シドニー工科大学(シドニーこうかだいがく、英: University of Technology, Sydney、略称: UTS)は、オーストラリア連邦ニューサウスウェールズ州シドニーにある公立の研究大学である。創立から35年の若い大学でありながらも世界的に高い評価を得ており、2025年のQS世界大学ランキングでは88位に位置付けられ、世界Top100大学の一つに選ばれた。シドニーにおいてはシドニー大学、ニューサウスウェールズ大学に次ぐ有力大学である。2022年のタイムズ・ハイヤー・エデュケーション・ヤング大学ランキングでは、オーストラリアで1位、世界で8位にランクインしており、世界有数の若い大学(50歳以下)とみなされている。UTSはAustralian Technology Networkの創立メンバーであり、Universities AustraliaとWorldwide Universities Networkのメンバーでもある。
歴史
シドニー工科大学は、1833年に設立されたSydney Mechanics' School of Arts(オーストラリアで最も古くから続いている工科学校)を起源としている。1870年代、工科学校はWorkingman's Collegeを設立したが、後にニュー・サウス・ウェールズ州政府に引き継がれ、1882年にSydney Technical Collegeが設立された。
1987年10月8日、NSWITは大学として認可され、シドニー工科大学法(University of Technology, Sydney, Act 1987)が成立した。1989年、シドニー工科大学法(NSW法1989)は、シドニー高等教育カレッジ(Sydney College of Advanced Education)のクリングガイ高等教育カレッジ(Kuring-gai College of Advanced Education:KCAE)とインスティテュート・オブ・テクニカル・アンド・アダルト・ティーチャー・エデュケーション(Institute of Technical and Adult Teacher Education:ITATE)を吸収し、UTSを設立した。1991年までに、9学部、25スクールからなる学問体系が確立された。
Faculty of Design, Architecture and Building(デザイン、建築、建築物)
Faculty of Engineering and Information Technology(工学、情報技術)Engineering(工学)革新的な教授法とリサーチプロセス、そして産業との強い連携と提携がよく知られている。実用中心の教育課程を提供しているEngineering Facultyのすべてのリサーチ、分析と実習などは、実際の業界と密接な関係を持っている。エンジニアリングの学士課程は、オーストラリア技術者協会の公式認定を受け、国際的にもよく知られている。UTS Engineering学部長Archie Johnston教授は、学問と研究において、エンジニアの分野で影響力のある人物として、4年連続で選ばれた。Information Technology(情報技術)ITの技術的な専門知識とITビジネスに関する知識をすべて学習できるよう、UTSの施設を利用して専門知識を発展させる経験をすることができる。本校のITコースは、社会から必要とされる時代のトレンドと技術に合わせて定期的に改善されている。多数の専門スタッフと各産業分野との協力関係を通じて、本学のITコースは、現代的で実用的であり、常に先を行くオーストラリアの最高のプログラムともいわれている。UTS IT Faculty卒業生は、IT産業の分野で最も重宝される人材となっている。本校のIT Faculty卒業生のうち7人が2007年のアカデミー賞アニメーション映像部門受賞をしたHappy Feet制作に参加し、ロードオブザリング、Ice Age、マトリックスのような世界的に有名な映画のアニメーションの作業にも参加している。