マンダルーン(Mandaloun、2018年3月18日 - )は、アメリカ合衆国の競走馬。主な勝ち鞍は2021年のケンタッキーダービー、ハスケルステークス。
戦績
2歳(2020年)
10月24日キーンランド競馬場の未勝利戦(ダート6f)でデビュー勝ちを収めると、続く11月28日チャーチルダウンズ競馬場の一般戦(ダート7f)も勝利して2歳シーズンを終える。
3歳(2021年)
1月16日のルコントステークス(G3)で始動、道中3番手追走から直線で懸命に追い上げるも3着に終わる[2]。続くリズンスターステークス(G2)では好位追走から4コーナーで仕掛け、直線半ばで先頭に立つとプロクシーの追撃を1馬身1/4差で退け重賞初制覇を飾る[3]。3月のルイジアナダービー(G2)では3番手追走も直線で失速し6着と敗退[4]。5月1日のケンタッキーダービーでは8番人気と評価を落としていたが、好位追走から最後の直線で逃げるメディーナスピリットに食らいつくも半馬身差の2着となった[5]。しかし、メディーナスピリットから禁止薬物が検出され、彼の死後競走結果が「失格」となり、翌2022年にマンダルーンが繰り上がりでケンタッキーダービー馬となった[6]。
6月13日のペガサスステークスでは出遅れて最後方からレースを進め、3コーナーでまくり気味に進出して先頭に立つとウェイバーンにクビ差退け4勝目をマークする[7]。7月17日のハスケル招待ステークスでは道中3・4番手追走から直線で馬群を割って進出しホットロッドチャーリーとの叩き合いとなるもハナ差で2着入線。しかし、1位入線のホットロッドチャーリーがマンダルーンとの叩き合いに持ち込もうとした際、両馬の間に位置していたミッドナイトバーボン(英語版)の進路を妨害し落馬させたことにより失格。1着に繰り上がって、G1競走初制覇(当時)を果たした[8]。
4歳(2022年)
2月21日、ケンタッキーダービーにおけるメディーナスピリットの失格に伴うマンダルーンの繰り上がり優勝が決定[9]。これにより、生産者ジャドモントファーム、ブラッド・コックス調教師、フロラン・ジェルー騎手にはケンタッキーダービーの初優勝がもたらされた[10]が、コックス師は「正直に言って、何の感慨もない」[9]とし、また「10か月近く前のこと(KYダービー)よりも土曜日(サウジC)に集中している」[11]と語った。2月26日、ミッドナイトバーボンとともにアメリカ調教馬として、第3回サウジカップに出走[12][13]。レースではシークレットアンビションが逃げる中ミシュリフと並び先団を形成したが、ミシュリフが失速するのに続いてマンダルーンも最終コーナーを越えたところで手応えを失い、地元馬エンブレムロードの9着に敗れた[14]。
帰国後、スティーヴンフォスターハンデキャップとサンディエゴハンデキャップに出走したが、共に4着に敗れた。
9月13日、現役を引退しジュドモントファームで種牡馬入りすることが発表された[15]。
競走成績
以下の内容は、Racing Post[16]、Equibase[17]、JRA-VAN Ver. World[18]、サカブジョッキークラブ[19]の情報に基づく。
競走日
|
競馬場
|
競走名
|
格
|
馬場・距離 (馬場状態)
|
頭数
|
枠番
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馬番
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着順
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タイム
|
着差
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騎手
|
斤量
|
1着馬(2着馬)
|
2020.10.24
|
キーンランド
|
未勝利戦
|
|
ダ1200m(稍重)
|
11
|
7
|
7
|
1着
|
1:11.76
|
1⁄2馬身
|
F.ジェルー
|
8-7
|
(Bob's Edge)
|
0000.11.28
|
チャーチルダウンズ
|
条件戦
|
|
ダ1400m(良)
|
10
|
9
|
10
|
1着
|
1:23.15
|
1+1⁄4馬身
|
F.ジェルー
|
8-10
|
(Twilight Blue)
|
2021.01.16
|
フェアグラウンズ
|
ルコントS
|
G3
|
ダ1700m(良)
|
8
|
1
|
1
|
3着
|
-
|
1+1⁄4馬身
|
F.ジェルー
|
8-10
|
Midnight Bourbon
|
0000.02.13
|
フェアグラウンズ
|
リズンスターS
|
G2
|
ダ1800m(良)
|
11
|
10
|
11
|
1着
|
1:50.39
|
1+1⁄4馬身
|
F.ジェルー
|
8-10
|
(Proxy)
|
0000.03.20
|
フェアグラウンズ
|
ルイジアナダービー
|
G2
|
ダ1900m(良)
|
8
|
7
|
7
|
6着
|
1:55.06
|
12馬身
|
F.ジェルー
|
8-10
|
Hot Rod Charlie
|
0000.05.01
|
チャーチルダウンズ
|
ケンタッキーダービー
|
G1
|
ダ2000m(良)
|
19
|
7
|
7
|
1着
|
-
|
繰上
|
F.ジェルー
|
9-0
|
(Hot Rod Charlie)
|
0000.06.13
|
モンマスパーク
|
ペガサスS
|
L
|
ダ1700m(良)
|
5
|
2
|
2
|
1着
|
1:44.63
