ワイルドワンダー

ワイルドワンダー
2008年12月7日 阪神競馬場
欧字表記 Wild Wonder[1]
品種 サラブレッド[1]
性別 [1]
毛色 黒鹿毛[1]
生誕 2002年3月19日(22歳)[1]
登録日 2004年6月3日
抹消日 2010年5月14日[2]
ブライアンズタイム[1]
ワルツダンサー[1]
母の父 サンデーサイレンス[1]
生国 日本の旗 日本北海道静内町[1]
生産者 静内フジカワ牧場[1]
馬主 草間庸文[1]
調教師 久保田貴士美浦北[1]
競走成績
生涯成績 30戦9勝
中央競馬:27戦9勝
地方競馬:3戦0勝
[1]
獲得賞金 3億4958万4000円
中央競馬:3億1108万4000円
地方競馬:3850万円
[1]
勝ち鞍
GIII アンタレスS 2007年
GIII プロキオンS 2007年
GIII 根岸S 2008年
テンプレートを表示

ワイルドワンダー(欧字名:Wild Wonder2002年3月19日 - )は、日本競走馬種牡馬[1]。主な勝ち鞍に2007年アンタレスステークスプロキオンステークス2008年根岸ステークス

略歴

ダートコースの1400 - 1800メートル戦を中心に出走、後方や中団待機からの差し・追い込みを主な戦法に9勝すべてをダート戦にて記録。2007年にはアンタレスステークスを制覇し開業5年目の久保田貴士調教師ともども初の重賞タイトルを獲得[3]。このほか同年のプロキオンステークス、翌2008年には根岸ステークス中央競馬で3つの重賞競走に優勝した。

また先述の重賞3勝のほか、マイルチャンピオンシップ南部杯2着・フェブラリーステークス3着、さらに距離不安を囁かれたジャパンカップダートでも5着と地方競馬・中央競馬を問わずGI級レースにおいても好走を続け、2008年のジャパンカップダートにてダート戦初の二桁着順を喫するまでダートでは着外2回、5度のGI競走すべて入着と安定した成績を残した。

そのジャパンカップダート後に脚部不安のため長期休養[4]、復帰初戦となる武蔵野ステークスこそ3着と結果を出すも、以降は見せ場なく終始後方に置かれたままのレース内容を続け、2010年5月のオアシスステークス12着を最後に現役を引退。

引退後は北海道新ひだか町アロースタッドにて種牡馬となる[5]

種牡馬時代

10年間の供用で27頭に種付けし21頭が血統登録された[6]。少ない産駒の中から2016年佐賀桜花賞を勝ったスイシン、同じく佐賀競馬場2017年背振山賞を勝ったアニメート、の2頭の地方重賞勝ち馬を出している[7]。なおこの2頭はともに母スイートパッセ(父テイエムオペラオー)の全姉妹である[7]

2020年10月をもって種牡馬を引退[8]。 同12月からは生まれ故郷の静内フジカワ牧場へ移動し、引退名馬繋養展示事業の対象馬となっている[9]

