スガ シカオ (本名:菅 止戈男[ 注 1] 〈読み同じ〉、1966年 〈昭和 41年〉7月28日 - )は、日本 のシンガーソングライター 、音楽プロデューサー 。東京都 出身。血液型はO型 。既婚。
略歴
音楽性
NHK番組で、サイケデリック・ロックの影響を受けた「Progress 」がテーマに採用され、知名度が上昇した(『プロフェッショナル 仕事の流儀』のテーマ)。
武部聡志とも共演し、相互に刺激を与えあっている[ 4] 。
ミュージシャンとして音楽性を完成させるまで貧乏生活が続き、塩も醤油もなくなった後は、「白米に胃薬をかけて」食べたという[ 5] 。
音楽で最も影響を受けたのは、FLYING KIDS だと公言している。特に、ファースト・アルバム『続いてゆくのかな』が出た直後「自分のやりたかったことを全部やられた」とショックを受けて、1年程音楽活動から遠ざかったという。
学生時代は非常階段 をはじめとしたノイズミュージック のファンが嵩じて自身もノイズバンドをやっていた。その時に録音した音源は、デビューシングルのカップリング曲「ひとりぼっち」のトラックに使用されている。
楽曲制作に関してはほとんどは曲を先に制作し、編曲が終わる頃に歌詞を書く[ 6] 。歌詞は考えると理屈っぽくなってしまうので、何も考えないで書くようにしている。特に砕けた歌詞のときは酒を呑みながら4時間程度で書き上げ、それ以降は泥酔する。酒が入っていないと自分を守ろうとして、カッコつけてしまうからだという。
佐野元春 を『生き方のアイドル』として崇めており、好きな曲として「Young Bloods 」「情けない週末 」を挙げている[ 7] 。
村上春樹 のファンであり、著書に相当影響を受けている[ 8] 。春樹チルドレン を自称。村上もまたスガの独特な歌詞に魅力を感じているという[ 9] 。『アフターダーク 』では、実際の曲が使用されており、これについて「いつ音楽をやめてもいい」とまで喜びの旨を語っている。
また、戦後詩の代表的な詩人である鮎川信夫 にも影響を受けたと語っており、『SWEET BABY』の中に出てくる「Oh SWEET BABY 胸のシリコンはまだ今でもそんなに痛むかい」という歌詞は、鮎川信夫の代表作である『死んだ男』の作中にある「Mよ、地下室に眠るMよ、きみの胸の傷口は今でもまだ痛むか」との類似点も多く、その影響がうかがえる。
好きなミュージシャンにスライ&ザ・ファミリー・ストーン を挙げているが、音楽性はサイケとファンクの折衷で、音楽評論家や音楽ファンからはファンク・ロックと見られている。アコースティック・ギターを使用していることも影響しているとみられる。
日本のポップスに、どこまでソウル などを溶かし込めるかが課題であると語っていた[ 10] 。
エピソード
作曲は大学時代から、作詞は1990年頃から始めている[ 11] 。
サラリーマン時代は長崎市 の造船所で住み込みで働いていた[ 12] 。
子供の頃好きだった音楽は、特撮ヒーロー番組「トリプルファイター 」の主題歌。サラリーマン時代はクリエイティブな職業だったため楽しくやっていたが、ミュージシャンを目指すため退社を決意した際、上司から「昇進させるから辞めないでくれ」と説得された。ただ、給与 規定を見たところ係長になっても給料は月700円上がるだけであり、自分の価値はそんなものかと思い辞めたという。『プロフェッショナル 仕事の流儀 』に出演した際、サラリーマン時代の経験が役に立ったこととして、企画書を書く仕事においてスガの女性上司が「自分の作品をかわいがり過ぎるな」とよく言っていたことを挙げた。
歌手として軌道に乗るまでは、経済的に窮迫し「(家におかずになるもの、調味料など味のするものが何もなく)一度だけご飯に胃薬をかけて食べた。あまりのまずさにすぐ吐き出した」と、『プロフェッショナル 仕事の流儀』でのインタビューや『Music Lovers 』で告白している。その後4年くらいひっきりなしに仕事が来て、合間に作った2ndアルバム『FAMILY』で高い評価を得る。
2004年 にHEY!HEY!HEY! MUSIC CHAMP に初出演した際に、かつてアルバイトをしていた仕事場で『ジョリーン 』というあだ名を付けられたというエピソードを披露した時、そのあだ名が番組MCを務める松本人志 のツボにハマり何度も呼ばれていた。
交友のあるミュージシャンに山崎まさよし 、桜井和寿 (Mr.Children )、岡野昭仁 (ポルノグラフィティ )、SEAMO などがいる。
自ら「隠れオタク」と言い張るほど新世紀エヴァンゲリオン が好き。特技はUFOキャッチャー 。
かつてソニーのオーディションを受けたが「人として華がない」という理由で落とされている。ちなみに2009年 から2011年 まで所属していたアリオラジャパン はかつて所属していたレーベル(BMG JAPAN )が買収・再編を経て、今ではソニー・ミュージックエンタテインメント の傘下となっている。
2010年9月に行なわれたいきものがかり の日本武道館 ライブで亀梨和也 (KAT-TUN )とは席が隣同士であったが、亀梨から挨拶された際にしっかり確認できず「誰?」と聞き返した(スガはKAT-TUNのデビューシングル に作詞提供している)。これに関して亀梨は『HEY!HEY!HEY! MUSIC CHAMP 』にVTR出演した際に「ショックだった」と語っており、これにはスガも猛省していた。
オフィスオーガスタから独立後、自らマネージャー業も兼任している[ 13] [ 14] 。
ある楽曲には、入れたはずのない「女の人の笑い声」が入っている。第三者に指摘され、スガ本人も確認。マスターテープをチェックしようとしたところ、なぜか紛失していた(マスターテープが無くなったのはこの曲だけ)。「とても人気のある曲」と具体的な曲名を伏せているが、「うきぶくろをもって 」であることがわかっている。
