スマトラ島沖地震 (2005年)
スマトラ島沖地震(スマトラとうおきじしん)は、2005年3月28日16時9分36秒[1](UTC、現地時間 午後11時9分36秒)にスマトラ島沖で発生した地震である。ニアス島付近で発生したことからニアス島沖地震とも呼ばれる。 概要2004年12月26日のスマトラ島沖地震の余震がだいぶ収まり、規模も小さくなってきた2005年3月28日16時9分36秒 (UTC) に、同地震の震源の南東約250km沖で、モーメントマグニチュード (Mw) 8.6[2]の地震が発生した。この地震は、スマトラ島沖地震の余震ではなく、別の地域を震源とする誘発地震(広義の余震とも呼ばれる)である。
2004年12月26日のスマトラ島沖地震の発生によりプレートにかかっていた圧力が開放され、代わりにプレートの他の部分へ圧力がかかったために、もともとあった断層に歪(ひず)みが溜まり起こった、云わばスマトラ島沖地震が引き金になった地震ではないかと見られている。また、この地震の震源域の延長はおよそ350kmと推定されている。この震源域は2004年のスマトラ島沖地震の震源域に隣接し一部が重複しており、2つの地震の震源域を重ね合わせると1,600kmにも及ぶ[3]。そのため、2004年の地震と今回の地震は東海・東南海・南海連動型地震のような連動型の巨大地震であった可能性も指摘されている。 このことから、インド・オーストラリアプレートとユーラシアプレートの境界地域で、近年地震が起こっていない部分では、更なる地震に警戒が必要であるという研究や報告が見られた(スマトラ島周辺で起こる地震全体の概要参照)。 また、ニアス島付近では1861年に津波を伴うM8を超える地震が発生している他、この地震の震源域のすぐ南では1833年にもM8を超える地震が発生している[4]。 地震
津波この2005年3月28日の地震では、発生から数十分後にタイ、インドネシア、ニコバル諸島に向けて津波警報が発令されて、情報を聞いた人々が避難した。タイでは、地震発生直後に非公式ながらテレビなどで津波警報を出し、対応は迅速だった。しかし、最も震源に近かったインドネシアのニアス島のように情報が伝わらなかった地域も数多くあり、避難時にはインド洋沿岸の多くの地域で混乱が見られた。
被害情報2005年3月31日12時現在、2000人程度が死亡したとの情報がある。 インドネシア
その他の地域
日本人の被害状況
脚注
関連項目 |