マイケル・チャンドラー(Michael Chandler、1986年4月24日 - )は、アメリカ合衆国の男性総合格闘家。ミズーリ州ハイリッジ出身。サンフォードMMA所属。元Bellator世界ライト級王者。UFC世界ライト級ランキング12位[1]。
来歴
高校時代はレスリングとアメリカンフットボールに励み、アメリカンフットボールではレター表彰を3度受賞した。また成績優秀者名簿に載るほど学業でも優秀だった。ミズーリ大学時代はレスリング部のキャプテンとして、NCAAディヴィジョン1レスラーとして活躍。通算戦績100勝以上を誇り、オールアメリカンにも選出された[2]。
大学卒業後、元チームメイトのベン・アスクレンやタイロン・ウッドリーが総合格闘家として活躍する姿に影響されてエクストリーム・クートゥアで総合格闘技の練習を始め、2009年にプロ総合格闘家デビュー。
Bellator
2010年9月30日、Bellator初参戦となったBellator 31でスコット・スタップと対戦し、1RTKO勝ち。
2011年3月12日、Bellatorシーズン4ライト級トーナメントに参戦。Bellator 36のトーナメント準決勝でマルチン・ヘルドと対戦し、肩固めで1R一本勝ち。続くBellator 40のトーナメント準決勝でロイド・ウッダードと対戦し、3-0の判定勝ち。続くBellator 44のトーナメント決勝戦でパトリッキー・フレイレと対戦し、3-0の判定勝ち。トーナメント優勝を果たし、Bellator世界ライト級王座への挑戦権を獲得した[3]。
Bellator世界王座獲得
2011年11月19日、Bellato 58のBellator世界ライト級タイトルマッチで王者エディ・アルバレスに挑戦。一進一退の激闘を繰り広げ、4Rにリアネイキドチョークで一本勝ち。王座獲得に成功した[4]。
2012年5月4日、Bellator 67のノンタイトルマッチで郷野聡寛と対戦し、右ストレートでダウンを奪いパウンドで開始56秒のTKO勝ち[5]。
2013年1月17日、Bellator 85のBellator世界ライト級タイトルマッチで挑戦者リック・ホーンと対戦し、リアネイキドチョークで2R一本勝ち。王座の初防衛に成功した[6]。
2013年7月31日、Bellator 97のBellator世界ライト級タイトルマッチで挑戦者デヴィッド・リッケルスと対戦。右ストレートでダウンを奪い、立ち上がったリッケルスに追撃の右フックで再びダウンを奪い追撃のパウンドで開始44秒のKO勝ち。2度目の王座防衛に成功した[7]。
世界王座陥落
2013年11月2日、Bellator 106のBellator世界ライト級王座の防衛戦で前王者のエディ・アルバレスと再戦。前戦同様に一進一退の攻防を繰り広げたものの、1-2の5R判定負け。王座から陥落し、キャリア13戦目で初黒星を喫した。海外のMMAメディアサイトの採点では13人中10人の記者がチャンドラーの勝利を支持した[8][9]。
2014年5月17日、Bellator 120のBellator世界ライト級暫定王座決定戦でウィル・ブルックスと対戦し、1-2の5R判定負け。暫定王座獲得に失敗した。当初はダイレクトリマッチでエディ・アルバレスに挑戦予定であったが、アルバレスの負傷欠場によりブルックスとの暫定王座決定戦に変更となった[10]。
2014年11月15日、Bellator 131のBellator世界ライト級王座決定戦でウィル・ブルックスと再戦し、スタンドパンチ連打で4RTKO負け。王座獲得に失敗し、3連敗となった[11]。
2度目の世界王座獲得から陥落
2016年6月24日、Bellator 157のBellator世界ライト級王座決定戦でパトリッキー・フレイレと再戦し、1Rに右ストレート一発で失神KO勝ち。王座再獲得に成功した[12]。
2016年11月19日、Bellator 165のBellator世界ライト級王座の防衛戦で元UFC世界ライト級王者のベンソン・ヘンダーソンと対戦し、2-1の5R判定勝ち。王座の初防衛に成功した[13]。
2017年6月24日、Bellator NYCのBellator世界ライト級タイトルマッチで挑戦者ブレント・プリムスと対戦し、足首の負傷によるドクターストップで1RTKO負け。王座から陥落した[14]。
2018年1月20日、Bellator 192でゴイチ・ヤマウチと対戦し、3-0の判定勝ち。同年4月13日のBellator 197でブランドン・ガーツと対戦し、肩固めで1R一本勝ち。
3度目の世界王座獲得から陥落
2018年12月14日、Bellator 212のBellator世界ライト級タイトルマッチで王者ブレント・プリムスと再戦し、3-0の5R判定勝ち。王座奪還に成功するとともにリベンジを果たした[15]。
2019年5月11日、Bellator 221のBellator世界ライト級タイトルマッチで1階級下のフェザー級王者パトリシオ・ピットブルと対戦し、右フックでダウンを奪われパウンドで1RTKO負け。王座から陥落した[16]。
2019年12月29日、Bellator JAPANでシドニー・アウトローと対戦し、右ストレートで1RTKO勝ち。当初は同大会でベンソン・ヘンダーソンと再戦予定であったが、ヘンダーソンの負傷欠場によりアウトローとの対戦に変更された[17]。
2020年8月7日、Bellator 243でベンソン・ヘンダーソンと再戦し、左ストレートで1RKO勝ち。この試合を最後に長年所属し続けたBellatorから離脱した[18]。
UFC
2020年9月18日、UFCと正式に契約[19]。
2021年1月24日、UFC初参戦となったUFC 257でライト級ランキング6位のダン・フッカーと対戦し、左フックでダウンを奪いパウンドで1RTKO勝ち。パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを受賞した[20]。
2021年5月15日、UFC 262のUFC世界ライト級王座決定戦でライト級ランキング3位のチャールズ・オリベイラと対戦。1Rに右ストレートを効かせパウンドで追い詰めるのの、2R序盤に左フックでダウンを奪われ、立ち上がったところに追撃の左フックで再びダウンを奪われパウンドでTKO負け。王座獲得に失敗した[21]。
2021年11月6日、UFC 268でライト級ランキング2位のジャスティン・ゲイジーと対戦。2Rに右アッパーでダウンを奪われるピンチを凌ぎ、終始激しい打撃戦を繰り広げたものの0-3の判定負け。ファイト・オブ・ザ・ナイトを受賞した[22]。
