳥取県の方言で「ひさしぶり」「毎度」を意味する。「たったもバス」専用車両として町のキャラクター「オッサンショウオ」のラッピングを施した日産自動車製の電気自動車が用意され、デザインは鳥取県米子市の株式会社キサ・クリエイティブが手掛けた[3]。 運行内容運行委託事業者
運賃・乗車券類
営業所・車庫
路線「たったもバス」以外は、各路線に植物名の愛称が付されている。路線の詳細は日南町公式サイト「町営バス ご利用案内」を参照。
脚注注釈
出典
関連項目
外部リンク
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