|
クビ
|
F.ジェルー
|
8-10
|
(Weyburn)
|
0000.07.17
|
モンマスパーク
|
ハスケルS
|
G1
|
ダ1800m(良)
|
7
|
3
|
3
|
1着
|
-
|
繰上
|
F.ジェルー
|
8-7
|
(Following Sea)
|
2022.01.22
|
フェアグラウンズ
|
ルイジアナS
|
G3
|
ダ1700m(良)
|
6
|
1
|
2
|
1着
|
1:42.52
|
3⁄4馬身
|
F.ジェルー
|
8-6
|
(Midnight Bourbon)
|
0000.02.26
|
キングアブドゥルアジーズ
|
サウジC
|
G1
|
ダ1800m(良)
|
14
|
6
|
7
|
9着
|
1:53.82
|
19馬身
|
F.ジェルー
|
9-0
|
Emblem Road
|
0000.07.02
|
チャーチルダウンズ
|
スティーブンフォスターS
|
G2
|
ダ1800m(良)
|
7
|
6
|
6
|
4着
|
|
9馬身
|
F.ジェルー
|
8-9
|
Royal Ship
|
0000.07.30
|
デルマー
|
サンディエゴH
|
G2
|
ダ1700m(良)
|
9
|
3
|
3
|
4着
|
|
7+1⁄4馬身
|
F.ジェルー
|
8-9
|
Olympiad
|
血統表
脚注
- ^ “The LONGINES World's Best Racehorse Rankings For 3yos and upwards which raced in 2022”. IFHA. 2023年1月18日閲覧。
- ^ “米G3ルコントS、ミッドナイトバーボンが名門の2頭を従えて重賞初制覇”. JRA-VAN (2021年1月20日). 2021年7月20日閲覧。
- ^ “米G2リズンスターS、マンダルーンが制してKYダービー出走に前進”. JRA-VAN (2021年2月15日). 2021年7月20日閲覧。
- ^ “BCジュベナイル2着のホットロッドチャーリー、米G2ルイジアナダービーで重賞初制覇”. JRA-VAN (2021年3月21日). 2021年7月20日閲覧。
- ^ “KYダービーはメディーナスピリットが逃げ切り、連覇のバファート師は最多7勝目”. JRA-VAN (2021年5月2日). 2021年7月20日閲覧。
- ^ 【海外競馬】KYダービー優勝のメディーナスピリットに失格処分 レース後の検査で禁止薬物検出 netkeiba.com、2022年2月22日、2022年2月23日閲覧
- ^ “KYダービー2着馬マンダルーン、ハスケルSの前哨戦を辛勝”. JRA-VAN (2021年6月17日). 2021年7月20日閲覧。
- ^ “G1ハスケルSはマンダルーンが繰り上がりV、ホットロッドチャーリーは1位入線も失格”. JRA-VAN (2021年7月18日). 2021年7月20日閲覧。
- ^ a b “メディーナスピリットのKYダービー失格決定! マンダルーンが繰り上がり勝利”. JRA-VAN ver.World. 2022年3月26日閲覧。
- ^ “メディーナスピリット、2021年ケンタッキーダービー優勝は取消(アメリカ)[開催・運営]”. 公益財団法人 ジャパン・スタッドブック・インターナショナル. 2022年3月26日閲覧。
- ^ “KYダービー繰り上がり勝利のマンダルーン、コックス師「いまはサウジCに集中」”. JRA-VAN ver.World. 2022年3月26日閲覧。
- ^ “【サウジC】米国からマンダルーンとミッドナイトバーボンの実力2頭が参戦”. JRA-VAN ver.World. 2022年3月26日閲覧。
- ^ “サウジC枠順確定、テーオーケインズは8番枠、マルシュロレーヌは13番枠”. JRA-VAN ver.World. 2022年3月26日閲覧。
- ^ “地元の雄エンブレムロード、G1サウジCで強豪アメリカ勢撃破の大金星”. JRA-VAN ver.World. 2022年3月26日閲覧。
- ^ “昨年ケンタッキーダービー繰り上がりVのマンダルーン引退、種牡馬入り - スポニチ Sponichi Annex ギャンブル”. スポニチ Sponichi Annex. 2022年9月14日閲覧。
- ^ “Mandaloun | Race Record & Form | Racing Post”. www.racingpost.com. 2022年3月26日閲覧。
- ^ “Horse Profile for Mandaloun | Equibase is Your Official Source for Thoroughbred Racing Information”. www.equibase.com. 2022年3月26日閲覧。
- ^ “マンダルーン(Mandaloun) | 競馬データベース”. JRA-VAN ver.World. 2022年3月26日閲覧。
- ^ “Sakab Jockey Club”. www.frusiya.com. 2022年3月26日閲覧。
- ^ a b c “Mandaloun(USA) 血統情報:5代血統表”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2022年8月2日閲覧。
- ^ a b c “Mandaloun(USA)の5代血統表”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd.. 2022年8月2日閲覧。
外部リンク