ペンギン・グループ (英 : Penguin Group )は、ロンドン に本社を置く出版社 である。アレン・レーン (英語) によって1935年 7月30日 に創業、1970年 にピアソン が買収 した[ 2] 。イギリス やアイルランド の他、アメリカやカナダ 、ブラジル 、中華人民共和国 、ニュージーランド 、インド やオーストラリア 、南アフリカ などにも事業部を置く。その中で、イギリスで展開しているものがペンギン・ブックス である。多くの会社を吸収合併 している。
代表的なブランドはPenguin Graded Readers(「ペンギンリーダーズ」)と呼ばれ、レベル分けされた英語 教本である[ 注釈 1] 。ペンギン・クラシックス は〈Oxford World's Classics〉(仮訳オックスフォード世界の古典シリーズ )[ 注釈 2] とともに古典的良書を刊行することで有名。ペーパーバック版の辞書『Penguin Pocket Dictionary』も発行している[ 注釈 3] 。
この企業はかつて、ランダムハウス などと並ぶ大手の一角に数えられ、そのランダムハウスと合併し、ペンギン・ランダムハウス 社の傘下を経て、2013年7月1日付でドイツ のベルテルスマン というメディア複合企業 に吸収された。親会社は当初、ジョイントベンチャーの株式の53% を保有し、残りの47%はピアソンが抑えていた[ 12] 。2019年12月18日以降、ペンギンランダムハウス(Penguin Random House)はベルテルスマンの100%子会社である[ 13] 。
ペンギン・ブックスの本拠はロンドン市内シティ・オブ・ウェストミンスター にある[ 14] [ 15] 。
子会社
この企業体には以下の子会社(商号) がある[ 16] (アルファベット順)。
シリーズ名
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(2023年1月 )
「ペンギンブックス」の名前を冠し、日本の出版社による書籍のシリーズに以下を含む(出版年順)。
大和書房 〈ペンギンブックス〉
戶山一彦『マイ・ペースくるまを楽しむ副読本 : 免許から違反まで人に負けない笑知識』大和書房1965年。OCLC 672805744 。
邑井操 『秀吉と家康 : 乱世を生きた二つの個性』1965年。
邑井操 『太閤記 : 豊臣秀吉風雲録』1965年。
菊村紀彦 『源義経の謎』1966年。
邑井操『義経と頼朝 : 敗者の栄光と勝者の悲惨』 1966年。
邑井操『源義経 : 孤独の生涯』1966年。
菊村紀彦『江戸城 : 暗殺事件の謎』1967年
邑井操『西郷隆盛と志士群像 : 維新を動かした英傑たち』 1967年。
松本順『日本の猛烈経営者 : 世界経済征服作戦』1968年。
東京キワニスクラブ 編『秘話日本の百年 : はじめて明らかにされる三代の内幕』1968年。
岩崎学術出版社 〈ペンギンブックス. 双書〉
R.Douglass Savage『児童の精神測定』斉藤浩子 訳〈ペンギンブックス. 双書・現代の心理学 ; 4〉、1975年。
A・Morrison、D・McIntyre『教授行動の心理学』工藤正悟, 菊池章夫 共訳〈ペンギンブックス. 双書・現代の心理学 ; 1〉、1977年。
参考文献
フィル・ベインズ 著、齋藤慎子 訳『ペンギンブックスのデザイン 1935-2005』山本太郎 監修、ブルース・インターアクションズ、2010年。 全国書誌番号 :21816673 。原題は『Penguin by design』。
J・E・モーパーゴ 著、行方昭夫 訳『ペンギン帝国を築いた男』中央公論社、1981年。
改版改題 J・E・モーパーゴ 著、行方昭夫 訳『ペンギン・ブックス 文庫の帝王A・レイン』中央公論社〈中公文庫 〉、1989年。
関連文献
本文の脚注に未使用のもの。
解説、研究
内田庶『ペンギンブックスものがたり : 本の世界を変えた本』依光隆 絵、東京 : 岩崎書店〈愛と勇気のノンフィクション ; 15〉、1990年。ISBN 4-265-01315-5 。
