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この項目では、総合医薬品メーカーの全薬工業について説明しています。動物用医薬品メーカーについては「日本全薬工業」をご覧ください。 |
全薬工業株式会社(ぜんやくこうぎょう、Zenyaku Kogyo Company, Limited)は、東京都文京区大塚五丁目に本社を置く医薬品、医薬部外品、基礎化粧品、健康補助食品等の製造および販売をおこなう企業である。代表的製品はジキニンやリコリスで、主に風邪薬が得意分野である。
企業理念は、「効きめをつくり、効きめで奉仕」。
動物用医薬品メーカーの日本全薬工業(ZENOAQ、福島県郡山市所在)や「サーミン」「全国胃散」などで知られる全国薬品工業 (奈良県橿原市所在) が類似社名としてあるが、本項における全薬工業とは一切関連がない[2]。
本社・事業所
- 本社 - 東京都文京区大塚5-6-15
- 池袋事務所 - 東京都豊島区東池袋3-22-14
- 坂下事務所 - 東京都文京区大塚5-29-4
- 中央研究所 - 東京都練馬区大泉町2-33-7
- 栃木工場 - 栃木県大田原市寒井1225
- 1985年、旧大泉工場の機能を集約移転し完成。敷地面積約14万㎡(東京ドーム約3個分)を誇る。2007年までテレビCMの最後に空撮の静止画を流していた。
- 大阪営業所 - 大阪市中央区大手前1-7-31 大阪マーチャンダイズ・マートビル
- 名古屋営業所 - 名古屋市中区千代田1-16-18 CASA NOAH 鶴舞公園II
- 福岡営業所 - 福岡市博多区東比恵3-24-29
- 物流センター:関東(埼玉県川口市)、関西(大阪府大東市)、九州(佐賀県鳥栖市)
沿革
主な商品
一般用医薬品
- ジキニン(かぜ薬関連)
- 新ジキニン顆粒【指定第2類医薬品】 - カンゾウエキスを配合した顆粒タイプの総合感冒薬。
- ジキニン顆粒A【指定第2類医薬品】 - 3種類の生薬エキス(カンゾウ・カミツレ・ニンジン)を配合した顆粒タイプの総合かぜ薬
- ジキニンC【指定第2類医薬品】 - カンゾウエキスに加え、ビタミンC(アスコルビン酸)も配合した細粒タイプの総合かぜ薬。
- ジキニンファースト顆粒N【指定第2類医薬品】 - 2018年9月発売。カンゾウに加え胃粘膜保護成分グリシンを配合した顆粒(スティック包装)タイプの総合かぜ薬。
- ジキニンファースト錠【指定第2類医薬品】 - 2019年9月発売。カンゾウエキスに加え胃粘膜保護成分グリシンを配合した錠剤(PTP包装)タイプの総合かぜ薬
- ジキニンファーストネオ顆粒【指定第2類医薬品】 - 2022年9月発売。カンゾウエキスに2種類の解熱鎮痛成分(アセトアミノフェン・イブプロフェン)、トラネキサム酸、グリシンを配合した顆粒タイプの総合かぜ薬。15歳以上の大人専用。
- ジキニンファーストネオ錠【指定第2類医薬品】 - 2022年9月発売。カンゾウエキスに2種類の解熱鎮痛成分(アセトアミノフェン・イブプロフェン)、トラネキサム酸、グリシンを配合した錠剤(PTP包装)タイプの総合かぜ薬。15歳以上の大人専用。
- ジキニン顆粒IP【指定第2類医薬品】 - 3種類の生薬エキス(カンゾウ・カミツレ・ニンジン)とイブプロフェンを配合した顆粒タイプのかぜ薬。15歳以上の大人専用。
- ジキニン錠エースIP【指定第2類医薬品】 - カンゾウエキスとイブプロフェンを配合した錠剤タイプのかぜ薬。15歳以上の大人専用。2013年から白を基調としたパッケージデザインに刷新され、現行の「ジキニン」と異なるパッケージデザインとなっている。
- 小児用ジキニンシロップ【指定第2類医薬品】 - シロップタイプの子供用かぜ薬。従来の「新小児ジキニンシロップ」の処方をベースに、ジヒドロコデインリン酸塩を省き、dl-メチルエフェドリン塩酸塩の含有量を倍増(10mg→20mg)、無水カフェインを半減(50mg→25mg)。また、服用年齢も1才から3ヵ月以上に引き下げられた(ただし、2才未満に服用する場合は止むを得ない場合のみに限られ、医師の診療が優先される)。
- ジキニン液Da【指定第2類医薬品】 - シロップタイプの鎮咳去痰薬。2021年8月に「ジキニン液D」がリニューアルされ、添加物とパッケージデザインが変更された。
- ジキニンのどクリア【第2類医薬品】 - 2014年9月発売。桔梗湯を配合したレモンライム風味の液剤。うがいをしながら服用する。「ジキニン錠エースIP」・「ジキニン顆粒IP」と同じく白いパッケージデザインを採用する。
- ジキニン鼻炎AG顆粒【指定第2類医薬品】 - 塩酸プソイドエフェドリンやd-クロルフェニラミンマレイン酸塩など5種類の有効成分配合した顆粒タイプの鼻炎用内服薬。
