ゴールド劇場・シルバー劇場
ゴールド劇場・シルバー劇場(ゴールドげきじょう・シルバーげきじょう)は、愛知県名古屋市中村区太閤1-23-11にあった映画館。 スターキャット・エンタープライズによって運営されており、2スクリーンを有していた。二番館だった開館当初を除き、主に国内外のアート系作品を上映するミニシアターだった。 沿革
データ
歴史マキノ劇場1956年(昭和31年)7月31日[注 1]、ヘラルドグループ創業者の古川為三郎によって中村区太閤通1-56[注 2]に「マキノ劇場」(マキノ映劇)[注 3]が開館。マキノ劇場の館名は、映画館の所在地だった中村区牧野町に由来している[5]。マキノ劇場は邦画の二番館、後に名画座として営業したが、1983年(昭和58年)頃に閉館した[3]。 ゴールド劇場・シルバー劇場1983年(昭和58年)8月8日、ヘラルド興業によってマキノ劇場跡地にゴールド劇場・シルバー劇場が開館した。ゴールドの初回上映作品は市川崑監督の『細雪』[6]で、シルバーは成人映画だった[7]。開館当初はゴールド劇場が名画座、シルバー劇場が成人向映画の上映館だったが、同年12月3日にはシルバー劇場が名画座路線に転向した[8]。1985年(昭和60年)頃から国内外のアート系作品を上映するミニシアターとなり、『ミツバチのささやき』[7]、『ニュー・シネマ・パラダイス』、『シュリ』、『東京日和』などを上映した。 名宝会館閉館後の一時期は、『K-19』や『ハルク』や『サンダーバード』など東宝洋画系の作品も上映していた。ビルの1階にはパチンコ店(末期はまんが喫茶)がテナントとして入居していた。 2003年(平成15年)にはヘラルド・コーポレーションが民事再生法を適用し、センチュリーシネマとともに映画館の運営がスターキャット・エンタープライズに委託された。2004年(平成16年)からは毎月最終土曜日夜にオールナイト上映を実施していた[9]。 2009年(平成21年)5月17日には、ゴールド劇場で上映されていたアニメ映画『劇場版 天元突破グレンラガン 紅蓮篇』の舞台挨拶で、同作の今石洋之監督と主人公・シモン役の柿原徹也、ニア役の福井裕佳梨が来館した[10]。また2011年(平成23年)2月19日には、『学校をつくろう』上映時の舞台挨拶で、同作出演の柄本時生と池上リョヲマ、監督の神山征二郎がゴールド劇場を訪れている[11]。 都市計画道路事業用地として道路拡張工事が行われる影響で、2012年(平成24年)2月3日に閉館して28年の歴史に幕を閉じた[12]。閉館前最後の1週間には『ローマの休日』、『山の郵便配達』、『ニュー・シネマ・パラダイス』、『東京日和』の4本を上映し、会員によって選ばれた2月3日の最終上映作品は『ニュー・シネマ・パラダイス』だった[13]。運営元のスターキャット・エンタープライズは、閉館の理由は経営難ではなく「(ささしまライブ24地区の整備事業にともなう)道路拡幅工事のため」と説明している[1][注 4]。最終上映は立ち見が出るほどの盛況ぶりとなった[14]。 28年間で上映した作品数は2,050本、入場者数は237万人を数えた[15]。跡地の一部には2017年(平成29年)7月21日に「セブン-イレブン名古屋太閤1丁目店」がオープンしている[注 5]。 関連項目
脚注注釈
出典
参考文献
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