ロザリオの聖母 (カラヴァッジョ)
『ロザリオの聖母』(ロザリオのせいぼ、英: Madonna of the Rosary)は、イタリアのバロック絵画の巨匠ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョが制作した絵画である。現在、ウイーンの美術史美術館に所蔵されている。 概要この絵画は完成後すぐに売却され、マントヴァ公ヴィンチェンツォ1世・ゴンザーガの所有となったが、1620年ごろ以降ルーベンスやヤン・ブリューゲルなどに買い取られ[1]、寄贈によりアントウェルペンの聖ドミニコ教会に掛けられた。最終的に1781年にこの地を統治していたオーストリア・ハプスブルク家の帝室コレクションに加えられた。 この絵画はカラヴァッジョが『慈悲の七つの行い』(ピオ・モンテ・デッラ・ミゼリコルディア教会、ナポリ) を完成し、マルタへ出発するまでの間の1607年に仕上げられたと考えられている。 依頼者はわかっていないが、聖ドミニコが描かれているところから本来ドミニコ会派の教会のために描かれたと思われる。寄進者は、左端の黒い服と白い襞襟を付けた人物である[2]。 信仰者の視線は、画面中央にいる幼子キリストに向けられ、カトリックの対抗宗教改革の精神にふさわしく左側の聖ドミニコと聖母マリアが信者とキリストの間の仲介をしている[3]。 出典
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