代表産駒

競走成績

年月日 競馬場 競走名


オッズ
(人気)
着順 騎手 斤量
[kg]
距離状態 タイム
(上り3F
タイム
勝ち馬/(2着馬)
2004 7. 3 福島 2歳新馬 9 2 2 2.6(1人) 7着 蛯名正義 54 芝1200m(良) 1:11.5 (34.9) 1.9 エイワジョリー
10. 31 東京 2歳未勝利 14 6 10 7.0(4人) 1着 武豊 55 ダ1400m(重) 1:25.1 (37.3) 0.0 (トラストジュゲム)
2005 5. 8 東京 3歳500万下 14 5 7 9.0(4人) 1着 福永祐一 56 ダ1400m(良) 1:24.6 (36.1) -0.5 (チョウカイフレンチ)
6. 19 福島 横手特別 1000万下 15 2 2 3.9(2人) 2着 中舘英二 53 ダ1700m(良) 1:45.4 (37.2) 0.1 サウザンドビーチ
7. 2 福島 猪苗代特別 1000万下 15 6 11 1.9(1人) 1着 中舘英二 54 ダ1700m(良) 1:45.4 (38.7) 0.0 (ハウンドコップ)
10. 30 東京 白秋S 1600万下 13 7 12 18.1(8人) 4着 池添謙一 53 芝1400m(良) 1:21.4 (33.7) 0.4 ヴリル
11. 20 東京 奥多摩S 1600万下 15 8 14 5.8(2人) 11着 柴山雄一 56 芝1400m(良) 1:22.1 (33.9) 1.1 ヴリル
12. 25 中山 フェアウェルS 1600万下 16 6 11 7.0(3人) 1着 C.ルメール 54 ダ1800m(良) 1:52.2 (37.1) -0.6 (タイキヴァンベール)
2006 1. 22 京都 平安S GIII 16 8 15 6.0(3人) 6着 C.ルメール 55 ダ1800m(良) 1:50.9 (35.1) 0.7 タガノゲルニカ
3. 26 中山 マーチS GIII 13 6 9 2.9(1人) 5着 後藤浩輝 55 ダ1800m(良) 1:52.1 (37.7) 0.7 ヒシアトラス
5. 7 東京 サウジアラビアC OP 16 8 16 4.8(2人) 1着 後藤浩輝 55 ダ1600m(良) 1:35.7 (36.2) 0.0 (メテオバースト)
9. 18 札幌 エルムS GIII 13 7 11 7.5(3人) 8着 後藤浩輝 56 ダ1700m(良) 1:44.0 (36.9) 1.0 ヒシアトラス
2007 2. 10 京都 すばるS OP 16 7 14 6.0(4人) 3着 C.ルメール 56 ダ1400m(良) 1:23.5 (35.7) 0.3 モンテタイウン
3. 31 阪神 コーラルS OP 16 4 8 2.5(1人) 1着 岩田康誠 55 ダ1400m(稍) 1:24.4 (36.0) -0.2 バンブーエール
4. 22 京都 アンタレスS GIII 16 3 6 6.2(3人) 1着 岩田康誠 56 ダ1800m(良) 1:49.9 (35.7) -0.4 (キクノアロー)
7. 8 阪神 プロキオンS GIII 16 7 14 1.7(1人) 1着 蛯名正義 57 ダ1400m(良) 1:22.7 (36.3) -0.2 リミットレスビッド
10. 8 盛岡 MCS南部杯 JpnI 14 3 3 1.9(1人) 2着 岩田康誠 57 ダ1600m(重) 1:36.9 0.1 ブルーコンコルド
10. 27 東京 武蔵野S GIII 14 6 10 1.7(1人) 2着 蛯名正義 57 ダ1600m(不) 1:35.6 (35.4) 0.1 エイシンロンバード
11. 24 東京 ジャパンCダート GI 16 3 6 18.5(8人) 5着 岩田康誠 57 ダ2100m(良) 2:07.7 (37.6) 1.0 ヴァーミリアン
2008 2. 4 東京 根岸S GIII 16 2 4 2.5(1人) 1着 岩田康誠 57 ダ1400m(不) 1:22.7 (35.6) -0.2 タイセイアトム
2. 24 東京 フェブラリーS GI 16 8 16 5.1(3人) 3着 岩田康誠 57 ダ1600m(良) 1:35.9 (36.3) 0.6 ヴァーミリアン
5. 5 船橋 かしわ記念 JpnI 14 8 14 2.0(2人) 3着 岩田康誠 57 ダ1600m(稍) 1:37.9 (37.5) 0.3 ボンネビルレコード
7. 13 阪神 プロキオンS GIII 13 8 12 1.7(1人) 2着 岩田康誠 57 ダ1400m(良) 1:22.2 (34.8) 0.2 ヴァンクルタテヤマ
10. 13 盛岡 MCS南部杯 JpnI 14 3 3 1.8(1人) 3着 岩田康誠 57 ダ1600m(良) 1:37.9 0.6 ブルーコンコルド
12. 7 阪神 ジャパンCダート GI 15 8 15 28.4(10人) 10着 蛯名正義 57 ダ1800m(良) 1.50.2 (37.2) 1.0 カネヒキリ
2009 11. 7 東京 武蔵野S GIII 16 3 6 31.6(8人) 3着 蛯名正義 56 ダ1600m(良) 1:35.8 (36.2) 0.3 ワンダーアキュート
12. 13 中山 カペラS GIII 16 3 5 6.6(2人) 10着 吉田豊 56 ダ1200m(重) 1:10.4 (36.1) 0.8 ミリオンディスク
2010 1. 31 東京 根岸S GIII 16 4 7 12.2(5人) 9着 蛯名正義 56 ダ1400m(良) 1:24.2 (35.8) 0.5 グロリアスノア
2. 21 東京 フェブラリーS GI 15 8 16 81.5(12人) 13着 蛯名正義 57 ダ1600m(良) 1:38.7 (38.3) 3.8 エスポワールシチー
5. 9 東京 オアシスS OP 16 8 15 18.7(6人) 12着 内田博幸 57.5 ダ1600m(良) 1:36.8 (35.4) 1.5 ダイショウジェット