本名の「止戈男」は、戦争を止める男という意味である。
メジャーアーティストとして歩みだすきっかけとなったSMAPに提供した「夜空ノムコウ」は、スガ自身も「軽い気持ちで書いたら、意外なほど売れて教科書にも載って、あわてふためいた。」とMCで語っている。
かけすぎ部(正式名は→あればあるだけかけちゃう、かけすぎ部)という飲食店にある調味料を無料・有料にかかわらず自分の好きなだけ食物にかけるのをモットーにした部を立ち上げてその代表として活動している。
週に一度ラーメン を食べ、SNSにあげている。
ワイン を好んでよく飲んでいる。
人物
UFOフリーク
「矢追純一 リスペクト!」と本人が語るように、UFO に多大な興味があり造詣が深い。今までに何回かUFOを目撃している。浦島太郎は宇宙人 で亀はUFOである、という説がお気に入り。火星 には宇宙人はいないと思っているが、NASAが撮影した火星の写真に岩に宇宙人が座っている写真は好きである。また、矢追がそう言っていたからという理由で、エリア51にはUFOもあるし宇宙人もいると信じている。
雨男
1999年からおよそ10年もの間、スガシカオの参加するライブは全て悪天候に見舞われていたために「雨男 」と呼ばれる事がしばしばあった。当の本人はそれを極端に嫌っており、2009年のFM802のフリーライブ「MEET THE WORLD BEET 2009」にて快晴に恵まれた時には「二度とオレのことを雨男と呼ばないでくれ」と雨男の称号を返上した[ 15] 。
突発性難聴
2012年10月に、スガはブログで1年ほど前から突発性難聴 を発症していたことを公表した。右耳の聴力が著しく低下し、一時は眠れないほどの耳鳴りに悩まされたというが、このブログ記事の執筆時点では70〜80%まで聴力が回復してきたと報告している。また、2013年末時点での定期健診では、右耳の現在の聴力を「まぁ、こんなもんか……」と表現し、日によってまちまちだとしている。後にスガのニコニコチャンネルで行われているニコニコ生放送にて、2011年8月11日にニコファーレで行ったTALK&LIVEイベントの終了後に発症したことを明かしている。
サポートメンバー
1997年〜2007年、2022年
バンド名は「Shikao & The Family Sugar」。デビューから2007年3月まで活動していた。現在はメンバー同士のスケジュール調整が困難であること、また2007年の日本武道館 ライブの成功で一区切りついたことなどから、活動を中止している。2022年、スガのデビュー25周年を記念して、メジャー・デビュー日である2月26日から「スガ シカオ 25th Anniversary Shikao & the Family Sugar Special Live」と銘打ち、東京と大阪にてビルボードライブ公演を含め4つのライブが敢行、15年ぶりにメンバーが再集結し記念復活を果たした。
2007年〜2015年
バンド名は「FUNK FIRE」。デビュー10周年を迎えてほどなく結成され、2007年4月から2015年頃まで活動していた。
2015年〜2022年
バンド名はなし。アルバム「THE LAST 」の制作・披露などに伴い、一部のメンバーが一新された。
2022年〜現在
バンド名はなし。デビュー25周年記念の大感謝祭ライブに伴い、一部のメンバーが一新された。
ディスコグラフィ
インディーズ
シングル
枚
リリース日
タイトル
1st
1995年 11月15日
0101
詳細
やがて
あいとはいったい
愛について
愛について(Original Demo Tape)
デモ音源
枚
リリース日
タイトル
1st
1997年
DEMOTRACKS
詳細
Soul Spirits
ヒットチャートをかけぬけろ
愛について
ぼくたちの日々
Sweet Baby
Affair
メジャー
シングル
オリジナル・アルバム
その他のアルバム
映像作品
参加作品・楽曲提供
タイアップ一覧
書籍
1095(2000年、木楽舎)
731(+1095)(2002年、角川書店)
別冊カドカワ
スガシカオ(2007年、角川書店)
愛と幻想のレスポール(2017年、株式会社KADOKAWA)
出演
ラジオ
連載
CM
テレビ
映画
舞台
テレビドラマ
受賞歴
脚注
注釈
^ ただし「戈」の字は常用漢字 でも人名用漢字 でもないため、詳細は不明。
^ 本作はタワーレコード のインディーズレーベルbounce records から発売されたが、原盤権はヤマハ音楽振興会 が保有しており、厳密にはインディーズではない。
^ 2018年にユニバーサルから再発売された"AUGUSTA RECORDS CATALOGUE"51タイトルには含まれておらず、現在廃盤。
^ a b ユニバーサルミュージック のDVDキャンペーンで2003年11月1日にも同品番で再発売されている。
出典
関連項目
saku saku (スガシカオをもじった「スガ鹿男 (すがしかおとこ)」なるキャラクターが存在、本人との競演を果たしている)
ハチミツとクローバー (タイトルの「クローバー」は1stアルバム名から。また登場人物のひとり「真山巧」の容姿や価値観は、スガシカオがモデルになっている)
外部リンク
シングル
アルバム
映像作品
+731
1095
20 MUSIC CLIPS OF SUGA SHIKAO
Shikao & The Family Sugar 〜FAN - KEY PARADE '07〜 in 日本武道館
THE BEST MUSIC CLIPS OF SUGA SHIKAO 2004-2011
JAPAN-UK circuit 2009/2010
楽曲 関連項目