奈良県立奈良南高等学校(ならけんりつ ならみなみ こうとうがっこう、英: Nara Prefectural Naraminami Senior High School)は、奈良県吉野郡大淀町下渕および吉野町飯貝に所在する県立高等学校。
概要
2020年(令和2年)4月、奈良県立大淀高等学校(以下、大淀高)と奈良県立吉野高等学校(以下、吉野高)を統合する際、新設合併により設置された高等学校である。
大淀町と吉野町にそれぞれ大淀学舎と吉野学舎があり、第1学年は全員大淀学舎で学び、第2学年から、建築探究科、森林・土木探究科(および森林科学、建築・土木工学を学ぶ総合学科)の生徒は、専門的な実習設備のある吉野学舎で学習に取り組む。
スクール・ミッション
地域とともにある学校づくりを推進し、保護者や地域住民等が参画することにより、信頼される「魅力ある学校づくり」に努める。また、様々な教育活動を通して人権尊重の精神をもち、社会に貢献する自立した人材を育成する。
普通科・情報科学科・総合学科・専攻科を有する高等学校として奈良県・地域社会のニーズに応えていく[1]。
学校目標
重点目標
- ○確かな学力の育成-「自分に自信と誇りをもてる生徒」の育成
- 基礎学力の定着と学力の向上、主体的・探究的に実践できる生徒の育成、言語活動の充実、自尊感情の育成と自己肯定感の醸成、帰属意識と愛校心の育成、生徒一人一人の能力や適性にあった進路指導、望ましい職業観の育成
- ○豊かな人間性の育成-「人に優しくできる生徒」の育成
- コミュニケーション能力の育成、人権と生命尊重の精神の徹底、道徳心や公共心の育成、地域や社会に貢献する精神の育成、自立してたくましく生きる力の育成、幅広い豊かな人間性の育成、自己理解と能力・特性の伸長
- ○たくましい心身の育成-「心身ともに健康でさわやかな生徒」の育成
- 部活動への積極的な参加による体力・気力の向上、規則正しい生活リズムの実践による自己管理能力の向上、挨拶の奨励、正しい言葉遣いの指導、規範意識の向上[3]
教育方針
教育基本法等の理念のもと、心身ともに健康で正義と真理を愛し、勤労と責任を重んじ、豊かな情操と自主的精神に満ちた国家社会の形成者を育成する。
- 学力の充実・伸長とともに、自主的創造的な態度・能力の伸長・啓培に努める。
- 人権尊重の精神に徹し、規律を重んじ、道徳心や社会の連帯意識を育てる。
- 豊かな情操に支えられた、たくましい気力・体力の増進と健康の自己管理の徹底、安全確保のための能力の開発に努める。
- 国際理解・国際交流を深め、情報化、価値観の多様化などの社会変化に対応できる人材の育成に努める[3]。
アドミッション・ポリシー
次のような生徒を積極的に受け入れる。
- 本校の使命や教育方針を実践できる生徒
- 基礎的な学力が身に付いており、主体的・探求的に取り組める生徒
- 人権尊重の精神に徹し、他者を認め、社会貢献の意識の高い生徒
- 将来、奈良県内の企業等で建築や土木の業務に従事する意思を有しているもの(専攻科)[1]
カリキュラム・ポリシー
確かな学力、豊かな人間性、たくましい心身を育成するため以下の教育を行う。
- 生徒一人一人の興味・関心、進路選択に応じたカリキュラムを編成する。
- 学力の向上を図り、生徒一人一人の自己実現を目指する。
- 道徳心や公共心を育み、ボランティア活動を推進し、社会の一員として社会に貢献する精神を育てる。
- 基本的な生活習慣を身に付け、規範意識を向上させることにより、正しい判断力を涵養する。
- 部活動への積極的な参加を促し、体力・気力の向上を図る。
- 専門的な内容をより深く学び、資格等の取得を目指す。(専攻科)[1]
グラデュエーション・ポリシー
卒業(修了(専攻科))までに、以下の資質・能力の育成をめざす。
- 確かな学力や自主的創造的な態度や能力を身に付け、社会に貢献することができる。