「今月の書評『ペンギンブックスものがたり』」『子どもの本棚 : 月刊書評誌』第19巻第8号(通号262号)、日本子どもの本研究会 編、日本子どもの本研究会、1990年8月、2-18頁(コマ番号0003.jp2-)。国立国会図書館限定。doi :10.11501/3468450 。
尾崎俊介「海外新潮 紙表紙の誘惑 §(6)ペンギンブックスの登場」『英語青年』第146巻第6号(通号1819号)、研究社 、 2000年9月、383-385頁(コマ番号0027.jp2-)。国立国会図書館限定。doi :10.11501/4435727 。掲載誌別題『The rising generation』。
藤原隆弘 「資料1.2.3 ペンギンブックスのコンテンツのページ表示例(それぞれ右にある「3」が紙のページ番号)」『世界の電子ブックリーダー調査報告書: タブレット端末で激変する業界の最新動向と66機種の全仕様 2011』インプレスR&Dインターネットメディア総合研究所〈新産業調査レポートシリーズ〉、2011年1月、20頁。全国書誌番号 :22040637 。付録はCD-ROM(12cm) 1枚。掲載誌別題『eReader trend report』。
ジェイ・ルービン 編(Rubin, Jay)『ペンギン・ブックスが選んだ日本の名短篇29』東京 : 新潮社 、2019年。全国書誌番号 :23184799 。原題『The Penguin Book of Japanese Short Stories』の抄訳。村上春樹 「前書き」。
情報誌
いずれもNDLデジタルライブラリー収蔵。
『Books of the world』東京出版販売。国立国会図書館内または図書館・個人送信で利用可能。
「洋書コーナー ペンギンブックス二つの新刊」『新刊展望』第8巻第4号(通号156号)、日本出版販売、1964年2月、17頁(コマ番号0011.jp2)。利用は国立国会図書館限定。doi :10.11501/3437957 。
P「本の周辺 ペンギン・ブックス 」『図書』第333号、岩波書店、1977年5月、46-49頁(コマ番号0025.jp2)、国立国会図書館限定。doi :10.11501/3447947 。
単行本
安藤 一郎『若き日の芸術家の肖像』福田陸太郎 シリーズ責任編集、東京:英潮社〈英潮社ペンギンブックスシリーズ〉、1987年。OCLC 957734304 。新訂、〈英潮社フェニックス〉1991年。
辞書、事典
N・アバークロンビー、S・ヒル、B・S・ターナー『新しい世紀の社会学中辞典』新版、京都:ミネルヴァ書房 、2005年。OCLC 1183240460 。Abercrombie Nicholas、Stephen Hill、Bryan S Turner、丸山 哲央。初版は1996年。
ペンギン・ブックス『社会学辞典』最新第3版(1994年12月)の日本語版。
脚注
注釈
^ WALTERS, Nicholas[ 3] 、横山孝一[ 4] 、上村俊彦[ 5] それぞれの指摘がある。
^ 双璧とされるオックスフォード世界の古典シリーズから次の日本版がある。
Carroll, Lewis.『Alice's adventures in Wonderland』(World's classics in English 第15巻)[ 6] 、Sutherland, John『The sign of a good book』[ 7] 、Mill, John Stuart『On liberty and other essays』(Oxford World's Classics, 1991)[ 8] 、『Lady Audley's Secret』(Oxford World's Classics, 2012)[ 9] 。
^ 英英辞典は別題を『ペンギンポケット現代英英』という[ 10] 。英語–スペイン語の『ペンギン現代スペイン語辞典』もありイギリス発売は2001年[ 11] 。
出典
関連項目
桐原書店 - かつてピアソン傘下で『ロングマン現代英英辞典 』の日本版も請け負った。辞書の英語版やペンギンリーダーズはピアソン・ロングマンジャパンの担当。
ヤン・チヒョルト - ペーパーバックのリデザインを担当。「The Penguin Composition Rules」と呼ばれる組版ルールを規格化。
外部リンク