フィッシャリーナ(fisharina)とは、水産庁によって推進されている、漁港の一部をマリーナとしても活用できるようにした港湾施設のこと[1][2]。
概要
- 目的・名称
漁港内に、漁船と分離してプレジャーボート類を収容する施設を備えたものであり、
- 漁業の振興
- 漁業と海洋性レクリェーションの共存
- 漁港漁村地域の活性化
の3つを目的としている[1][2]。
「フィッシャリーナ」(fisharina)という呼称は水産庁による造語であり、意味からすれば「fishing port (漁港) + marina (マリーナ)」の混成語のようにも思えるが、水産庁の説明では「fish (魚) + arena (アリーナ/劇場)」の合成語とされている[1][2]。
- 沿革・現状
水産庁が1987年(昭和62年)度から漁船とプレジ ャーボート等との漁港における利用を調整する漁港利用調整事業を実施しており、1992年(平成4年)度に模範漁港管理規程例の改正を行い、同年10月に最初のフィッシャリーナである「石田フィッシャリーナ」(富山県黒部市)が誕生している[3]。2019年6月現在、日本全国で33施設がフィッシャリーナの認定を受けている(その内14施設が「海の駅」にも登録されている)[4]。
- 認定の要件・恩恵
フィッシャリーナの認定を受けるには、
- 一般市民とのふれあいの場を有していること、又はその計画があること
- プレジャーボート等の係留・保管施設を有すること
- 漁港内で一般市民が安全且つ自由に往来できる区域が明確であること
- 原則として便所及び駐車場を有すること
という4つの要件を満たす必要があり、それを「フィッシャリーナ認定委員会」が審査・認定する[1]。
フィッシャリーナの整備には、国の支援策として、
- 漁村再生交付金
- 強い水産業づくり交付金
- 農山漁村活性化プロジェクト支援交付金
- 港整備交付金
等の制度の支援を受けることができる[1]。
また、認定のフィッシャリーナになると、「海の駅」への登録も支援してもらえる[1]。
一覧
認定
2019年6月現在、日本全国で33施設がフィッシャリーナの認定を受けている(その内14施設は「海の駅」にも登録されている)[4][5]。
- 「★」は「海の駅」にも登録されている施設。
- 「※」は2011年の東日本大震災によって休止中の施設。
その他
認定は受けていないが「フィッシャリーナ」の運用形態・名称を持つ施設。
脚注
関連項目
外部リンク