2022年5月7日、UFC 274でライト級ランキング7位のトニー・ファーガソンと対戦し、右前蹴りで2R失神KO勝ち。パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを受賞した。試合後インタビューでコナー・マクレガーに対戦をアピールした[23]。
2022年11月12日、UFC 281でライト級ランキング2位のダスティン・ポイエーと対戦し、3Rにリアネイキドチョークで自身のキャリア初の一本負け。ファイト・オブ・ザ・ナイトを受賞した[24]。
2024年11月16日、2年ぶりの復帰戦となったUFC 309でライト級ランキング2位のチャールズ・オリベイラと3年6カ月ぶりに再戦。5Rに右ストレートを効かせものの、グラウンドで終始劣勢に立たされ0-3の5R判定負け。敗れはしたものの、ファイト・オブ・ザ・ナイトを受賞した[25]。
2025年4月12日、UFC 314でライト級ランキング12位のパディ・ピンブレットと対戦し、グラウンドの肘打ち連打で3RTKO負け[26]。
人物・エピソード
- Bellatorライト級史上最多である3度の王座獲得に成功している。また、パトリシオ・ピットブルに次いでBellator史上2番目となるタイトルマッチの勝利数「6」を保持している。
- 2014年に結婚し、2018年には黒人の男児を養子として迎え入れている。
- 2022年4月22日、第二子となる黒人の男児(2022年4月19日生まれ)を養子として迎え入れた。
戦績
総合格闘技 戦績
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33 試合
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(T)KO
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一本
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判定
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その他
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引き分け
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無効試合
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23 勝
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11
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7
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5
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0
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0
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0
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10 敗
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5
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1
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4
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0
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獲得タイトル
- Bellatorシーズン4 ライト級トーナメント 優勝(2011年)
- 第2代Bellator世界ライト級王座(2011年)
- 第5代Bellator世界ライト級王座(2016年)
- 第7代Bellator世界ライト級王座(2018年)
表彰
ペイ・パー・ビュー販売件数
脚注
- ^ “UFC Rankings, Division Rankings, P4P rankings, UFC Champions | UFC.com”. jp.ufc.com. 2025年4月26日閲覧。
- ^ “MUTIGERS.COM Michael Chandler Bio - Official Athletic Site Official Athletic Site - Wrestling” (英語). www.mutigers.com. 2025年4月26日閲覧。
- ^ Fagan, Mike (2011年5月14日). “Bellator 44 Results: Michael Chandler Outworks Patricky Freire To A Decision” (英語). SBNation.com. 2025年4月26日閲覧。
- ^ Al-Shatti, Shaun (2011年11月19日). “Bellator 58 Results: Chandler Dethrones Alvarez In Electrifying Fashion” (英語). MMA Nation. 2025年4月26日閲覧。
- ^ Bellator 67 Recap and Results: Michael Chandler knocks out Akihiro Gono Low Kick MMA 2012年5月4日
- ^ Staff, MMA Junkie. “Bellator 85 results: Michael Chandler, Pat Curran defend titles” (英語). MMA Junkie. 2025年4月26日閲覧。
- ^ “Bellator 97 Results: Michael Chandler Earns Quick KO Over David Rickels” (英語). Bleacher Report. 2025年4月26日閲覧。
