ゴールデン・ゲート・ブリッジ
![]() ゴールデン・ゲート・ブリッジ(英: Golden Gate Bridge)、金門橋(きんもんきょう)は、アメリカ西海岸のサンフランシスコ湾と太平洋を接続するゴールデンゲート海峡に架かる吊橋。 主塔の間の長さ(中央径間、支間)が1280メートル、全長2737メートル[1]。主塔の高さは水面から227メートル。 橋の建設は1933年に始まり、1937年に完成した。1964年にニューヨークのヴェラザノ・ナローズ橋が完成するまでスパン世界一の吊橋であった他、スパン世界一であった期間が記録に残っている中で最も長かった(27年)橋でもある。建設費は2700万ドル、当時のレートで戦艦長門が2隻買える金額である。 建設この橋の建設で主要な役割を果たしたのは、 ジョゼフ・シュトラウスである。彼はそれまでに小規模ながら400本以上の可動橋の建設に携わってきた人物である。最初に彼が提案した案は大きな片持トラス桁を使うものであった[2]。ほか、関わった重要人物としては、アールデコ調のデザインと色彩を決めた、アーヴィング・モロー、数学的検証を共同で行ったチャールズ・アルトン・エリス、レオン・モイセイフなどである。モローの意見により自然との調和と霧の多いこの地域での視認性を考慮してインターナショナルオレンジという鮮やかな朱色(緊急事態を表す色〈Safety orange〉でもある)が選ばれた。 利用橋は南のサンフランシスコから北のマリン郡方面へ抜ける唯一の道であり、6車線の道路と歩道を持つ。中央分離帯は、上り下りの交通量によって移動するしくみで、朝の通勤時間帯であれば南行きが4車線となる。歩道は自転車の通行も可能で、通常時は東側が歩行者用、西側が自転車用の道路となる。通行料は、南行き(サンフランシスコ方面)の自動車は通行料を要し、2013年当時、ファストラック払いの場合、6.00USドル、ETC払いの場合は、5.00USドルとなっていたが、2016年現在は7.25USドルである。 自殺者とその対策サンフランシスコの主要な観光名所ではあるが、同時に自殺の名所にもなっている(2006年に製作された映画「ブリッジ」はこれをテーマにしたもの)。1993年にはファッションブランド・ヴィクトリアズ・シークレット創業者であるロイ・レイモンドも自殺している。2014年時点で、1,653名もの人がこの橋から飛び降りている[3]。この人数は、飛び降りたところを目撃され、遺体が回収されたケースのみの数であり、世界一飛び降り自殺の多い建造物である[3]。水面から約67メートルもあるため終末速度は130キロメートル毎時[4]にもなり、落水事故972名中 生存者はわずか19名であり、死亡率は実に98 %にもなる。その対策のため2005年から防護柵を設ける提案がなされているが、4000万から5000万ドルにもなる費用や、景観を損ねるであろうこと、大型の防護柵を設置したことによる暴風の影響などの観点から反対意見も少なくなく、2008年時点で実現には至っていなかった。その時点での対策としては、自殺中止を呼び掛けるホットラインのポスターの掲示や、スタッフによるパトロール、夜間における歩行者の通行禁止などである。橋の管理者らが2014年にネットの設置を決定。費用面などで反対の声があがり、作業は遅れていたが、2024年1月にようやく完成した。橋の両端にステンレス製のネットが設置された。柔らかいネットではないため、落下した場合、命を落とすのを防ぐことができても、重傷を負う可能性が高い。橋を管轄する担当者の話として伝えたところによると、ネットが一部設置されていた2023年の自殺者数は、例年の30人程度から14人に減った。ネットから救出された人もいる一方で、ネットからさらに海に飛び込んで死亡した人も一部いたという[5]。 備考
作品への登場
・フルハウス(1987年、米ドラマ)
脚注
関連項目外部リンク |
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