シェイマス・ヒーニー(Seamus Heaney, 1939年4月13日 - 2013年8月30日)は、北アイルランド出身の詩人・著作家。
経歴
ヒーニーは北アイルランド、ロンドンデリー県の農家に9人兄弟の長男として生まれた。奨学金を得てカトリック系のSt. Columb's Collegeで学び、クイーンズ大学でも学んだ。その後、教師になる訓練を受けて教職に付く。1966年に初めての詩集『ナチュラリストの死』を出版した。1966年からクイーンズ大学ベルファスト講師となった。1985年から1997年までハーバード大学教授を務めた。
2013年8月30日、アイルランド・ダブリンの病院で死去、74歳。
「アイルランド共和国の歴代の首相…のスピーチでは、ヒーニーの詩が度々引用され」ている。また2020年の米大統領選挙戦で、大統領当選したジョー・バイデンはヒーニーの詩を読み、「アイルランド系アメリカ人の魂を揺さぶった」[1]。
賞歴
詩
日本語訳
- シェーマス・ヒーニー/ナチュラリストのパラダイム (小野正和、清水重夫著訳、書肆山田、1993年)
- シェイマス・ヒーニー全詩集 (村田辰夫ほか訳、国文社、1995年)
- 言葉の力 (佐野哲郎ほか訳、国文社、1997年)
- 水準器 (村田辰夫ほか訳、国文社、1999年)
- プリオキュペイションズ 散文選集 (室井光広、佐藤亨訳、国文社、2000年)
- 創作の場所 (風呂本武敏、佐藤容子訳、国文社、2001年)
- 電燈 (村田辰夫、坂本完春、杉野徹、薬師川虹一訳、国文社、2006年)
- トロイの癒し ソポクレス『ピロクテテス』の一変奏 (小沢茂訳、国文社、2008年)
- 郊外線と環状線 (村田辰夫、坂本完春、杉野徹、薬師川虹一訳、国文社、2010年)
- さ迷えるスウィニー(坂本完春、薬師川虹一、杉野徹、村田辰夫訳、国文社、2012年)
- 詩の矯正(小沢茂訳、国文社、2013年)
- 人間の鎖(坂本完春、杉野徹、村田辰夫、薬師川虹一訳、国文社、2013年)
- テーベの埋葬 ソポクレス『アンティゴネー』の一変奏 (小沢茂訳、国文社、2014年)
- ウェルギリウス『アエネーイス 第六歌』(坂本完春、杉野徹訳、国文社、2018年)
評論
- シェイマス・ヒーニーの詩 批評的研究 (ニール・コーコラン、小沢茂訳 国文社、2009年12月)
- シェイマス・ヒーニーの詩と語り 土の力・父の力 (水崎野里子 日本国際詩人協会、2011年10月)
- シェーマス・ヒーニー アイルランドの国民的詩人(ヘレン・ヴェンドラー、村形明子編訳、アルファベータブックス、2016年)
脚注
- ^ 松本佐保「アイルランド文学 カトリック信仰とケルト文化の一体化」〔鳥影社『季刊文科』92、令和5年(2023)夏季号、41-44頁、引用44頁〕
外部リンク