名古屋大学教育学部附属中学校・高等学校
名古屋大学教育学部附属中学校・高等学校(なごやだいがくきょういくがくぶふぞくちゅうがっこう・こうとうがっこう)は、愛知県名古屋市千種区不老町に所在し、中高一貫教育を提供する国立中学校・高等学校。 名古屋大学教育学部の附属学校であり、国立学校では唯一の併設型中高一貫校である。略称は”名大附属”(めいだいふぞく)。または”名大附”(めいだいふ)。 概要名古屋大学教育学部の附属学校であり、教育学の実践と研究に取り組んでいる。 総合的な学習の時間が取り入れられる以前より、科目「総合人間科」で総合学習を実践している。 中学は2クラス、高校は3クラスの小規模校であり、併設型中高一貫校の利点を活かして様々なプログラムが組まれている。 2006年(平成18年)から3期目となる、2016年(平成28年)からの5年間(第Ⅲ期)、スーパーサイエンスハイスクール (SSH) の指定を受けている。また、2015年(平成27年)から5年間、スーパーグローバルハイスクール (SGH) に指定された。2010年(平成22年)7月にはユネスコ・スクールに登録された。プログラムはこれらの影響を大きく受け変更されている。 2018年(平成30年)から、新たにSSH科学技術人材育成重点枠に研究開発指定されている。 2021年(令和3年)度からワールドワイドラーニング (WWL) に指定。 沿革
授業50分授業が6限まであるというのが一般的であったが、2006年(平成18年)度以降高校では通年で水曜日に7限授業がある。 高校生の希望者対象に、大学と連携してより専門的な内容を学習する「学びの杜・学術コース」が設けられている。これを修了すると追加の単位として認定される(進級の際には使えない)。単位認定の根拠は学校教育法施行規則97条に基づく。 中学3年生の希望者にも「学びの杜・総合コース」が設けられている。内容は学術コースに比べ難易度は低い。これは1回で完結する授業で行われる。 総合的な学習の時間や、SLPI・IIなど、特色ある授業が多い。 校舎・設備運動設備は、それぞれバレーボールコート2面分の第1・第2体育館、テニスコート3面とグラウンド(野球場2面、ハンドボールコート1面)、小体育館、柔道場、プール、弓道場がある。 名古屋大学東山キャンパス内に立地している。そのため、授業・行事などで豊田講堂、博物館を利用することができる。校紀は緩く、自主的に取り組ませる方針である。 新棟2013年(平成25年)〜2014年(平成26年)にかけて大規模な校舎改修が行われ、2014年(平成26年)5月までに交流棟・中学棟・高校棟・中央棟・連絡棟などからなる新棟が完成した。耐震補強工事がされている。また、新棟の建設に伴い、学校の玄関は新棟交流棟2階東側の道路の高さになった。 各教室にエアコンが設置されている。冷房は原則7月から9月、暖房は12月から3月まで使用が認められている。 各教室などには職員室と直通のインターホンがあり、緊急時に使用できる。 中学棟や高校棟など一部の屋上にはソーラーパネルがあり、立入禁止となっている。これにより得られた電力量は玄関の表示板に表示されている。 車椅子を使用する生徒などのために、高校棟・交流棟のそれぞれにエレベーターが設置されている。生徒は通常は利用できない。 玄関にはスロープも設置されている。 図書館には、1万冊以上の本がある。 校長校長の任期は2年であり、再任されれば3年になる。名古屋大学大学院教育発達科学研究科・教育学部の教授の中から、選挙により決定される。 教員教員には、名古屋大学から採用されている教員と、愛知県や名古屋市から派遣される教師の2種類がある。前者は基本的に採用から定年まで名大附属で勤務するのに対し、後者は公立中学校と同じく基本4~7年で転勤する。 服装服装は服装規定により次の通りに定められている。
校章を男子は左襟に、女子は左胸に付ける。 夏服の着用期間は6月1日から9月30日まで(前後に調整期間)である。
年間主要行事
光粒祭本校の学校祭(文化祭、運動会)は光粒祭(こうりゅうさい)と呼ばれている。2002年(平成14年)度の学校祭のテーマで、「一人ひとりが光り輝く粒となり様々な人と交流していこう」という意味が込められている。翌年に学校祭のテーマを募集するときに前年度のテーマが大変良いものなのでこのまま残していこうということになり、「光粒祭」という名称に変更した。 光粒祭の期間中に演劇コンクールと体育祭(一般で言う運動会)が行われるのが通例だったが、正式な体育祭は2008年(平成20年)~2010年(平成22年)と中止され、2011年(平成23年)を最後に行われていない。また、2013年(平成25年)度には中学生徒会主導のミニ体育祭が実施予定だったが、雨天のため中止になっている。2014年(平成26年)度は、高校生のみの体育祭(名称:「炎天祭」)が開催されたが、2015年(平成27年)度は体育祭は行われないことが決定された。2018年(平成30年)度の体育祭は実施される予定となっていたが、雨天のため中止となった。 光粒祭のテーマ大概9月の第3金曜と土曜に行われており、土曜が一般公開となっている(要事前登録)。2015年(平成27年)度は9月第1金曜と土曜に行われた。小学生は、保護者と一緒に名前を記入し入場できる。高校生は、制服を着用し、生徒手帳を持っていないと入場できない。卒業生は身分証明書を見せ、高3時の担任を答えることで入場できる。
中学演劇コンクール各クラスで一つ台本を決めて演劇をし、それがいかに上手いかを競う。賞はいくつかあり、優秀賞・最優秀賞・最優秀主演賞・最優秀助演賞・生徒が選ぶ最優秀賞・大道具賞・音響照明賞などがある。なお、賞は変わる年もある。(中学のみ) 高校ホームルーム企画通称「ホームルーム」、表記「HR」。その年の光粒祭のテーマに合ったテーマをクラスで考えさまざまな企画をして来場者に楽しんでもらうという企画。一種のクラス対抗戦。これにも賞があり、基本的には来場者の投票によって決まるが、その審査基準や必要性を巡りここ数年議論がある。(高校のみ) 部・サークル規定部とサークルの違い部では対外試合の費用を生徒会が負担するが、サークルは負担されない。そのほかにも、規定の違いがある。 部への予算各部は年度末に来年度予算を請求することができる。基本的に請求できるものは「備品等で必要最低限でそれがないと困るもの」である。なお、最終的または結果的に「個人の持ち物」になるものは認められない(議会において合意が得られたときはこの限りではない)。 中高合同で活動している部と高校のみの部活動は高校に予算を請求し、中学校のみの部活動は中学校に予算を請求することができる。 合宿等を行う場合はその都度部員から徴収する。 サークルには予算がつかない。 部・サークルの一覧運動部・運動サークル文化部・文化サークルWWL生徒研究員制度生徒が中心となって研究を推進していく、WWLプロジェクトの活動の一つ。サイエンスプロジェクトでは、6つのプロジェクトが活動を行っている。日常の活動は授業後に行われ、中学生と高校生が一緒に活動する。 サイエンスプロジェクトの一覧備考2008年(平成20年)度まで使用されていたチャイムが独特なメロディであった。 1955年(平成7年)まで使用していた愛知県豊川市の旧校地は、現在は名古屋大学宇宙地球環境研究所(移転当時は名古屋大学空電研究所)の用地となっている。 2017年(平成29年)度まで、隔年で演劇鑑賞会が行われていたが、2018年(平成30年)度より、廃止となった。 2017年(平成29年)度より、各考査の後、45分授業になることがある。 著名な出身者
脚注
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