ザダル(欧字名:Zadar、2016年2月12日 - )は、日本の競走馬[1]。主な勝ち鞍に2021年のエプソムカップ、2022年の京都金杯。
馬名の意味は、クロアチア西部の都市「ザダル」から。
戦績
デビュー前
2016年2月12日、新冠町の新冠橋本牧場で誕生。その後、一口馬主法人キャロットファームから総額1,600万円(一口4万円×400口)で募集された。
2歳(2018年) - 3歳(2019年)
美浦の大竹正博厩舎に入厩し、関東馬ながら12月16日、阪神の新馬戦でデビューを予定していたが、輸送中に馬運車内で立ち上がり、馬栓棒に脚を引っ掛けたため大事を取って回避。初戦は年明けに持ち込まれた。
2019年1月12日、中山芝1600mの新馬戦でデビュー、7番人気と伏兵扱いだったがスタートで先手を取るとそのままクビ差逃げ切り初戦で初勝利を挙げる。続く3歳500万下は400m距離を延長、レースは中団に控え直線上り最速の脚で抜け出し2連勝を飾る。2か月後、日本ダービートライアルのプリンシパルステークスに出走、好位から直線で間を割って脚を伸ばし、先に抜け出していたエングレーバーをクビ差捕らえて優勝。3連勝で日本ダービーの優先出走権を獲得した[3]。しかし、脚に疲れが出たためダービーは回避することとなった[4]。夏は休養に充て、秋初戦となったセントライト記念は中団から伸びたが3着に敗れ、4戦目で初めての黒星となる。次走は初GIの菊花賞に出走したが13着と惨敗に終わった。
4歳(2020年)
4歳初戦、中山金杯は8着に敗れ2戦連続掲示板を外す。4か月半ぶりとなったメイステークスは後方から追い込むが勝ち馬から0.1秒差の3着に敗れた。次走、関越ステークスは1番人気と推され、5番手から抜け出すと後続に3馬身差をつけ快勝。プリンシパルステークス以来となる勝利を飾った。2か月後、毎日王冠は5着に敗れた。その後は休養に入った。
5歳(2021年)
休養中に不安があった球節の手術を行い、一部を取り除いた[5]。前走から8か月後、6月のエプソムカップで復帰する。レースは道中中団で脚をためると直線で各馬を差し切り、内から脚を伸ばしてきたサトノフラッグにクビ差をつけ優勝[6]。重賞初制覇を飾った。また、父トーセンラーにとっても、産駒のJRA重賞初勝利となった。3か月ぶりとなった新潟記念は1番人気となったが外が伸びる馬場で内枠が仇となり、13着と惨敗を喫した。10月の富士ステークスでは、直線空いた内から追い込むも7着に敗れた。
6歳(2022年)
1月の京都金杯で約2ヶ月半振りの復帰戦を迎えた。7番人気の支持となったが直線で伸び脚を見せ、ダイワキャグニーを交わして先頭に立つとカイザーミノルらの追撃を凌ぎ勝利。重賞2勝目となった[7]。またこの時の鞍上であった松山弘平騎手は、2020年の京都金杯・2021年の中山金杯を制覇しており、東西金杯3連覇を達成している[8]。
だが、その後は、連覇のかかったエプソムカップを含む重賞を3戦するも、すべて着外となる。秋初戦として富士ステークスを目標に調教されていたが[9]、右前脚の違和感により回避。その後ノーザンファーム空港で受けたエコー検査で右前種子骨靭帯炎が発覚[9]し、引退が決定[9]。11月23日付で競走馬登録を抹消した[2]。その後、引退競走馬支援事業を展開するTCC Japanの一口支援馬となることが発表され、岩手県八幡平市のジオファーム八幡平へ移動した[10]。
競走成績
以下の内容は、JBISサーチおよびnetkeiba.comに基づく。
競走日
|
競馬場
|
競走名
|
格
|
距離(馬場)
|
頭 数
|
枠 番
|
馬 番
|
オッズ (人気)
|
着順
|
タイム (上り3F)
|
着差
|
騎手
|
斤量 [kg]
|
1着馬(2着馬)
|
馬体重 [kg]
|
2018.12.16
|
阪神
|
2歳新馬
|
|
芝2000m(良)
|
10
|
5
|
5
|
|
取消
|
|
|
0W.ビュイック
|
55
|
キングリスティア
|
計不
|
2019.01.12
|
中山
|
3歳新馬
|
|
芝1600m(良)
|
16
|
2
|
4
|
030.50(7人)
|
01着
|
R1:37.4(34.8)
|
-0.0
|
0石橋脩
|
56
|
(パロネラ)
|
486
|
0000.03.10
|
中山
|
3歳500万下
|
|
芝2000m(良)
|
10
|
8
|
