フユザンショウ

フユザンショウ
フユザンショウ Z. armatum var. subtrifoliatum、養老山地、三重県桑名市にて、2024年10月14日撮影
フユザンショウ Z. armatum var. subtrifoliatum
養老山地三重県桑名市にて、2024年10月
分類
階級なし : 被子植物 Angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 Eudicots
階級なし : バラ類 Rosids
: ムクロジ目 Sapindales
: ミカン科 Rutaceae
: サンショウ属 w:Zanthoxylum
: フユザンショウ Z. armatum
学名
Zanthoxylum armatum DC. var. subtrifoliatum (Franch.) Kitam. (1972)[1]
シノニム
和名
フユザンショウ(冬山椒)別名 フダンサンショウ(不断山椒)
英名
Winged prickly ash

フユザンショウ(冬山椒[3]学名: Zanthoxylum armatum DC. var. subtrifoliatum (Franch.) Kitam.[1])は、ミカン科サンショウ属分類される常緑低木の1[4]。 名前の由来は冬でも葉を落とさないサンショウという意味。 学名の「armatum」は、「刺のある」の意味。冬でもわずかに葉を残す。

分布と生育環境

中国台湾朝鮮半島日本に分布する[4]

日本では本州関東地方以西)、四国九州沖縄の丘陵帯に分布する[3][4]

暖地[4]山地に生える[3]

特徴

常緑広葉樹の低木。樹高は2 - 3メートル (m) ほど。雌雄異株だが[4]日本では雌株だけしか存在しない。樹皮は灰黒色で筋があり、こぶ状の大きなトゲの名残がある[3]。若い幹の樹皮は皮目が多い[3]。一年枝は赤褐色で、無毛または毛が残り、枝や葉柄の基部には対生するトゲがある[3]。若い枝やトゲは同じ色合いで、白い葉痕が目立つ[3]奇数羽状複葉互生する。葉柄には翼がある。小葉は3 - 7の長楕円形。頂小葉が一番大きい。葉縁には鋸歯がつく。

花期は4 - 5月ごろ[3]。葉腋に2 - 3センチメートル (cm) の花序を出し、淡黄緑色の小さなをつける。雌株だけで実をつける単為生殖で増える。果期は8月で、10 - 11月には果実は赤く熟し、2つに分かれる。種子は黒色で直径約5ミリメートル (mm) ある。

冬芽裸芽で、幼い葉が小さく集まり、側芽は枝に互生する[3]。葉痕には維管束痕が3個つく[3]

日本での利用

葉や実には芳香性が無いので、サンショウのように食用にはならないが、サンショウの接ぎ木の台木としては用いられる。

脚注

参考文献

  • 鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文『樹皮と冬芽:四季を通じて樹木を観察する 431種』誠文堂新光社〈ネイチャーウォチングガイドブック〉、2014年10月10日、119頁。ISBN 978-4-416-61438-9 
  • 林弥栄『日本の樹木』(増補改訂新版)山と溪谷社〈山溪カラー名鑑〉、2011年11月30日。ISBN 978-4635090438 

関連項目

外部リンク

 

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