血統表

ワイルドワンダー血統ロベルト系/Hail to Reason 18.75% 3 x 4、Nasrullah 9.38% 4 x 5 ) (血統表の出典)

*ブライアンズタイム
Brian's Time
1985 黒鹿毛
父の父
Roberto
1969 鹿毛
Hail to Reason Turn-to
Nothirdchance
Bramalea Nashua
Rarelea
父の母
Kelley's Day
1977 鹿毛
Graustark Ribot
Flower Bowl
Golden Trail Hasty Road
Sunny Vale

ワルツダンサー
1995 鹿毛
*サンデーサイレンス
Sunday Silence
1986 青鹿毛
Halo Hail to Reason
Cosmah
Wishing Well Understanding
Mountain Flower
母の母
*ウィシングフォーアスター
Wishing for a Star
1987 鹿毛
Mr. Prospector Raise a Native
Gold Digger
Barbs Dancer Northern Dancer
Periodista F-No.12-b

脚注

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o ワイルドワンダー”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2022年10月11日閲覧。
  2. ^ ワイルドワンダーが引退、種牡馬となる予定”. ラジオNIKKEI. 2022年4月23日閲覧。
  3. ^ 久保田貴士のプロフィール | 調教師データ”. netkeiba.com. 2022年7月31日閲覧。
  4. ^ 【根岸S】ワイルドワンダー復活Vへ「力出せる」久保田貴士調教師
  5. ^ ワイルドワンダー号が競走馬登録抹消
  6. ^ 種牡馬情報:世代・年次別(サラ系総合)|ワイルドワンダー|JBISサーチ(JBIS-Search)”. www.jbis.or.jp. 2022年7月31日閲覧。
  7. ^ a b 種牡馬情報:種牡馬成績 |ワイルドワンダー|JBISサーチ(JBIS-Search)”. www.jbis.or.jp. 2022年7月31日閲覧。
  8. ^ 2020年の供用停止種雄馬一覧”. 公益財団法人 ジャパン・スタッドブック・インターナショナル. 2022年7月31日閲覧。
  9. ^ 引退名馬 ワイルドワンダー”. 公益財団法人 ジャパン・スタッドブック・インターナショナル. 2022年7月31日閲覧。
  10. ^ スイシン|JBISサーチ(JBIS-Search)”. www.jbis.or.jp. 2022年7月31日閲覧。
  11. ^ アニメート|JBISサーチ(JBIS-Search)”. www.jbis.or.jp. 2022年7月31日閲覧。

外部リンク