『地獄からの脱出』(じごくからのだっしゅつ Dynasty)は、1979年にキッスが発表した7枚目のスタジオ・アルバム(メンバーのソロ・アルバムを除く)。
先にメンバー4人同時にソロ・アルバムを発表した際に、ピーター・クリスのアルバムを手がけたヴィニ・ポンシアが本作のプロデューサーに迎えられ、従来の無骨なハード・ロックから路線を転換。当時流行のディスコビートを大胆に取り入れたラヴィン・ユー・ベイビー(I Was Made For Lovin' You)をはじめとする、キャッチーでポップな作品が収められており、RIAAのトリプル・プラチナムを獲得するなど大ヒットした。
なお本作では、アルコールおよび麻薬の影響で満足に演奏できなくなっていたピーター・クリスに代わり、エース・フレーリーのソロアルバムに参加したアントン・フィグがドラムスの大部分を担当した。ピーターは「ダーティ・リヴィン」でのみレコーディングに参加している。また、エースのヴォーカル曲が3曲もあり存在感が大きい一方、ジーンのヴォーカル曲は2曲のみで相対的に影が薄い作品となった。
収録曲
- ラヴィン・ユー・ベイビー - I Was Made for Lovin' You [3:57] 作詞/作曲:デズモンド・チャイルド、ヴィニ・ポンシア、ポール・スタンレー
- リード・ヴォーカルはポール・スタンレー。流行のディスコ・ビートを取り入れ、キャッチーなメロディとコーラスで米ビルボード・シングル・チャートの11位まで上昇する大ヒットとなった。2005年には、キヤノンのデジタル一眼レフカメラのCMで子供たちによって替え歌が歌われた。
- 2,000マン - 2,000 MAN [4:53] 作詞/作曲:ミック・ジャガー、キース・リチャーズ
- ローリング・ストーンズのアルバム『サタニック・マジェスティーズ』(1967年)収録曲のカヴァー。リード・ヴォーカルはエース・フレーリー。
- シュア・ノウ・サムシング - Sure Know Something [3:59] 作詞/作曲:ヴィニ・ポンシア、ポール・スタンレー
- 「ラヴィン・ユー・ベイビー」に続いてシングル・カットされ、ビルボードHOT100の44位まで上昇。リード・ヴォーカルはポール。
- 後のMTVアンプラグドライブでも演奏された。
- ダーティー・リヴィン - Dirty Livin' [4:16] 作詞/作曲:ピーター・クリス、ヴィニ・ポンシア、スタン・ペンリッジ
- リード・ヴォーカルはピーター・クリス。本作で彼が参加したのはこの曲のみ。
- カリスマ - Charisma [4:26] 作詞/作曲:ジーン・シモンズ、ハワード・マークス
- リード・ヴォーカルはジーン・シモンズ。
- マジック・タッチ - Magic Touch [4:40] 作詞/作曲:ポール・スタンレー
- リード・ヴォーカルはポール・スタンレー。
- ハード・タイムス - Hard Times [3:59] 作詞/作曲:エース・フレーリー
- リード・ヴォーカルはエース・フレーリー。
- エックスレイ・アイズ - X-Ray Eyes [3:42] 作詞/作曲:ジーン・シモンズ
- リード・ヴォーカルはジーン・シモンズ。
- セイヴ・ユア・ラヴ - Save Your Love [4:39] 作詞/作曲:エース・フレーリー
- リード・ヴォーカルはエース・フレーリー。
脚注
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現メンバー | |
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旧メンバー | |
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スタジオ・アルバム | |
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ライヴ・アルバム | |
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コンピレーション・アルバム | |
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トリビュート・アルバム | |
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主な楽曲 | |
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プロデューサー | |
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関連項目 | |
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