パーセント
パーセント(英: percent, percentage, %)、百分率(ひゃくぶんりつ)は、割合を示す単位で、全体を百として示すものをいう。 割合を示す単位には、他に全体を千とするパーミル(千分率、‰)や、万とするパーミリアド(ベーシスポイント、万分率、‱)などがある。 語源ラテン語の "per centum" が語源であり、per は「毎に」、centum は「百」を意味する。また、パーセント記号そのものはイタリア語の "per cento" を縮めて書いたものがもとになっている。ドイツ語では Prozent といい、このため古い文献ではプロセントと表記されている。 用例例えば、ある会社のその年の売上高が、前年の100億円から120億円に増加したとき、「売上高が前年から20 %増加」などと表記する。パーセントは100を越えることもあり、「今年の売上高は前年比120 %」と表記しても良い。 しかし、「支持率が50 %から10 %増加して60 %になった」などという表現は、数学的には誤用である。50 %から10 %の増加であれば、 0.50 + (0.50 × 0.10) = 0.55 = 55 % だからである。正しくは「支持率が50 %から10パーセントポイント増加して60 %になった」となる。なお、「パーセントポイント」は単に「ポイント」と言われることも多く、日本では「パーセントポイント」と言われることは稀である。 なお、パーセントポイントの100分の1はベーシスポイント (bp) と呼ばれ、金融分野で金利スプレッドや利上げ・利下げ幅などの表示にしばしば用いられる(例えば金利が0.1 %から0.15 %に上がった場合は「5 bpの利上げ」のように表現する)。 道路の傾き(勾配)を示す場合にも用いる。水平方向に100 m進むと5 m上がる(または下がる)坂道の勾配は5 %である。ちなみに、道路ではパーセント(百分率)を用いる(日本の道路標識#警戒標識の「上り急勾配あり (212の3)」など)のに対して、鉄道ではパーミル(千分率、‰)が用いられる(5 %の代わりに50 ‰を用いる)。 計算式ある割合をパーセント表記したときの数値は、元の割合の数値の100倍である。
割合の数値を、対象となる数値と基準となる数値とを用いて表すと、次式になる。
英語表記イギリスでは、イギリス英語: "per cent"と2語で書かれることが多い(しかし、"percentage" や "percentile" は1語である)。一方アメリカ合衆国ではアメリカ英語: "percent"と1語で書かれる。またEU諸国では一般的にイギリス英語の方が好まれる傾向にあるが、英語で書くときには "percent" と1語で表記される。なお、20世紀の初め頃までは、2語で書く場合は"per cent."のように最後にピリオドを付けていた。この表記法は今でも契約書の中などに見られることがある。 スペース数値とパーセント記号との間にスペースを入れる流儀と入れない流儀がある("100 %" か "100%" か)。Chicago Manual of Style(シカゴ大学出版局)ではスペースなしを奨励している。一方、国際単位系やISOの規格では、角度の度分秒の記号(° ' " )以外の全ての単位記号(℃、%を含めて)の前にスペースを入れると定めている[1]。したがって科学論文でも本来はスペースを入れるのが正式であるが、実情では国際誌においてもスペースを入れない表記が多くみられる。詳細は、パーセント記号#スペースを参照。 出典
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