10
|
009.00(5人)
|
01着
|
R2:01.2(34.8)
|
-0.0
|
0田辺裕信
|
56
|
(レターオンザサンド)
|
484
|
0000.05.12
|
東京
|
プリンシパルS
|
L
|
芝2000m(良)
|
14
|
3
|
4
|
007.90(5人)
|
01着
|
R1:58.3(33.7)
|
-0.0
|
0石橋脩
|
56
|
(エングレーバー)
|
482
|
0000.09.16
|
中山
|
セントライト記念
|
GII
|
芝2200m(重)
|
18
|
1
|
1
|
006.80(3人)
|
03着
|
R2:11.9(35.8)
|
-0.4
|
0石橋脩
|
56
|
リオンリオン
|
492
|
0000.10.20
|
京都
|
菊花賞
|
GI
|
芝3000m(良)
|
18
|
1
|
1
|
014.90(6人)
|
13着
|
R3:08.0(37.5)
|
-2.0
|
0石橋脩
|
57
|
ワールドプレミア
|
480
|
2020.01.05
|
中山
|
中山金杯
|
GIII
|
芝2000m(良)
|
17
|
8
|
17
|
005.70(3人)
|
08着
|
R2:00.0(35.6)
|
-0.5
|
0O.マーフィー
|
55
|
トリオンフ
|
488
|
0000.05.23
|
東京
|
メイS
|
OP
|
芝1800m(良)
|
13
|
5
|
6
|
005.10(2人)
|
03着
|
R1:44.4(33.2)
|
-0.1
|
0C.ルメール
|
56
|
アイスストーム
|
490
|
0000.08.02
|
新潟
|
関越S
|
OP
|
芝1800m(良)
|
14
|
7
|
12
|
002.60(1人)
|
01着
|
R1:45.3(32.8)
|
-0.5
|
0川田将雅
|
56
|
(ウインガナドル)
|
494
|
0000.10.11
|
東京
|
毎日王冠
|
GII
|
芝1800m(稍)
|
11
|
4
|
4
|
008.50(3人)
|
05着
|
R1:46.2(34.5)
|
-0.7
|
0田辺裕信
|
56
|
サリオス
|
492
|
2021.06.13
|
東京
|
エプソムC
|
GIII
|
芝1800m(良)
|
18
|
7
|
15
|
006.80(3人)
|
01着
|
R1:45.1(34.4)
|
-0.1
|
0石橋脩
|
56
|
(サトノフラッグ)
|
504
|
0000.09.05
|
新潟
|
新潟記念
|
GIII
|
芝2000m(良)
|
17
|
1
|
2
|
004.10(1人)
|
13着
|
R1:59.4(35.1)
|
-1.0
|
0石橋脩
|
57.5
|
マイネルファンロン
|
504
|
0000.10.23
|
東京
|
富士S
|
GII
|
芝1600m(良)
|
17
|
1
|
2
|
014.70(8人)
|
07着
|
R1:33.8(34.3)
|
-0.6
|
0石橋脩
|
56
|
ソングライン
|
500
|
2022.01.05
|
中京
|
京都金杯
|
GIII
|
芝1600m(良)
|
16
|
4
|
7
|
013.90(7人)
|
01着
|
R1:32.9(34.2)
|
-0.1
|
0松山弘平
|
57.5
|
(ダイワキャグニー)
|
502
|
0000.04.02
|
中山
|
ダービー卿CT
|
GIII
|
芝1600m(良)
|
16
|
4
|
7
|
007.50(4人)
|
10着
|
R1:33.0(34.8)
|
-0.7
|
0田辺裕信
|
58
|
タイムトゥヘヴン
|
504
|
0000.06.12
|
東京
|
エプソムC
|
GIII
|
芝1800m(重)
|
12
|
8
|
12
|
006.70(3人)
|
06着
|
R1:46.9(34.2)
|
-0.2
|
0D.レーン
|
58
|
ノースブリッジ
|
504
|
0000.08.14
|
新潟
|
関屋記念
|
GIII
|
芝1600m(稍)
|
14
|
3
|
4
|
028.60(9人)
|
08着
|
R1:34.0(33.1)
|
-0.7
|
0戸崎圭太
|
58
|
ウインカーネリアン
|
496
|
血統表
脚注
外部リンク