- ^ “Eddie Alvarez def. Michael Chandler :: Bellator 106 :: MMA Decisions”. www.mmadecisions.com. 2025年4月26日閲覧。
- ^ Erickson, Matt. “Bellator 106 results/photos: Eddie Alvarez tops Michael Chandler in classic” (英語). MMA Junkie. 2025年4月26日閲覧。
- ^ “Bellator 120 PPV results: Will Brooks upsets Michael Chandler via split decision” (英語). www.bloodyelbow.com. 2025年4月26日閲覧。
- ^ News, BJPENN COM (2014年11月16日). “Bellator 131 Results: Brooks Stuns Chandler and Wins Lightweight Title! | BJPenn.com” (英語). | BJPenn.com. 2025年4月26日閲覧。
- ^ King, Nolan. “Bellator 237 free fight: Relive Michael Chandler's brutal knockout of Patricky Freire” (英語). MMA Junkie. 2025年4月26日閲覧。
- ^ Al-Shatti, Shaun (2016年11月20日). “Bellator 165: Chandler takes wild split over Henderson” (英語). MMA Fighting. 2025年4月26日閲覧。
- ^ Hiergesell, Dan (2017年6月24日). “Primus Wins Belt After Chandler Tweaks Ankle” (英語). MMAmania.com. 2025年4月26日閲覧。
- ^ Staff, MMA Junkie. “Bellator 'Salute the Troops' results: Michael Chandler starts third title run with whitewash of Brent Primus” (英語). MMA Junkie. 2025年4月26日閲覧。
- ^ “Bellator 221 results, highlights: Patricio 'Pitbull' Freire stuns Michael Chandler with first-round TKO” (英語). www.cbssports.com. 2025年4月26日閲覧。
- ^ Doherty, Dan (2019年12月29日). “Bellator 237 Results: Michael Chandler Flatlines Sidney Outlaw in First Round” (英語). Cageside Press. 2025年4月26日閲覧。
- ^ “Bellator 243 results: Michael Chandler makes short work of Benson Henderson with first-round TKO | DAZN News Global” (英語). DAZN. https://www.dazn.com/en-GLOBAL/news/amp/mma/bellator-243-results-michael-chandler-benson-henderson/19es8dv4fbynd1erh1xl09ynb1 2025年4月26日閲覧。
- ^ “Chandler signs with UFC, to back up title fight” (英語). ESPN.com (2020年9月17日). 2025年4月26日閲覧。
- ^ Martin, Damon (2021年1月24日). “UFC 257 results: Michael Chandler demolishes Dan Hooker in first round, declares himself the new lightweight king” (英語). MMA Fighting. 2025年4月26日閲覧。
- ^ King, Nolan. “UFC 262 results: Charles Oliveira knocks out Michael Chandler to win lightweight title” (英語). MMA Junkie. 2025年4月26日閲覧。
- ^ “UFC 268 results and video: Justin Gaethje wins wild war over Michael Chandler in epic FOTY candidate” (英語). www.bloodyelbow.com. 2025年4月26日閲覧。
- ^ Martin, Damon (2022年5月7日). “UFC 274 results: Michael Chandler flattens Tony Ferguson with devastating front kick knockout, calls out Conor McGregor” (英語). MMA Fighting. 2025年4月26日閲覧。
- ^ “Dustin Poirier Beats Michael Chandler via 3rd-Round Submission at UFC 281” (英語). Bleacher Report. 2025年4月26日閲覧。
- ^ Cagle, Brett (2024年11月17日). “UFC 309: Charles Oliveira Dominates Four, Survives Fifth Round Opposite Michael Chandler” (英語). Cageside Press. 2025年4月26日閲覧。
- ^ “UFC 314: Paddy Pimblett stops Michael Chandler in biggest UFC win” (英語). BBC Sport (2025年4月13日). 2025年4月26日閲覧。
- ^ How many PPV buys did UFC 262 sell? sportskeeda 2021年5月20日
関連項目
外部リンク