- ジキニンメディチャージ【指定医薬部外品】 - 2022年9月発売。カンゾウエキスに3種のアミノ酸とビタミンB2・B6を配合した「ジキニン」ブランド初のビタミン含有保健剤。パウチ入りのゼリー状タイプ。(製造販売元:大同薬品工業)
- ジキニンメディチャージプラス【指定医薬部外品】 - 2022年9月発売。3種類の生薬エキス(ニンジン・ショウキョウ・カンゾウ)と4種類のアミノ酸、ビタミンB2・B6を配合したミニドリンクタイプの滋養強壮剤。
- リコリス(滋養強壮薬)
- 新リコリス「ゼンヤク」【第3類医薬品】 - カンゾウエキス、ビタミンB6(ピリドキシン塩酸塩)等を配合した20mlミニ瓶入り。
- リコリス「ゼンヤク」小児用【第2類医薬品】 - カルシウム(グルコン酸カルシウム水和物)やビタミンB2(リボフラビン)などを配合した15歳未満の小児用。
- リコリス「ゼンヤク」エース【第2類医薬品】 - 滋養強壮作用のある3種類の生薬エキス(サイコ・タイソウ・ゴミシ)を配合。
- ドックマン(ビタミン含有保健薬)
- ドックマン【指定第2類医薬品】 - 動植物抽出エキスなどを配合した褐色錠、11種類のビタミンを配合した橙色錠、鉄分(溶性ピロリン酸第二鉄)を配合した白色錠の3錠を1回で服用するタイプの保健剤。
- ドックマン肝寿【第3類医薬品】 - 肝臓加水分解物、L-システイン、グリチルリチン酸等を配合。
- ドッグマンシグマ【第2類医薬品】 - 2021年5月発売。4種類の生薬とビタミンB1(チアミン硝化物)を配合したシナモン風味のドリンク剤(製造販売元:田村薬品工業)。
- カタセ(カルシウム剤)
- アロパノール
- アロパノールドリンク【指定医薬部外品】 - 2020年10月発売。2種類の生薬・2種類のビタミン・グリシンを配合したゆず風味のミニドリンク剤。(製造販売元:田村薬品工業)
- アロパノールメディカル液【第2類医薬品】 - 抑肝散料エキスを1回1本飲み切りの液剤にしたもの。2022年6月に「アロパノール内服液」をリニューアルし、製品名と添加物が変更された。(製造販売元:新生薬品工業)
- アロパノールメディカル錠【第2類医薬品】 - 抑肝散料エキスを錠剤にしたもの。2022年6月に「アロパノール」をリニューアルし、製品名と添加物を変更。1回の服用量が減量(15才以上:7錠→3錠)され、瓶入りからPTP包装へ変更された。
- アロパノールメディカル顆粒【第2類医薬品】 - 抑肝散料エキスを顆粒にしたもの。2022年6月に「アロパノール顆粒」をリニューアルし、製品名と添加物が変更された。
ほか
医療用医薬品
ほか
スキンケア製品
- アルージェ
- アルージェ ホワイトニング
- アルージェ エンリッチ
- ジュレリッチ
- ロモコート
- アピット
健康補助食品
CMキャラクター
- 現在
-
- 過去
-
ほか
CMソング
提供番組
テレビ
(ただし提供は少なく、スポットCMが中心である。)
- 現在
2021年1月時点
- 過去
ほか多数
ラジオ
- 過去
備考
- 全薬工業のテレビCMは2023年まで必ず最後に「効きめで、応える 全薬工業 www.zenyaku.co.jp」と表示されていた。2000年代中期(2007年秋まで)には栃木工場の空撮による全景(静止画)が映されていた。主に風邪薬の需要が増える秋から春にかけて「ジキニン」のCMを中心に放映されている。なお、2015年1月には「アロパノール」の発売に合わせ、同製品のCMも放映開始されている(ただし、そちらは特殊デザインを使用している)。前述したグループロゴの制定に伴い、2024年10月の「ジキニン」のCMから2行で「Zenyaku 全薬工業」へ表示が変更された。
- ゼスパートも販売当初のみCM放映をしていた。タレントは使わずにパッケージのみでのCMがインパクトがあった。同時期に、第一三共ヘルスケアのウィンダムもCM放映をしていた。ウィンダムとゼスパートのCMがほぼ類似しているところがあった。だが、CM勝負で、ウィンダムに軍配が上がった。ちなみに、ウィンダムは一時期、北村一輝を起用していたことがあったが、北村のCM契約が切れた上か、2009年になってからは薬事法に伴うパッケージのみでのCMに変わった。リコリスやカタセも以前はパッケージのみでのCMだった。
- マスコットキャラクターは、薬の妖精「ヤクミン」である。
関連項目
脚注
注釈
- ^ なにわ男子のメンバーであるが、単独でのTVCM出演は初となる。
- ^ 「ジキニンファースト」のCMキャラクターを務める波瑠が主演していることもあり、期間限定で提供した。
- ^ 同業者の大正製薬も提供していた。
出典
外部リンク