プロバイオティクス
プロバイオティクス(英: probiotics)とは、人体に良い影響を与える微生物(善玉菌)、または、それらを含む食品・飲料・製剤(整腸剤)のこと。 概要人間は体内の微生物のバランスを崩すと病気になるという概念から、体内環境を整えるために、乳酸菌・ビフィズス菌・酪酸菌・糖化菌などの善玉菌を食品・飲料・製剤から摂取することで、消化器系(小腸と大腸)のバランスを改善し、病気の治療および病気の発生を未然に抑えることができるとされる。製剤の場合は整腸剤として販売されている。この考えは、アンティバイオティクス(抗生物質)の副作用や、抗生物質によって生まれた耐性菌の発生に対する批判から生まれたものである。プロバイオティクスという言葉自体はそれ以前から使われているが、1989年のR. Fullerの定義「腸内微生物のバランスを改善することによって宿主動物に有益に働く生菌添加物」、そして、2002年のFAO/WHOガイドラインの定義「適切な量を摂取した際に宿主の健康に有益な効果をもたらす生きた微生物」が定義として広く使われている[1][2][3][4]。善玉菌の重要性自体は20世紀初頭にイリヤ・メチニコフが提唱している。 プロバイオティクスは気分と認知機能を改善するだけでなく[5]、アレルギー、関節炎、喘息、癌、うつ病、心臓病、胃腸(GI)の問題などのさまざまな健康状態も改善する[6]。善玉菌は消化を助けるだけでなく、免疫システムを高めて、感染症、制御不能な炎症、下痢、慢性便秘、過敏性腸症候群などのさまざまな問題と戦うのに役立つ。 プロバイオティクスはヨーグルト、紅茶キノコ、キムチ、ケフィア、テンペ、ピクルス、味噌、低温殺菌されていないザワークラウト、酢の代わりに塩漬けの漬物、加熱されていないチーズなどの発酵食品に含まれる[7][8]。一部の発酵食品は、ビールやワインのようにプロバイオティクスを除去したり、ベーキングや缶詰のように不活性にする手順を実行する。ただし、ほとんどの発酵食品はプロバイオティクス食品でもある[6]。 善玉菌
4種の善玉菌は効果も異なるため、整腸剤では複数配合されている場合がある。例えば、下記の整腸薬やサプリメントでは以下のように配合されている。
脚注
関連項目外部リンク |
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