トロイ・ダグラス
トロイ・ダグラス(Troy Douglas、1962年11月30日 ‐ )は、オランダの元陸上競技選手。2003年パリ世界選手権男子4×100mリレーの銅メダリストである。 北大西洋に浮かぶイギリス領バミューダ諸島が生んだ世界レベルのスプリンター。1998年にオランダ国籍を取得するまでバミューダ諸島代表として活躍し、1995年バルセロナ世界室内選手権男子200mで銀メダルを獲得。同じようにバミューダ諸島代表として国際大会で活躍した走高跳のクラレンス・サンダース、三段跳のブライアン・ウェルマンと共に「三銃士」と呼ばれた[1]。オランダ国籍取得後は、2003年パリ世界選手権男子4×100mリレーで銅メダルを獲得し[注 1]、オランダに4×100mリレー(女子も含め)初のメダルをもたらした。なお、この時のダグラスの年齢は40歳274日で、これは4×100mリレーにおける最年長メダリスト記録である。この他にも、オリンピック4×100mリレーの最年長出場記録(41歳271日)、世界選手権男子200mの最年長出場記録(40歳270日)[注 2]など、主要国際大会での最年長出場記録を保持している。200m、室内50mの40歳以上世界最高記録保持者、100m、室内60mの元40歳以上世界最高記録保持者でもある。 経歴1995年3月、バルセロナ世界室内選手権男子200mに出場すると、準決勝を20秒93のバミューダ諸島記録(当時)で突破。決勝ではゲイル・モーエン(20秒58)に次ぐ20秒94の2位に入り[2]、全ての種目を通じてバミューダ諸島史上2人目の世界室内選手権のメダリスト[注 3]、トラック種目では史上初のメダリストとなった。また、32歳101日でメダルを獲得したドグラスは、世界室内選手権男子200mにおける最年長メダリストとなった[注 4]。 1997年3月、パリ世界室内選手権男子200mに出場すると、予選を20秒77のバミューダ諸島記録で突破。準決勝も突破して2大会連続となる決勝に進出したが、決勝は21秒22の4位に終わり、3位のフランシス・オビクウェルとは0秒12差で2大会連続のメダルを逃した[3]。しかし、34歳98日で決勝の舞台に立ったドグラスは、世界室内選手権200mにおける最年長ファイナリストとなった。 1997年8月、アテネ世界選手権男子200mに出場すると、初めて準決勝に進出した。準決勝では組4着までに入れば初の決勝進出だったが、結果は20秒43(-0.2)の組5着に終わり、組4着の選手とは0秒01差で惜しくも決勝進出を逃した[4]。 2003年8月、パリ世界選手権男子4×100mリレー決勝でオランダチーム(Timothy Beck、ダグラス、パトリック・ファン・バルコム、Caimin Douglas)の2走を務めると、38秒87をマークして4位(当時)に入った。その後、2位のイギリスがドウェイン・チェンバースのドーピング処分によりメダルを剥奪されたため、オランダが繰り上がり銅メダルを手にした[5]。40歳274日でメダルを獲得したドグラスは、世界選手権4×100mリレーにおける最年長メダリスト、最年長ファイナリスト、男子最年長出場選手となった[注 5]。 2004年8月、アテネオリンピック男子4×100mリレー予選でオランダチーム(Timothy Beck、ダグラス、パトリック・ファン・バルコム、Caimin Douglas)の2走を務めたが、途中棄権に終わり決勝には進めなかった[6]。しかし、41歳271日で出場したドグラスは、オリンピック4×100mリレーにおける最年長出場選手となった。 記録記録欄の( )内の数字は風速(m/s)で、+は追い風を意味する。 タイム
最年長記録
主要大会成績備考欄の記録は当時のもの
脚注注釈
出典
外部リンク
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