川蔵線
川蔵線(せんぞうせん)は中華人民共和国の四川省成都とチベット自治区首府ラサを結ぶ中国国鉄の鉄道路線である。一部区間は開業している(成雅線)が、他の区間は計画・建設中である。 概要中国鉄道部の全国鉄路網中長期計画調整方案[1]による路線である。全長は1629kmで、そのうち四川省内は650km[2]、成都~雅安間が複線[3]になる他は単線で、全線が電化される。 設計速度は時速200kmで、成都からラサまでが8時間余りとなる予定である[4]。 沿線は多年凍土であり、急峻な高山と渓谷が連続して地滑りなどの土砂災害も頻発し、また地震多発地帯で、鉄道の建設には極めて不利である[4]。 ルートは成都・温江・蒲江・雅安・ダルツェド・リタン・バタン・ペユル・チャムド・パシュー・ポメ・ニンティ・ラサの予定である。このうち、成都西駅~雅安駅間はすでに成雅線として開通しているが、成都西駅~朝陽湖駅間は旅客専用のため、別途、成都へ貨物で乗り入れ可能な客貨両用路線を朝陽湖駅から成昆線の彭山駅まで建設する予定である。また、ニンティ・ラサ間も建設が進み、2021年に開通した。 ルートの大部分は国道318号と並行するが、マルカム県・ゾガン県は、深い渓谷が連続し、高低差が激しすぎるため、芒康山脈の北側のペユル県・チャムド県を迂回するルートが選定された。困難な地形状況下でも24‰による200km/hの運行を実現するため、雅安~ニンティ間は40km級のトンネルが1本、30km級のトンネルが4本、20km級のトンネルが10本、多数の10km級のトンネルの建設が予定されている。 計画工期は11年で総投資額は2500億元である。完成後は青蔵線に次ぐチベットから中国のほかの地域につなぐ第2の鉄道路線となる。 2020年には雅安市・ニンティ市間の建設の施工管理を担う川蔵鉄路有限公司が資本金2000億元で設立された。全線開通は2030年代を予定している。 歴史
接続路線
脚注
外部リンク
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