フルン (政党)
フルン(オランダ語: Groen)は、ベルギーの政党。オランダ語(フラマン語)圏であるフランデレン地域を基盤とする環境政党(緑の党)である。党名は「緑」の意味。 概要1970年代の環境保護運動 アハレフ(Agalev)を源流とする。運動名は当初「別の生活を始める」(Anders Gaan Leven)の意味だったが、政党化するにあたって「別の仕事に行き、生活し、愛する」(Anders Gaan Arbeiden, Leven, En Vrijen)との意味になった。 1981年ベルギー連邦総選挙で初めて国会入りした。その後、社会運動と区別するため1982年に独自に政党化した。1999年にはフラームス自由民主のヒー・フェルホフスタットが率いる連立政権(第1次フェルホフスタット内閣)に加わり、2名の大臣(消費者問題・公衆衛生・環境大臣、開発協力閣外大臣)を輩出した。 しかし2003年ベルギー連邦総選挙では全議席を失う結果となった。これを機に党名を「フルン!(Groen!)」に改めるなど党内改革を進め、2007年ベルギー連邦総選挙では下院である代議院では150議席のうち4議席を獲得し、上院である元老院では71議席(王族を含まない)のうち2議席を確保した。 2009年には社会自由党(Sociaal-Liberale Partij: SLP)を吸収合併した。 2010年ベルギー連邦総選挙においては代議院で5議席を獲得した。各党は連立政権をなかなか形成できず(2010~2011年のベルギー政府)、政局は混迷、ワロン系社会党のエリオ・ディルポが首相となるまで、535日を要したが、ディルポ政権には参加せず、野党となった。その後、2012年に党名から「!」を外し、現在の党名となった。 2014年ベルギー連邦総選挙では代議院で6議席を獲得した。その後の政党間協議によってシャルル・ミシェルによる連立政権(ミシェル内閣)が誕生したが、フルンはこれに加わらず、野党に留まった。 2019年ベルギー連邦総選挙では代議員で8議席を獲得した。その後の政党間協議は難航したが、選挙から16か月後にアレクサンダー・デ・クローを首班とするデ・クロー内閣が成立すると、連立与党(7党)に加わり、公共サービス・国営企業・電気通信・郵政大臣とエネルギー大臣を輩出した。 フランス語圏であるベルギー南部のワロン地域の環境政党「エコロ」とは密接な関係を保っており、代議院では統一会派を組んでいる。またヨーロッパ規模では欧州緑の党の、世界規模ではグローバルグリーンズのメンバーとなっている。 歴代党首元々は党首を置いておらず、権限の弱い代表(Political Secretary)しかいなかったが、2003年の総選挙敗北後の党内改革で党首職を設置するようになった。
脚注
外部リンク |
Portal di Ensiklopedia Dunia