国立遺伝学研究所
国立遺伝学研究所(こくりついでんがくけんきゅうしょ、英:National Institute of Genetics)は、遺伝学や生命科学の研究所で、情報・システム研究機構を構成する大学共同利用機関の一つ。静岡県三島市に所在する[1]。総合研究大学院大学生命科学研究科遺伝学専攻があり、大学院教育も行われている。遺伝学研究所内に日本遺伝学会事務局が置かれている。 概要国立遺伝学研究所は、生命科学分野における中核研究機関として国際水準の先端的研究に取り組んでいる。また、生命科学を支える中核拠点として、バイオリソース事業、日本DNAデータバンク(DDBJ)事業、DNAシーケンシング事業を行っている。 具体的な例としては、1950年代から日本の研究者が世界各地から集めた稲野生種を多数保管・栽培しており、栽培種の起源探求のほか、病害や塩害に強い品種改良(ゲノム編集を含む)を研究している[1]。 研究所の敷地内には研究用として約200種類の桜の木が植えられており、市民から桜の名所として親しまれている。桜のシーズンの毎年4月に行われる一般公開は多くの人でにぎわう[2]。 研究の内容大腸菌からヒトまで、分子レベルから生物集団レベルまで、理論から実験まで、遺伝学に関わる幅広い分野で研究を行う[3]。分子進化の分野では中立説を提唱した木村資生や「ほぼ中立説」を提唱した太田朋子らが中心になって理論研究を進めた。 国立遺伝学研究所に付置されているDDBJでは塩基配列データベースのDDBJ/EMBL/GenBankやDRA(DDBJ Sequence Read Archive)をはじめ様々な研究ツールを無償で提供している。 教員採用基準公募時の提出書類として、一般的には2名の研究者の推薦状や連絡先を求められるのに対して、国内・国外各2名以内の推薦状や連絡先を求められる。 富澤純一所長の時代に、助教授も研究室主宰者とすることとなった。研究室主宰者が定年退官した場合には研究室は解散し、所属する助教などの転出を促すこととなった。 沿革
ギャラリー研究所構内に咲く桜
脚注
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