弥勒寺 (墨田区)
弥勒寺(みろくじ)は、東京都墨田区立川にある真言宗豊山派の寺院。山号は万徳山。院号は聖宝院[4]。本尊は薬師如来で、「川上薬師」とも呼ばれる[2][4]。江戸時代には新義真言宗の触頭寺院であり寺領100石の朱印状を与えられ、関東四か寺の一寺として格の高い寺院であった[4][5]。そして、江戸十二薬師のひとつとしても知られていた[4][5]。 歴史弥勒寺は「万徳山聖宝院」と号し、真言宗豊山派の寺院である[4]。本寺は京都の醍醐寺三宝院で、のちに根来寺(和歌山県)の末寺となった[4][5]。 この寺は、1610年(慶長15年)宥鑁(ゆうばん)が徳川家康から江戸の小石川鷹匠町(現在の文京区小石川三丁目)に寺地を下賜されて建立した寺である[注釈 1][4][5]。それから日本橋馬喰町を経て、1689年(元禄2年)2月に当地へ移転した[4][5]。 当初弥勒菩薩を本尊としたことから寺号を弥勒寺と号したが、8代の清長のときに徳川光圀から薬師如来像を寄進されたことからこれを本尊とした。江戸時代には新義真言宗の触頭寺院であり寺領100石の朱印状を与えられ、関東四か寺の一寺として格の高い寺院であった[4][5]。 本尊の薬師如来は行基の作という言い伝えがあり、「川上薬師」という別名がある[4]。『文政寺社書上』という史料によれば、もともと常陸国(水戸藩領)の寺院にあったという[4]。この寺院は水戸光圀によって寺領が没収され、その際にこの像を那珂川に流した[4][5]。しかしこの像は川上に流れたため、光圀はこの像を信仰するようになった[5]。そして川上薬師として祀られた[4][5]。弥勒寺は江戸十二薬師のひとつとしても知られ、本所界隈では元徳稲荷・徳山稲荷(とくのやまいなり)と並んで縁日には賑わいを見せた[4][5]。 弥勒寺は御府内八十八箇所の46番札所でもある[3]。塔頭として、徳上院、法樹院、正福院、宝珠院、正覚院、竜光院の各寺院があった[4][5]。そのうち、徳上院、法樹院、竜光院は独立の寺院として現存している[4][5]。 境内と文化財
交通アクセス脚注注釈出典
参考文献
関連項目外部リンク
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