「ベイビー・レッツ・プレイ・ハウス 」(Baby Let's Play House )は、アーサー・ガンター (英語版 ) の楽曲である。1954年にエクセロ・レコード からシングル盤として発売された[ 1] 。『ビルボード 』誌のR&B・チャート では最高位12位を記録。
ガンターのシングル盤が発売された翌年にエルヴィス・プレスリー によるカバー・バージョンが発売され、『ビルボード』誌のカントリー・チャートで最高位5位を記録。
エルヴィス・プレスリーによるカバー
エルヴィス・プレスリー は、1955年2月にメンフィスにあるサン・スタジオ で「ベイビー・レッツ・プレイ・ハウス」のレコーディングを行った。レコーディングには、スコティ・ムーア がリードギター (ギブソン・ES-295 を使用)、ビル・ブラックがベース で参加している。プレスリーのカバー・バージョンでは、コーラス から始まるなど曲の構成が変更されているほか、原曲の「You may get religion 」というフレーズが「You may drive a pink Cadillac 」に変更されている[ 8] 。「pink Cadillac 」は、プレスリーの愛車である1954年製のキャデラック・フリートウッド のこと[ 注釈 1] 。
プレスリーによるカバー・バージョンは、1955年4月10日にシングル盤として発売され、B面には「アイム・レフト、ユーアー・ライト・シーズ・ゴーン」が収録された[ 10] 。同年7月に『ビルボード』誌のカントリー・シングル・チャートで最高位5位を記録。
チャート成績
※いずれも週間チャートでの成績。
チャート (1955年)
最高位
US Country Singles Chart (Billboard )
5
その他のカバー・バージョンや文化的影響
ジョン・レノン は、1965年に作曲したビートルズ の楽曲「浮気娘 」で、本作の「I'd rather see you dead, little girl, than to be with another man 」というフレーズを引用した[ 15] [ 16] 。
ジョニー・バーネット・トリオ は、1956年5月に本作とほとんど同じメロディーで、「Come back baby, come 」というリフレインを含む楽曲「Oh Baby Babe 」のレコーディングを行った[ 17] 。この楽曲は、同年7月にシングル盤として発売された。
2008年にイタリアのDJ で音楽プロデューサー のスパンコックス (英語版 ) によるリミックス・バージョンが発売された[ 18] 。2008年9月の全英シングルチャート で最高位84位を記録[ 19] 。
脚注
注釈
^ プレスリーが1955年初頭に購入したもので、色がピンクであったことから「ピンクキャデラック」と称されていた[ 9] 。
出典
^ Escott, Colin; Hawkins, Martin (2017) [1991]. Good Rockin' Tonight: Sun Records and the Birth of Rock 'N' Roll . New York: St. Martin's Publishing Group. p. 160. ISBN 1250182115
^ Dahl, Bill. Baby Let's Play House by Elvis Presley - Track Info - オールミュージック . 2022年6月8日 閲覧。
^ Covach, John; Coelho, Victor, eds (2019). The Cambridge Companion to the Rolling Stones . Cambridge: Cambridge University Press. p. 138. ISBN 1107030269
^ “14金の鍵付き!エルヴィス・プレスリーの愛車は一体いくらに !? ”. octane.jp . SHIRO (2022年1月25日). 2022年6月12日 閲覧。
^ Eder, Mike (2013). Elvis Music FAQ: All That's Left to Know About the King's Recorded Works . Backbeat Books. p. 33. ISBN 1617135801
^ "Italiancharts.com – Elvis Presley – Baby Let's Play House" . Top Digital Download . 2022年6月12日 閲覧。
^ "Spanishcharts.com – Elvis Presley – Baby Let's Play House" Canciones Top 50 . 2022年6月12日 閲覧。
^ "Swedishcharts.com – Elvis Presley – Baby Let's Play House" . Singles Top 100 . 2022年6月12日 閲覧。
^ "Official Singles Chart Top 100" . UK Singles Chart . 2022年6月12日 閲覧。
^ Wenner, Jann (1972). Lennon Remembers: The "Rolling Stones" Interviews with John Lennon and Yoko Ono . Harmondsworth, England: Penguin. p. 128. ISBN 0-9007-3510-4
^ “ジョン・レノン、ビートルズで最も好きになれなかった楽曲が明らかに ”. NME Japan . BandLab UK (2019年10月12日). 2022年6月12日 閲覧。
^ Birnbaum, Larry (2012). Before Elvis: The Prehistory of Rock 'n' Roll . Scarecrow Press. p. 382. ISBN 0810886383
^ Harrison, Ted (2016). The Death and Resurrection of Elvis Presley . London: Reaktion Books. p. 115. ISBN 1780236832
^ “Official Singles Chart Top 100 ”. UK Singles Chart . 2022年6月12日 閲覧。
参考文献
Burke, Ken; Griffin, Dan (2006). The Blue Moon Boys - The Story of Elvis Presley's Band . Chicago, Illinois: Chicago Review Press. ISBN 1556526148
Leszczak, Bob (2013). Who Did It First?: Great Rhythm and Blues Cover Songs and Their Original Artists . Scarecrow Press. ISBN 081088867X
Parker, Gary (2022). The Sonic Swagger of Elvis Presley: A Critical History of the Early Recordings . McFarland. ISBN 1476684316
外部リンク
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