- 人権尊重の精神に徹し、規律を重んじ、道徳心や社会の連帯意識を身に付けている。
- 国際理解、情報化、価値観の多様化などの社会の変化に対応できる[1]。
校訓
校訓は、「創造」「敬愛」「剛健」である[4]。
沿革
略歴
2020年4月に、奈良県教育委員会が策定した県立高等学校適正化実施計画[5]の実施に伴い、新設合併の形態で開設された。但し、校地と校舎は大淀高と吉野高の校地を引き続き使用しており、学校統合においては、両校とも実質的な存続に成功している。
年表
基礎データ
所在地
通学区域
アクセス
- 大淀学舎
- 吉野学舎
- 近鉄吉野線「吉野神宮駅」より東へ約1.6km(徒歩約22分)
- 近鉄吉野線「大和上市駅」より東へ約1.8km(徒歩約25分)
象徴
校歌
作詞・作曲は大谷幸宏による。歌詞は2番まであり、校名は登場しない[4]。
設置する課程、学科、専攻科及び定員
- 情報に関する学科
- 情報科学科 - 120名(募集人員40名:特色選抜)
- 総合学科
- 総合学科 - 120名(募集人員40名:特色選抜)
- 工業に関する学科
- 建築探究科 - 60名(募集人員20名:特色選抜)
- 森林・土木探究科 - 60名(募集人員20名:特色選抜)
- 総合学科については、こども学・看護のいずれかの類型の教育課程に、2年次より分かれる。
- 専攻科
- 建築学科 - 20名程度(募集人員10名程度)
- 土木学科 - 10名程度(森林・土木探究科の新設に伴い、2024年度より、生徒募集停止)
- 吉野高で設置されていた森林科学科・建築工学科・土木工学科は、総合学科内の類型として継承された。2022年4月には、建築学科・土木学科の専攻科が開設され[7]、2024年4月には、総合学科内の「森林科学」、「建築・土木工学」の類型が発展改組し、建築探究科及び森林・土木探究科として開設された。
学校行事
- 4月 - 入学式・対面式・部活動紹介・新入生歓迎文化発表会
- 5月 - 南高遠足(1・2年生)・校外学習(3年生)・職場体験・見学会(3年生)・校外美化活動
- 6月 - 歯科検診・救命講習(2年生)・進路希望者集会・修学旅行・子育て交流
- 7月 - 夏期講習・面接指導(3年生)
- 8月 - 転入学者試験・就職者面接指導・オープンキャンパス
- 9月 - 体育大会
- 10月 - 創立記念日・全校一斉HR読書・子育て交流
- 11月 - 友楽祭・交通安全教室・生徒会役員選挙
- 12月 - 校外美化活動・生徒会リーダー研修会
- 1月 - カルタ大会
部活動
運動部
- 野球部
- サッカー部
- バスケットボール部
- バレーボール部
- 硬式テニス部
- 日本拳法
- 陸上部
- 卓球部
- ウエイトリフティング部
- 剣道部(吉野学舎)
- カヌー部(吉野学舎)
文化部
- 吹奏楽部
- 音楽部
- ビジネス研究部
- 放送部
- 新聞文芸部
- 華道部
- 茶道部
- 人権文化交流部
- 演劇部
- 写真部
- ESS部
- 美術部
- 書道部
- 建築文化部(吉野学舎)
- 木工芸部(吉野)
- YCC(吉野ビジネスクラブ)(吉野学舎)
- 和太鼓部(吉野学舎)
高校関係者と組織
高校関係者組織
- 奈良県立奈良南高等学校学校運営協議会 - 保護者、地域住民、校長、関係行政機関の職員の中から委嘱された委員による機関。学校運営及び当該運営への必要な支援に関して協議する。
- 奈良県立奈良南高等学校育友会 - 生徒保護者による保護者会組織で、会員は入会金及び年会費を納入する。
- 奈良県高等学校PTA協議会 - 奈良県立教育研究所内に事務局を置くPTA協議会。奈良県立奈良南高等学校育友会の会員をもって会員とし、会員は単位PTA分担金として会費を納入する。
高校関係者一覧
著名な出身者
著名な教職員
脚注
出典
関連項目
外部リンク