スモール・チェンジ
『スモール・チェンジ』(Small Change)は、トム・ウェイツが1976年に発表したアルバム。トムにとって初の全米トップ100入りを果たしたアルバムで、代表曲の一つ「トム・トラバーツ・ブルース」収録。 解説1976年、トムは初のヨーロッパ・ツアーを行い、そこで多くの新曲を作る。帰国後、『Pasties and a G-String』という仮タイトル[1]のついたアルバムの制作に取りかかり、最終的にタイトルを『スモール・チェンジ』に変更して発表。 本作のレコーディングには、大御所ジャズ・ドラマーのシェリー・マンも参加。シェリーは、その後もトムのアルバム作りをサポートする。他にルー・タバキン(穐吉敏子の夫)も参加。 歌詞アルバム・タイトルの"Small Change"とは、直訳すれば「小銭」だが、タイトル曲では「ちっぽけな野郎」というニュアンスで使われている[2]。 トムの歌詞には、固有名詞が登場することが多いが、本作には多くの有名人(マリリン・モンロー、ロッキー・マルシアノ、ルイ・アームストロング、ミッキー・マントル、リタ・ヘイワース、ヴィンセント・プライス、フーディーニ他)の名前が織り込まれている。「のってる奴」「想い出のニューオリンズ」でネタにされているチャック・E・ワイスは、トムの友人のミュージシャンで、1981年にデビューを果たす[3]。 「トム・トラバーツ・ブルース」のサビの部分では、オーストラリアで愛されてきたポピュラー・ソング「ワルチング・マチルダ」の一節が引用されている。「ステップ・ライト・アップ」の詞は歌詞カードに記載されておらず、代わりに、写真とクリーピング・チャーリーの葉2枚と返信用封筒をトロピカーナ(当時トムが暮らしていたハリウッドのモーテル)宛に送れば、歌詞を返送する旨のメッセージが書かれている。 収録曲全曲トム・ウェイツ作。
カヴァー
参加ミュージシャン
脚注
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