川西町(かわにしまち)は、新潟県の中越地方、中魚沼郡の北西部に位置していた町である。周辺自治体と2005年4月1日に合併したため、消滅した。
歴史
川西町周辺は古くから「妻有郷」と呼ばれていた[2]。仙田地区では渋海川の流れを直線化する「瀬替え」により、新田開発や洪水防止の取組みが行われてきた[注釈 1]。
1956年9月1日に千手町、上野村、橘村、仙田村の4町村の合併により、川西町が成立した[3][4]。その後、次第に人口は減少局面に入った。
2000年に実施された国勢調査によれば、十日町市への通勤率は29.3 %であった。このように十日町市との結び付きが強かった川西町は、2005年4月1日に十日町市、中魚沼郡中里村、東頸城郡松代町・松之山町と合併した。この日を以って新設の十日町市の一部に変わったため、川西町は消滅した。
年表
地理
東部は信濃川流域の河岸段丘に位置する肥沃な土地である。西部の渋海川流域は中山間地域である。県市町村課が2000年に調査した「固定資産の価格等の概要」によれば、川西町の面積のうち、田畑は21.3 %、宅地は2.8 %であり、その他は山林や雑種地などが占めていた[2]。
隣接していた自治体
山
- 室島城山、赤谷城山、庄司山 - これらは町域内の山々であった。
- 高耕地山、薬師岳 - これらは町域の西端部で、高柳町との行政境界を構成する山々の一部であった。
- 権現山 - 町域の南端部だが、ここも十日町市との行政境界であった。
河川
- 信濃川 - 町域の東端部を、概ね北へ流れていた。十日町市との行政境界であった。
- 渋海川 - 町域の西部を、概ね北へ流れていた。信濃川の支流だが、町域内では合流せず、小国町へ流出していた。
湖沼
町域内の水域は、ほとんどが河川であった。ただし例えば、川西ダム、長福寺ダム、五升苗ダムのような小規模なダムによって作られた人工の池が有った。なお、庄司山の南麓の五升苗ダムによる人工の池は、規模が比較的大きい。
経済
- 農業
- 2000年の生産農業所得統計によれば、農業粗生産額の品目別割合においてコメが、78.6 %だった[2]。
- 工業
- 塩辛農工団地[2]
- 川西町役場の近く、信濃川の近くの上新井地区に、発電所が立地していた。
行政
川西町役場は、町域南東端部に置かれていた。
姉妹都市・提携都市
全て日本国内の「川西」と付く自治体であった。
教育
高等学校
中学校
- 川西町立川西中学校 - 合併に伴い、十日町市立川西中学校と改名された。
小学校
- 川西町立千手小学校 - 合併に伴い、十日町市立千手小学校と改名された。
- 川西町立上野小学校 - 合併に伴い、十日町市立上野小学校と改名された。
- 川西町立橘小学校 - 合併に伴い、十日町市立橘小学校と改名された。
- 川西町立仙田小学校〈2代目〉- 合併後の2009年に十日町市立上野小学校へ統合された[5]。
交通
鉄道
町内に鉄道は通っておらず、隣接する十日町市内の十日町駅などが最寄りであった。
バス
道路
- 高速道路
- 無し。
- 一般国道
- 国道252号 - 町域の中央部を東西に横断していた。高柳町との行政境界の山々は山中トンネルで抜け、町域の中央部の山々は越ヶ沢トンネルで抜けていた。信濃川を栄橋で越えて、十日町市との行政境界を抜けていた。
- 国道403号 - 町域の西部を南北に縦貫していた。山道であり、町域内に渋海トンネルを始めとして、トンネルが複数有った。
- 都道府県道
- 道の駅
名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事
2001年度における目的別観光入込客数では「温泉」が最も多く、153,220人であった[2]。次いで「祭り・イベント」が21,800人であった[2]。
出身有名人
脚注
注釈
- ^ 渋海川は中山間地を流れており、その流路は激しく蛇行していた。詳細は渋海川の記事を参照。
出典
- ^ a b c d e 市町村要覧:川西町
- ^ a b c d e f g h 新市将来構想 Ⅰ.5市町村の現状と課題(pp.1 - 52)
- ^ a b c d e f “川西町の紹介 - 川西町 - WARPによるアーカイブ]”. warp.da.ndl.go.jp. 2023年12月1日閲覧。
- ^ a b “川西町の合併経緯 - 川西町 - WARPによるアーカイブ]”. warp.da.ndl.go.jp. 2023年12月1日閲覧。
- ^ “十日町市立上野小学校 学校紹介 学校の沿革 平成②”. 十日町市. 2019年4月12日閲覧。
参考文献
関連項目
外部リンク
- 行政
- 観光・その他