『ホレス・シルヴァー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズ』(Horace Silver and the Jazz Messengers) は、ジャズ・ピアニストであるホレス・シルヴァーが、ドラマーのアート・ブレイキーとザ・ジャズ・メッセンジャーズとともに作った1956年のスタジオ・アルバム。ハード・バップのスタイルの確立に重要な役割を果たしたアルバムであり、ブレイキーが後にその生涯を通して使用したザ・ジャズ・メッセンジャーズというバンド名を冠した最初のスタジオ・アルバムである。オールミュージック (Allmusic) のレビューでスコット・ヤナウは、この作品を「真の古典 (a true classic)」と評した[3]。このアルバムのオリジナル盤はLPでリリースされたが、後には、何回もCDでリイシューされている[4]。
このアルバムに収録された曲で最も成功したものの一つとなった「ザ・プリーチャー (The Preacher)」は、プロデューサーのアルフレッド・ライオンが「古風に過ぎる (too old-timey)」として没にしかけたところで、ブレイキーとシルヴァーが、もしこの曲を没にするなら、代わりに収録する新曲を書き下ろさない限り、セッションをキャンセルする、とライオンを脅し、復活させたものであった[5]。シルヴァーによると、このトラックは、バンドが「遥か昔まで遡り、ガットバケット風の、酒場での演奏のような感じを、バックビートの味付けで (reach way back and get that old time, gutbucket barroom feeling with just a taste of the back-beat)」演奏できることを示したものだという[6]。
トラックリスト
Side 1
#
タイトル
作詞・作曲
時間
1.
「ルーム608 / Room 608」(*)
2.
「クリーピン・イン / Creepin' In」(*)
3.
「ストップ・タイム / Stop Time」(*)
4.
「トゥ・フーム・イット・メイ・コンサーン / To Whom It May Concern」(**)